『恋を知らない僕たちは』は、好きな人に気持ちを伝えられない主人公・相原英二と、その親友・別所直彦、幼なじみの汐崎泉を中心に、高校生6人の片想いが交錯する青春ラブストーリーです。水野美波による原作漫画は全11巻で完結し、2024年8月23日には、なにわ男子の大西流星が映画初主演を務めた実写映画が公開されました。
物語の魅力は、単純な三角関係では終わらないところにあります。英二が長く想いを寄せてきた泉は親友の恋人であり、直彦を好きになる小春、英二を意識し始める瑞穂、瑞穂を一途に想う太一の気持ちも絡み合います。この記事では、映画版と原作漫画のあらすじ、主要キャスト、相関図、結末のネタバレ、原作と映画の違い、主題歌や評判まで整理します。
【この記事の重要ポイントまとめ】
- あらすじ:英二・直彦・泉を起点に、6人の片想いと友情が交錯する青春群像劇。
- 原作と映画:原作は水野美波による全11巻の漫画。映画は2024年公開、上映時間111分の実写作品。
- 結末:物語の重要な着地点は英二と小春の関係。原作最終巻では、交際を始めた2人のその後も描かれる。
【作品概要】『恋を知らない僕たちは』はどんな物語?

『恋を知らない僕たちは』は、少女漫画誌「別冊マーガレット」で連載された水野美波の漫画を原作とする青春恋愛作品です。集英社のマーガレットコミックスから刊行され、原作漫画は全11巻で完結しています。
実写映画は2024年8月23日に全国公開されました。監督は酒井麻衣、脚本は大北はるか。主人公の相原英二を大西流星が演じ、窪塚愛流、齊藤なぎさ、莉子、猪狩蒼弥、志田彩良らが共演しています。
松竹の公式作品紹介が掲げる物語の中心は、高校生6人の「本気の恋」です。誰かを好きになること自体は特別な出来事ではありません。しかし、好きな相手に恋人がいたり、友情を壊すことを恐れたり、自分の気持ちをうまく説明できなかったりすると、恋愛は一気に複雑になります。
本作は、そうした気持ちのすれ違いを6人それぞれの視点から描く作品です。恋が成就するかどうかだけでなく、誰が自分の本心に気づき、どのように相手と向き合うのかが物語を動かしていきます。
【あらすじ・ネタバレ】英二・直彦・泉から始まる6人の恋模様
※ここから先は、映画版と原作漫画の重要な展開に触れます。結末を知りたくない方は、キャスト紹介まで読んでから鑑賞するのがおすすめです。
中学時代:英二の初恋と、親友の告白
主人公の相原英二と別所直彦は、中学時代からの親友同士です。英二には、幼なじみの汐崎泉に対する秘めた恋心がありました。しかし、英二が自分の気持ちを伝えられないうちに、直彦が泉に告白。泉と直彦は交際を始めます。
英二にとって、泉はただ好きな相手というだけではありません。長く親しい関係を築いてきた幼なじみであり、同時に、親友が選んだ恋人でもあります。自分の気持ちを優先すれば直彦との友情を傷つけかねず、何も言わなければ初恋を諦めることになる。その板挟みが、英二の行動を縛っていきます。
高校時代:新しい出会いが関係を複雑にする
高校に進学した英二、直彦、泉の周囲には、藤村小春、池澤瑞穂、瀬波太一という3人が加わります。
小春は直彦に惹かれ、瑞穂は英二を意識し始めます。そして、太一は瑞穂を一途に想い続けています。すでに泉と直彦が交際しているため、英二の初恋は簡単には報われません。加えて、小春の恋心や瑞穂の気持ち、太一の一途さが加わることで、6人の関係は単純な三角関係を超えていきます。
それぞれの人物が抱えるのは、相手への好意だけではありません。親友への遠慮、失恋への恐れ、自分を選んでほしいという願い、そして相手の気持ちを知ることへの不安です。誰かが本音を隠すと、その沈黙を別の誰かが誤解し、恋の矢印が思いもよらない方向へ動きます。
物語の転機:英二と小春の距離が変わる
英二の物語は、泉への片想いだけで完結しません。直彦への想いを抱える小春との関わりを通して、英二自身の気持ちも変化していきます。
英二と小春は、最初から理想的なカップルとして描かれるわけではありません。互いに別の相手への想いを抱え、思いどおりにならない恋に悩む2人だからこそ、相手の弱さや本音に触れる機会が生まれます。
この展開が、本作を単なる「幼なじみへの初恋を諦める物語」にしていないポイントです。初めに好きだった相手と、これから一緒にいたい相手は同じとは限りません。英二が自分の気持ちを見つめ直す過程が、物語後半の重要な軸になります。
【相関図・キャスト一覧】6人の登場人物と恋愛関係を整理
6人の関係を把握するには、まず物語序盤の恋愛感情を整理すると分かりやすくなります。映画版の公式キャスト情報に基づき、人物と演じる俳優をまとめました。
| 登場人物 | キャスト | 恋愛関係・物語での役割 |
|---|---|---|
| 相原英二 | 大西流星 | 泉に片想いする主人公。小春との関係を通じて自分の本心と向き合う。 |
| 別所直彦 | 窪塚愛流 | 英二の親友。泉に告白し、交際する。 |
| 汐崎泉 | 莉子 | 英二の幼なじみ。直彦と付き合っている。 |
| 藤村小春 | 齊藤なぎさ | 直彦に惹かれる女子高生。英二との関係も物語の鍵となる。 |
| 池澤瑞穂 | 志田彩良 | 英二を意識し始める人物。太一から一途に想われている。 |
| 瀬波太一 | 猪狩蒼弥 | 瑞穂に恋心を寄せる。6人の関係において一途な想いを担う。 |
※この表は、物語序盤を中心とした関係性の整理です。登場人物の気持ちは物語の進行とともに変化します。
文章で分かる相関図
英二 → 泉 → 直彦という関係が、物語の出発点です。英二は泉が好きですが、泉は直彦と交際しています。直彦は英二の親友であるため、英二は恋愛感情と友情の間で揺れ動きます。
小春 → 直彦という片想いが加わることで、英二と小春はそれぞれ別の相手を想う立場になります。一方、瑞穂 → 英二、太一 → 瑞穂という気持ちも重なります。6人の恋は、ひとつの告白や失恋で簡単に整理できるものではありません。
ここで押さえておきたいのは、恋愛関係の矢印が、そのまま最終的なカップルを意味するわけではないことです。誰を好きなのかという問いと、誰と向き合うことを選ぶのかという問いは別物です。その違いが、本作の結末を理解するうえで重要になります。
【結末ネタバレ】原作漫画の最終回と映画版のラスト
原作漫画の結末:英二と小春の関係が進展
原作漫画の最終巻は第11巻です。集英社の公式書誌紹介によると、英二は小春と交際を始め、2人の初デートが描かれます。しかし、付き合い始めたからといって、すべてが順調に進むわけではありません。小春の交際の仕方に英二が違和感を覚えるなど、恋人になった後の関係にも向き合う必要が生まれます。
また、最終巻では瑞穂と太一の関係にも大きな進展があります。つまり、物語の最終回は、誰と誰が結ばれたかを示すだけでなく、恋愛が成就した後に何が起こるのかまで描いているのです。
英二にとって大きな変化は、泉への初恋だけにとらわれるのではなく、小春という相手と新しい関係を築くことです。恋心を抱き続けることと、その恋を自分の人生の中心に置き続けることは同じではありません。原作は、恋の始まりだけでなく、その後の戸惑いや相手との距離の取り方も描いています。
映画版の結末:英二が小春に向き合うまで
映画版でも、英二と小春の関係が物語の重要な着地点となります。英二は泉への想いを抱えてきましたが、物語が進むにつれ、小春との関係を見つめ直し、自分の気持ちを伝える方向へと進んでいきます。
映画のラストを理解するうえで大切なのは、英二が単に初恋を諦めるだけではないという点です。誰かを好きになった経験は、必ずしもその相手と結ばれることによって完結するわけではありません。失恋や迷いを経験したうえで、新たに誰かを選び、自分の気持ちに責任を持つことも、恋を知る過程として描かれています。
一方、6人全員の恋愛が同じタイミングで完全に解決するわけではありません。映画は限られた上映時間の中で、英二を中心とした関係の変化に焦点を当てています。瑞穂や太一の気持ちも含め、各人物の心情をより細かく追いたい場合は、全11巻の原作漫画を読むと、映画では短く描かれる部分を補いやすくなります。
【原作と映画の違い】漫画全11巻と111分の実写版を比較
原作漫画と映画版の大きな違いは、物語に使える時間と、人物の心情を描く方法です。原作漫画は全11巻にわたって恋愛関係の変化を積み重ねられますが、映画版の上映時間は111分。すべてのエピソードや心理描写を同じ密度で映像化することは難しく、映画では物語の要点を絞った構成になります。
漫画版は人物の変化を追いやすい
漫画版の強みは、登場人物の迷いや気持ちの変化を、複数のエピソードを通じて追えることです。好きな相手への未練が残る場面や、別の相手への気持ちに気づくまでの時間など、恋愛感情が変化していく過程をじっくり味わえます。
また、原作の最終巻では、英二と小春が交際を始めた後のエピソードが描かれます。告白や恋愛の成就だけでなく、交際後の違和感や、相手の気持ちを理解しようとする姿まで楽しめるのが漫画版の特徴です。
映画版は6人の恋愛模様をテンポよく見せる
実写映画は、6人の関係が複雑に絡み合う面白さを、俳優の表情や視線、会話、映像演出によって伝えます。漫画のモノローグで説明される心情も、映像では表情や間の取り方によって表現されるため、同じ場面でも受け取る印象が異なることがあります。
一方、原作のエピソードを限られた時間に収める都合上、登場人物がなぜ相手を好きになったのか、気持ちがどのように変わったのかという部分は、漫画ほど細かく追えない場合があります。映画の感情の変化が少し急に感じられた場合、原作を読むと背景を理解しやすくなります。
したがって、「原作と映画のどちらが正解か」という比較よりも、楽しみ方の違いに注目するのがおすすめです。映像作品としてのテンポや俳優の演技を楽しみたいなら映画版、人物の心理や恋愛関係の細かな変化を知りたいなら漫画版が向いています。
【主題歌・映画の評判】作品の魅力と好みが分かれるポイント
主題歌はなにわ男子の「コイスルヒカリ」
映画『恋を知らない僕たちは』の主題歌は、なにわ男子の「コイスルヒカリ」です。松竹の公式映画情報でも、作品の主題歌として紹介されています。主演の大西流星が所属するグループの楽曲が、青春恋愛映画の世界観を彩っています。
本作では、恋愛の高揚感だけでなく、気持ちを伝えられないもどかしさや、片想いの切なさも物語の重要な要素です。映画を観る際は、恋愛模様そのものに加えて、主題歌が作品の余韻をどのように支えているかにも注目すると、より楽しめます。
映画の評判は?演技や青春感を評価する声がある一方、展開の速さには好みも
映画の評判を確認する際は、評価点だけでなく、どのような部分が評価されているのかを見ることが大切です。映画.comのレビュー欄では、2026年10月に確認できる表示で3.8点、57件の評価が掲載されています。Filmarksでもレビューが集まっており、若手キャストの演技や青春映画らしい映像、複雑な恋愛模様などが鑑賞のポイントになっています。
肯定的な感想では、俳優たちの瑞々しい演技、映像の美しさ、片想いならではの甘酸っぱさなどが魅力として挙げられています。恋愛だけでなく、友情や思春期の悩みを描く青春群像劇として楽しめる点も、本作の特徴です。
一方、否定的な感想や厳しい評価では、人物の気持ちが変化するまでの描写が短く感じられることや、なぜ相手を好きになったのかという説明が十分ではないと感じることが論点になっています。こうした感想は、全11巻の漫画を111分の映画に再構成したこととも関係しています。
ただし、レビューの点数は投稿者や評価サイトによって異なり、作品全体の価値を一つの数字だけで判断することはできません。映画のテンポや映像表現を重視する人と、原作の心理描写を重視する人では、同じ作品でも評価が分かれる可能性があります。
『恋を知らない僕たちは』がおすすめの人・そうでない人
おすすめなのは、次のような人です。
- 片想いや三角関係、すれ違いを描く青春恋愛作品が好きな人。
- 大西流星をはじめとする若手キャストの演技や映像表現を楽しみたい人。
- 恋愛だけでなく、友情や自分の気持ちと向き合う過程にも関心がある人。
- 映画を観てから原作漫画を読み、人物の心理をさらに深く知りたい人。
一方、次のような人は注意が必要です。
- 恋愛関係が序盤から明快で、迷いの少ない王道ラブストーリーを求める人。
- 6人全員の心理描写を、時間をかけて細かく追いたい人。
- 登場人物の心変わりに至る理由を、映画だけですべて理解したい人。
後者に当てはまる場合でも、作品が合わないと決めつける必要はありません。映画で全体の関係性を把握し、気になった人物の心理を原作漫画で補うという楽しみ方もできます。
【恋を知らない僕たちはあらすじ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:『恋を知らない僕たちは』の原作漫画は全何巻ですか?
A1:原作漫画は水野美波による全11巻で完結しています。集英社の公式書誌情報では、第11巻が2021年6月24日発売と案内されています。
Q2:映画『恋を知らない僕たちは』の公開日はいつですか?
A2:2024年8月23日に全国公開されました。監督は酒井麻衣、脚本は大北はるかで、上映時間は111分です。
Q3:映画版の主人公・相原英二を演じたのは誰ですか?
A3:なにわ男子の大西流星です。本作で映画初主演を務めました。共演は窪塚愛流、齊藤なぎさ、莉子、猪狩蒼弥、志田彩良です。
Q4:原作漫画の最終回では誰と誰が結ばれますか?
A4:原作最終巻では、英二と小春が交際を始めています。加えて、瑞穂と太一の関係にも進展が描かれます。第11巻は、交際後の英二と小春の様子も描く完結巻です。
Q5:原作漫画と映画版は同じ結末ですか?
A5:どちらも英二と小春の関係が重要な着地点となりますが、漫画は全11巻を通じて人物の心理や交際後のエピソードを描き、映画は111分の上映時間に合わせて物語を再構成しています。細かな心情や展開を知りたい場合は、原作漫画も読むと理解が深まります。
Q6:映画の主題歌は何ですか?
A6:なにわ男子の「コイスルヒカリ」です。映画の公式作品情報で主題歌として紹介されています。
まとめ:6人の片想いを通じて「恋を知る」物語
『恋を知らない僕たちは』は、英二・直彦・泉を中心に、高校生6人の片想いが複雑に絡み合う青春ラブストーリーです。英二の初恋は親友の恋人という立場によって行き場を失いますが、小春との出会いを通じて、恋愛に対する考え方や自分の本心が変化していきます。
原作漫画は全11巻で完結しており、英二と小春の交際後や、瑞穂と太一の関係の進展まで描いています。実写映画は2024年8月23日に公開され、大西流星をはじめとする若手キャストが6人の恋愛模様を演じました。主題歌は、なにわ男子の「コイスルヒカリ」です。
作品をより深く楽しむなら、映画で6人の関係性と映像表現を味わい、原作漫画でそれぞれの気持ちの変化を追う方法がおすすめです。誰かを好きになることと、その相手と結ばれることは必ずしも同じではありません。片想いの苦しさだけでなく、迷いながらも自分の気持ちを選び取っていく登場人物たちの成長に注目すると、本作の魅力がいっそう伝わってきます。