ポッキーとプリッツはどちらが先に発売されたのでしょうか。どちらも江崎グリコを代表するスティック菓子ですが、誕生の歴史をたどると、先に登場したのはチョコレートをまとっていないプリッツです。江崎グリコの公式商品史によると、プリッツは1962年、バタープリッツは1963年、ポッキーは1966年に登場しました。
さらに興味深いのは、ポッキーがプリッツとは無関係に生まれた商品ではないことです。ヒット商品となったプリッツにチョコレートをかける発想から開発が進み、手を汚さずに食べられる持ち手の工夫や、食べるときの音にちなんだネーミングが、現在まで続くブランドの特徴につながりました。2026年はポッキーの発売60周年にあたり、記念年ならではの新しい取り組みも発表されています。
【この記事の重要ポイントまとめ】
- 発売順:プリッツは1962年、バタープリッツは1963年、ポッキーは1966年に登場。
- 誕生の秘密:ポッキーは、プリッツにチョコレートをかけ、手で持つ部分を残すアイデアから生まれた。
- 2026年最新情報:ポッキーは発売60周年。10月には新しいシェア向けパッケージが登場し、プリッツも11月11日に向けた謎解きキャンペーンを実施。
【結論】ポッキーとプリッツはどっちが先?答えは1962年のプリッツ

先に発売されたのは、プリッツです。江崎グリコの公式沿革では、プリッツの前身となる「プリッツ〈ソーダスティック〉」が1962年に登場し、翌1963年にはバター風味の「バタープリッツ」が発売されたと記録されています。
一方、ポッキーの発売年は1966年です。つまり、プリッツの登場からポッキーの誕生までは約4年の隔たりがあります。加えて、ポッキーはプリッツのスティック形状を生かし、チョコレートを組み合わせることで生まれた商品です。単純に発売年を比べるだけでなく、両者の開発経緯まで見ると、商品同士のつながりがよくわかります。
ここで押さえておきたいのは、プリッツの1962年という年が、現在の定番商品とまったく同じ味の誕生年を意味するわけではないことです。最初はおつまみ向けの塩味の商品として試験販売され、その後、子どもも楽しめる甘いバタープリッツへと展開しました。
また、ポッキーについても、1966年の誕生と全国発売は区別する必要があります。江崎グリコの公式ブランド資料では、1966年にミニテストセールが行われ、1967年に京阪神地区、1968年に全国へと販売が広がった経緯が紹介されています。
【発売年比較】プリッツ・バタープリッツ・ポッキーの歴史を年表で整理
江崎グリコの公式商品史やブランド資料をもとに、ポッキーとプリッツの発売順を整理しました。検索時に混同しやすい「最初の登場」「味の展開」「全国発売」を分けて見ることがポイントです。
| 年 | 商品・出来事 | 歴史上のポイント |
|---|---|---|
| 1958年ごろ | プリッツの開発構想 | ドイツのプレッツェルをヒントに、おつまみ市場への参入を検討。 |
| 1962年4月 | プリッツ〈ソーダスティック〉 | 広島県でテストセールを開始。プリッツの歴史の出発点。 |
| 1963年11月 | バタープリッツ | おやつ向けの甘い商品としてテストセールを実施し、好評を得る。 |
| 1965年 | ポッキーの開発提案 | チョコレート市場で新しい主力商品を目指す構想が進む。 |
| 1966年1月 | ポッキーの前身 | 「チョコテック」の名称でミニテストセールを実施。 |
| 1966年10月 | ポッキーチョコレート | 「ポッキー」の名称でミニテストセールを実施。一般に発売年とされる。 |
| 1967年 | ポッキー | 京阪神地区で発売。 |
| 1968年 | ポッキー | 全国発売へと展開。 |
| 1976年 | ポッキーのパッケージ | 店頭に陳列しやすい縦型デザインに変更。 |
| 1998年 | ポッキーのパッケージ | 現在のブランドイメージにつながる赤箱が登場。 |
| 1999年11月11日 | ポッキー&プリッツの日 | スティック状の形が数字の「1」に似ていることにちなみ制定。 |
| 2026年 | ポッキー発売60周年 | 新しいシェア向けパッケージなどの取り組みを展開。 |
この年表からわかるのは、プリッツが先に商品化され、その成功を土台としてポッキーが誕生したという流れです。とくに1962年のプリッツと1963年のバタープリッツは、ポッキー開発につながる重要な節目でした。
なお、1966年はポッキーの誕生年として公式に案内されていますが、発売地域が全国へ一気に広がった年ではありません。全国発売は1968年です。発売順を正確に理解するには、誕生年と全国展開の年を分けて考える必要があります。
【プリッツの歴史と真相】最初はおやつではなく、おつまみだった
プリッツの開発は、子ども向けのおやつをつくることから始まったわけではありません。江崎グリコの公式研究開発記事や「プリッツの歴史」によると、1950年代後半、新しいおつまみ市場を開拓するため、ドイツで親しまれていたプレッツェルをヒントに商品開発が進められました。
当時は、ピーナッツやおかき類とは異なるおつまみを生み出すことが狙いでした。開発担当者はプレッツェルに関する資料を参考に試行錯誤を重ね、棒状のスナック菓子として商品化。1962年4月には、広島県で「プリッツ〈ソーダスティック〉」のテストセールを開始しました。販売価格は30円でした。
しかし、初期の商品は思うように売れませんでした。江崎グリコの公式資料では、ビールのおつまみとして開発した商品を、テレビ広告や菓子小売店を通じて販売したため、実際に購入する子どもたちの嗜好と合わなかったことが、販売不振の要因として説明されています。
そこで同社は、商品の形状そのものには魅力があると捉え、味の方向性を見直します。おつまみではなく、子どもが楽しめるおやつに転換し、1963年11月にテストセールを行ったのがバタープリッツでした。甘いバター風味を特徴とするこの商品は予想以上の売れ行きを示し、品切れが続出したと公式の歴史資料に記されています。
この転換は、プリッツの歴史を理解するうえで重要です。初代商品の味をそのまま守るのではなく、販売現場で見えた顧客層と商品の魅力をもとに、用途と味付けを変えたからです。スティック状という形を生かしながら、おつまみからおやつへと役割を変えた経験が、後のポッキーにもつながっていきます。
つまり、プリッツは最初から現在のような多様なおやつとして完成していたわけではありません。販売不振を経験し、ターゲットを見直したことでヒット商品へと成長したのです。
【ポッキー開発理由】なぜプリッツにチョコレートをかけたのか?
ポッキーが開発された背景には、1960年代のチョコレート市場があります。当時は板チョコレートが主流で、江崎グリコは既存の商品と差別化できる、新しいチョコレート菓子を生み出そうとしていました。
そこで注目されたのが、すでに人気を集めていたプリッツのスティック形状です。棒状の焼き菓子にチョコレートを組み合わせれば、板チョコとは異なる食感と食べ方を提案できます。こうして生まれたのが、プリッツにチョコレートをコーティングするという発想でした。
ただし、アイデアを思いつくだけでは商品になりません。当初はスティック全体をチョコレートで覆う案も検討されましたが、それでは手で持ったときにチョコレートが指につき、食べにくくなります。そこで、手で持つ部分だけチョコレートを塗らずに残す工夫が採用されました。
この設計によって、ポッキーは手を汚さずに食べられるスティック状のチョコレート菓子になりました。プリッツの香ばしい食感とチョコレートの甘さを組み合わせるだけでなく、食べるときの使いやすさまで考えた点が特徴です。
加えて、製造技術の開発も大きな課題でした。江崎グリコの公式歴史資料では、製造機械の開発が難航し、商品化が危ぶまれる状況もあったと説明されています。その後、大阪や広島でのテスト販売が予想を上回る結果となり、本格的な生産設備の設計・開発へと進みました。
ポッキーは、単にプリッツへチョコレートをかけた商品ではありません。市場での差別化、手を汚さない持ち手の設計、製造技術という複数の課題を解決して生まれた商品です。現在まで続く独自性は、この開発段階ですでに形になっていました。
【ポッキーの名前の由来】チョコテックからポッキーへ
ポッキーという名前にも、誕生当時の開発経緯が表れています。江崎グリコの公式ブランド史や公式Q&Aによると、開発段階では「チョコテック」という名称が使われていました。チョコレートスティックを連想させる名前で、歩きながら食べるチョコスナックというイメージも込められていたと紹介されています。
しかし、テストセールに向けて名称を検討する過程で、チョコテックという名前がすでに商標登録されていることがわかりました。そこで採用されたのが、食べるときの「ポッキン」という軽快な音をもとにした「ポッキー」です。
この名前は、商品の食感と食べる体験を短い言葉で表現しています。スティックをかじったときの音が商品名と結びつくため、味だけでなく、食べる動作そのものもブランドの特徴になりました。
ポッキーの魅力を考える際には、チョコレートとビスケットの組み合わせだけでなく、持ち手の存在や、かじったときの軽快な音も見逃せません。商品名と形状、食感が一体となって記憶に残る設計は、ロングセラーブランドを支える要素のひとつです。
なお、プリッツの名前は、開発のヒントとなったプレッツェルに由来します。両ブランドは名前の成り立ちにも、それぞれの出発点が反映されています。プリッツはプレッツェルをヒントにしたスティック菓子、ポッキーは食べるときの音を表現したチョコレート菓子という違いがあります。
【歴代パッケージと2026年最新】ポッキー60周年で何が変わった?
ポッキーは1966年の誕生以来、パッケージのデザインも時代に合わせて変化してきました。江崎グリコの公式解説によると、初代ポッキーは現在とは異なる横長の白箱でした。現在よく知られる赤い箱や縦型のパッケージは、発売当初から存在していたわけではありません。
1976年には、横向きから縦向きのデザインへと変更されました。背景には、コンビニエンスストアやスーパーマーケットの普及に伴い、店頭の棚に商品を陳列しやすくする狙いがありました。
1998年には、赤が印象的なパッケージへとリニューアル。さまざまな種類の商品が増えるなかでも、売り場でポッキーの存在感を示せるよう、ブランドの見た目が整えられました。加えて、2015年には発売50年目の大幅リニューアルが行われています。
こうした変化からわかるのは、ロングセラー商品であっても、パッケージを固定し続けるわけではないということです。店頭での見え方や購入者のニーズに合わせて外観を見直しながら、ポッキーらしさを維持してきました。
2026年はポッキーの発売60周年です。江崎グリコは10月7日、ブランド初となる差し込める形状の「シェアハピ!パッケージ」を発表し、10月13日から期間限定で発売しました。
同社の発表によると、このパッケージは、裏面のミシン目を折り込んでポッキーの内袋を差し込むことで、複数人が囲んで楽しめる形状になります。インクルーシブデザインの実践を支援するNPO法人Collableとの協働を通じ、多様なユーザーとの関わりから得た知見を生かして開発されました。
この取り組みは、ポッキーが単に個人で食べるお菓子ではなく、人と人が一緒に楽しむ場面を意識したブランドであることを示しています。1966年の誕生時に工夫された「手を汚さずに食べられる」という使いやすさが、2026年には「複数人でシェアしやすい」という新しい体験へと広がっています。
一方、プリッツも2026年の「ポッキー&プリッツの日」に向けた取り組みを展開しています。江崎グリコは10月6日、「プリッツ謎解きでエンジョイプリーズ!!!!」キャンペーン第2弾を発表し、10月13日から実施。対象商品のパッケージ裏面に掲載された謎を解き、特設企画上で好きなキャラクターやジャンルを選びながら、自分好みの部屋を作る仕組みです。加えて、11月11日11時11分には11問目の難問が公開される予定です。
このように、2026年の両ブランドは、それぞれ異なる方法で消費者との接点を広げています。ポッキーはシェアしやすいパッケージ、プリッツは謎解きを通じた参加型企画という形で、長い歴史を持つ商品に新しい楽しみ方を加えています。
【プロの結論】発売順を知るなら「誕生年」と「全国発売」を分けて考える
ポッキーとプリッツの歴史には、混同されやすいポイントがいくつかあります。発売年を調べる際には、商品の誕生、テストセール、地域発売、全国発売という段階を区別すると、情報を正しく整理できます。
たとえば、プリッツは1962年に登場し、1963年にはバタープリッツが発売されました。一方、ポッキーは1966年に誕生しましたが、京阪神地区での発売は1967年、全国発売は1968年です。「1966年発売」という説明と「1968年に全国発売」という説明は、対象としている販売段階が異なるため、矛盾するものではありません。
もうひとつの誤解は、ポッキーがプリッツとは別の発想から生まれたという見方です。公式資料が示す開発経緯では、プリッツのスティック形状を生かし、チョコレートをコーティングすることが出発点でした。持ち手を残す工夫によって、手を汚さずに食べられるという特徴も生まれています。
商品史を比較するときは、次の3点を判断基準にすると便利です。
- 発売年を確認する:企業の公式商品史や沿革で、最初の登場年を確認する。
- 販売段階を区別する:テストセール、地域発売、全国発売を同じ意味で扱わない。
- 開発の背景を確認する:発売年だけでなく、どの商品がどのような発想から生まれたのかを見る。
この基準で比較すれば、プリッツとポッキーの関係を単なる発売年の競争として捉えず、商品開発の連続性として理解できます。プリッツが先に市場に登場し、その形状と人気がポッキーの開発を後押ししたという流れこそ、両ブランドの歴史を読み解くうえでの核心です。
【ポッキーとプリッツどっちが先】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ポッキーとプリッツはどちらが先に発売されましたか? A1:先に登場したのはプリッツです。江崎グリコの公式商品史では、プリッツ〈ソーダスティック〉は1962年、バタープリッツは1963年、ポッキーは1966年に登場したとされています。
Q2:ポッキーはなぜプリッツにチョコレートをかけて作られたのですか? A2:1960年代のチョコレート市場で、板チョコとは異なる商品を開発するためです。プリッツのスティック形状を生かし、チョコレートをコーティングしたうえで、手で持つ部分を残す工夫が加えられました。
Q3:ポッキーの名前の由来は何ですか? A3:食べるときの「ポッキン」という音にちなみます。開発段階では「チョコテック」という名称が使われていましたが、最終的にポッキーという名前が採用されました。
まとめ:プリッツが先、ポッキーはその発想を発展させた商品
ポッキーとプリッツはどっちが先なのか。その答えは、1962年に登場したプリッツです。1963年にはバタープリッツが発売され、1966年にはプリッツにチョコレートをかける発想からポッキーが誕生しました。
プリッツは、ドイツのプレッツェルをヒントにしたおつまみ向けの商品から、甘いおやつへと方向転換して人気を獲得しました。ポッキーはそのスティック形状を生かし、チョコレートのコーティングと持ち手の工夫を組み合わせることで、新しい食べ方を提案しました。両者の歴史は、味や形状だけでなく、消費者のニーズに応じて商品を進化させてきた歴史でもあります。
2026年はポッキーの発売60周年。シェア向けパッケージやプリッツの謎解きキャンペーンなど、新たな楽しみ方も広がっています。発売順を覚えるなら、「プリッツは1962年、バタープリッツは1963年、ポッキーは1966年」という3つの年号が基本です。この順序を押さえれば、両ブランドの誕生の経緯や、長く愛されてきた理由もより深く理解できます。