2026年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は、日本国内でNetflixが全47試合を独占ライブ配信する一方、侍ジャパンの試合についてはラジオでも実況生中継が行われた。中心となったのはニッポン放送で、全国のネットワーク局を含む計30局が中継に参加。加えて、文化放送もアメリカで開催された準々決勝・準決勝・決勝の3試合を独自に生中継した。
つまり、2026年大会は「テレビでは見られないが、ラジオでは聴ける」という異例の放送環境だった。radikoを利用したスマートフォンでの聴取や、無料で聴く方法、放送局ごとの担当試合、現在も過去の実況を聴けるのかなど、知っておきたい情報は多い。2026年10月現在、大会はすでに終了しているため、実際の放送実績と現在の聴取環境を分けて整理する。
【この記事の重要ポイントまとめ】
- 放送局:ニッポン放送をキーステーションに、合計30局のネットワークで侍ジャパン戦を実況生中継した。
- 文化放送:アメリカラウンドの準々決勝・準決勝・決勝を独自に生中継した。
- radiko:放送当時はエリア内なら無料で聴取できたが、現在は通常のタイムフリー配信期間を過ぎている。
- Netflix:日本国内では全47試合の映像を独占配信。ラジオと映像では視聴できる試合の範囲が異なった。
【2026年最新】WBCのラジオ放送はどこで聴けた?ニッポン放送と文化放送が中心

2026年大会の日本国内におけるラジオ中継は、主にニッポン放送と文化放送の2局が担った。
ニッポン放送は2026年3月6日から侍ジャパンの試合を実況生中継。自局をキーステーションとして、全国のネット局と連携する方式を採用した。過去5大会すべてのWBCを中継してきた同局にとって、今回の大会は6大会連続のラジオ中継となった。
一方、文化放送はアメリカ・マイアミで開催される決勝トーナメントの3試合を担当。準々決勝の日本対ベネズエラ戦に加え、準決勝と決勝も生中継する編成を組んだ。
ニッポン放送は全国30局のネットワークで中継
ニッポン放送が2026年2月に公表した放送概要によると、今回のWBC中継は同局を含めて計30局のネットワークで展開された。
ただし、30局すべてが毎試合同時に放送したわけではない。試合日程や各局の編成によってネット局数は変わり、実際の中継局数は1試合あたり17~25局と案内されていた。
この違いは重要だ。「全国30局ネット」という表現は大会全体を通した参加局の規模を示しており、すべての地域で同じ放送局を選べるという意味ではない。
文化放送はアメリカラウンドを独自に中継
文化放送(JOQR)は、2026年1月20日にアメリカラウンドの生中継を発表した。実況を担当したのは斉藤一美アナウンサー。2023年大会ではPrime Videoの実況を担当しており、今回はラジオを舞台に再びWBCの実況を務めた。
解説には前回大会の日本代表投手コーチだった吉井理人氏を起用。加えて、準々決勝では中村武志氏、準決勝では辻発彦氏、決勝では福留孝介氏が加わった。
ニッポン放送の全国ネット中継と文化放送の独自中継は、同じWBCを扱いながらも別々の放送体制だった点を押さえておきたい。
【放送局一覧】JOLF・JOQRと全国30局の関係を整理
WBCのラジオ放送を理解するうえで、放送局の役割を整理しておくと分かりやすい。
| 主体・呼称 | 役割・関係 | 2026年大会の放送実態 |
|---|---|---|
| ニッポン放送(JOLF) | 制作・キーステーション | 侍ジャパン戦を実況生中継 |
| 全国ネット局29局 | ニッポン放送とネットワークを形成 | 試合ごとに17~25局が参加 |
| 文化放送(JOQR) | 独自のラジオ中継 | アメリカラウンドの3試合を生中継 |
| radiko | ラジオ番組のインターネット配信 | 対応番組をスマートフォン・PCで聴取 |
| Netflix | 日本国内の独占映像配信 | 全47試合をライブ・オンデマンド配信 |
ニッポン放送のネットワーク局一覧
ニッポン放送が公表した中継ネットワーク局は以下の29局。キーステーションであるニッポン放送を加えると計30局となる。
北海道・東北エリア
- STVラジオ
- 青森放送
- IBC岩手放送
- 東北放送
- 秋田放送
- ラジオ福島
関東・甲信越・北陸・東海エリア
- 山梨放送
- 北日本放送
- 福井放送
- 静岡放送
- 東海ラジオ放送
- 岐阜放送
近畿エリア
- 京都放送
- 朝日放送ラジオ
- MBSラジオ
- ラジオ関西
- 和歌山放送
中国・四国エリア
- 山陰放送
- RSK山陽放送
- 中国放送
- 山口放送
- 四国放送
- 西日本放送
- 南海放送
九州・沖縄エリア
- 九州朝日放送
- 長崎放送
- 熊本放送
- 南日本放送
- ラジオ沖縄
この一覧にニッポン放送を加えた30局が、今回の全国ネットワークを構成していた。
JOLFとJOQRは何が違う?
ラジオ業界では、放送局を識別するためのコールサインが使われる。
JOLFはニッポン放送、JOQRは文化放送を指す呼称だ。
今回のWBCでは、JOLFが全国ネットの制作拠点として侍ジャパン戦を中継した。一方、JOQRはアメリカラウンドを独自に制作・実況した。
したがって、文化放送の中継をニッポン放送の30局ネットに含めて数えるのは正確ではない。両局はそれぞれ別の中継体制を持っていた。
【試合別一覧】WBCラジオ中継の日程・放送時間を完全整理
ニッポン放送の公式番組情報で発表された東京プールの日本戦は、2026年3月6日、7日、8日、10日の4試合だった。
日本代表が決勝トーナメントに進出した場合には、その後の試合も中継する予定だった。
ニッポン放送の東京プール中継
- 3月6日(金)18時30分~:日本対チャイニーズ・タイペイ
- 3月7日(土)18時00分~:日本対韓国
- 3月8日(日)19時00分~:日本対オーストラリア
- 3月10日(火)18時30分~:日本対チェコ
いずれも試合開始は19時。放送開始時刻は試合開始より早い場合があり、実況や解説による試合前の情報も含めて楽しめる編成だった。
解説陣には里崎智也氏、内川聖一氏、谷繁元信氏、小笠原道大氏、AKI猪瀬氏らが参加。試合ごとに担当者が異なっていた。
準々決勝・準決勝・決勝の中継
日本代表は東京プールを4戦全勝で突破し、3月15日の準々決勝でベネズエラと対戦した。
ニッポン放送はこの試合も午前10時から実況生中継。解説は里崎智也氏とAKI猪瀬氏、実況は師岡正雄アナウンサーが担当した。
一方、文化放送は以下の3試合を生中継した。
- 3月15日(日)午前10時~:準々決勝・日本対ベネズエラ
- 3月16日(月)午前8時30分~:準決勝・ドミニカ共和国対アメリカ
- 3月18日(水)午前8時30分~:決勝
文化放送では斉藤一美アナウンサーが3試合の実況を担当。解説は吉井理人氏を軸に、準々決勝では中村武志氏、準決勝では辻発彦氏、決勝では福留孝介氏が出演した。
侍ジャパンの敗退で放送予定にも変化
ここで2026年大会の実際の結果も確認しておきたい。
3月15日の準々決勝で、日本はベネズエラに5対8で敗れた。これにより、侍ジャパンの大会は終了し、準決勝・決勝への進出は実現しなかった。
ニッポン放送の中継方針は日本代表が出場する試合を対象としていたため、日本戦のラジオ中継は準々決勝が最後となった。
対照的に、文化放送は日本代表の勝ち上がりだけに限定せず、予定していたアメリカラウンドの試合を中継した。実際に準決勝のドミニカ共和国対アメリカ、決勝も放送している。
この違いが、両局の放送実績を比較するときの大切なポイントだ。
【radikoの聴き方】WBCラジオを無料で聴く方法と注意点
2026年大会の放送当時、スマートフォンやパソコンでラジオを聴く方法として利用されたのがradiko(ラジコ)だった。
radikoは、インターネットを通じてラジオ局の番組を聴けるサービス。対応する放送局の番組を、専用アプリやパソコンのブラウザーから再生できる。
radikoで聴く基本的な手順
- スマートフォンにradikoアプリをインストールする。
- アプリを起動し、現在地に対応した放送エリアを確認する。
- 番組検索で「WBC」「2026 WORLD BASEBALL CLASSIC」「ショウアップナイター」などを検索する。
- 対象の放送局と番組を選択する。
- 放送時間中であればライブ再生を開始する。
放送当時は、ニッポン放送の番組をradikoで同時配信する形で聴取できた。実際にKBCラジオなどのネット局でも、ニッポン放送制作のWBC中継が番組として案内されていた。
無料で聴ける方法は2つ
1.AM・FMラジオで聴く
自分の地域でWBC中継を編成していた放送局を受信できれば、通常のラジオ受信機で無料視聴ならぬ無料聴取ができた。特別な有料契約は必要ない。
2.radikoの無料ライブ機能を利用する
radikoは、現在地に対応した放送エリア内の番組であれば、無料でライブ聴取できる。会員登録をしなくても利用できる点が特徴だ。
ただし、別の地域の放送局を選んで聴きたい場合は、原則として有料のラジコプレミアム「エリアフリー」が必要になる。
全国どこからでも聴けるわけではない
例えば、東京以外の地域にいる人がニッポン放送を直接radikoで聴こうとした場合、通常の無料エリア内配信では対象外になることがある。
その場合は、居住地域のネット局がWBC中継を編成しているかを確認するのが先決だ。ネット局で放送されていれば、その局の番組を無料で聴ける可能性がある。
全国ネットに参加している局であっても、試合ごとに編成が変わるため、放送局の番組表を確認する必要がある。
なお、radikoは日本国内向けのサービスであり、海外からの聴取には対応していない。海外滞在中にradikoで日本のWBC中継を聴くことはできない。
【現在も聴ける?】WBCラジオが聴けない理由とradikoの配信期限
2026年10月現在、3月に実施されたWBCのラジオ生中継はすでに終了している。
そのため、当時の放送局をradikoで選択しても、通常のライブ番組としてWBC中継が流れるわけではない。過去の放送を聴こうとして再生できない場合には、radikoのタイムフリー機能の期限が関係している可能性が高い。
radikoのタイムフリーには期限がある
radikoの無料タイムフリー機能では、過去7日以内に放送された番組を再生できる。
ただし、再生を開始してから24時間以内という制限があり、その間の合計聴取時間は3時間までとなっている。
有料のタイムフリー30では、過去30日以内の番組を聴取できるが、30日を大きく超えた2026年3月のWBC中継は通常の配信対象期間外だ。
WBCラジオが聴けない主な原因
- 放送終了:WBCの試合中継自体が終了している。
- タイムフリー期限切れ:放送から7日または30日を超えている。
- 配信対象外:スポーツ中継など、一部の番組はタイムフリー配信されない場合がある。
- エリア制限:現在地が放送局の配信エリア外になっている。
- ログイン状態:エリアフリー契約中でも、ログアウトしていると他地域の番組を聴けない場合がある。
- 海外からのアクセス:radikoは日本国内限定のサービスである。
特に見落としやすいのが、スポーツ中継には通常番組と異なる配信制限が設けられる場合があることだ。radikoの公式ヘルプでも、一部スポーツ中継はタイムフリーやエリアフリーの対象外になると説明されている。
過去の実況音声をもう一度聴きたい場合
2026年大会の実況音声を改めて聴きたい場合は、ニッポン放送や文化放送が別途公開している番組アーカイブ、ポッドキャストなどがあるかを確認する必要がある。
ただし、通常のradikoタイムフリーで3月の放送を再生することはできない。番組の一部が別の音声コンテンツとして公開されている場合と、試合全編の実況を聴ける場合は区別して考えたい。
【Netflixとラジオを比較】WBC2026の放送権と中継の仕組み
2026年大会で大きな話題になったのは、日本国内での映像配信をNetflixが独占したことだ。
2025年8月、NetflixとWORLD BASEBALL CLASSIC INC.(WBCI)は、日本国内における2026年大会の独占パートナーシップを発表した。これにより、Netflixは全47試合をライブおよびオンデマンドで配信することになった。
一方、ニッポン放送と文化放送はラジオによる実況中継を実施した。映像配信の独占とラジオ放送は異なる形態であり、Netflixの独占配信がラジオ中継までなくすものではなかった。
Netflixとラジオの違い
Netflixの特徴
- 日本国内でWBC全47試合を映像配信。
- ライブ配信に加え、オンデマンド視聴にも対応。
- スマートフォン、パソコン、スマートテレビなどで視聴可能。
- 全試合を映像で確認できるため、日本戦以外の試合も楽しめる。
ラジオの特徴
- 侍ジャパンの試合を中心に実況生中継。
- ニッポン放送のネットワークによって全国各地に放送。
- 文化放送もアメリカラウンドの主要試合を中継。
- 画面を見ずに、通勤・通学・仕事・家事をしながら試合を追える。
- 放送エリア内ならAM・FMラジオやradikoの無料機能を利用できた。
なお、日本テレビはNetflixが独占配信するWBCの映像について、15試合の中継制作を受託していた。しかし、これは日本テレビが地上波でWBC本戦を放送したという意味ではない。地上波では開幕特番などの関連番組が予定され、本戦の映像配信はNetflixが担った。
大会終了後の映像アーカイブにも違いがある
大会終了後、Netflixは全47試合のアーカイブ配信を開始したと発表している。試合映像を見返せる環境が用意された一方、ラジオはradikoの通常のタイムフリー期間を超えると、同じ方法で実況を聴き直すことはできない。
この違いは、映像配信サービスと従来型ラジオのコンテンツ保存・再配信の仕組みの違いをよく表している。
【プロの結論】WBCを楽しむなら目的に応じた媒体選びが重要
今回の放送体制から分かるのは、映像と音声が必ずしも同じ放送権や配信条件で運用されるわけではないということだ。
試合映像をすべて確認したい人にはNetflixが適している。一方、移動中や仕事中に侍ジャパンの試合経過を追いたい人にはラジオが便利だった。
また、無料で楽しみたい人にとっては、地域のネット局やradikoの無料ライブ機能が有力な選択肢だった。ただし、全国の放送局を自由に選べるわけではなく、地域制限と試合ごとの編成を確認する必要がある。
今後の国際大会でも、映像配信の独占契約とラジオの中継体制が別々に設計される可能性がある。視聴者にとっては、テレビ・配信・ラジオのいずれか一つに限定せず、それぞれの役割と利用条件を把握しておくことが大切だ。
【WBCラジオ放送】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年のWBCはどこのラジオ局で聴けましたか?
A1:中心となったのはニッポン放送です。同局をキーステーションに全国計30局のネットワークで侍ジャパン戦を生中継しました。また、文化放送も準々決勝・準決勝・決勝の3試合を独自に生中継しました。
Q2:WBCのラジオ中継は無料で聴けましたか?
A2:はい。放送当時は、地域のAM・FMラジオやradikoの無料ライブ機能で聴取できました。ただし、別の地域の放送局を聴くには、radikoの有料エリアフリー機能が必要になる場合がありました。
Q3:2026年のWBCラジオ中継は現在もradikoで聴けますか?
A3:2026年10月現在、通常のradikoタイムフリーでは聴けません。無料タイムフリーは過去7日間、有料タイムフリー30は過去30日間が対象であり、3月の中継は配信期間を過ぎています。
Q4:文化放送とニッポン放送は同じ試合を中継しましたか?
A4:準々決勝の日本対ベネズエラ戦は両局が生中継しました。一方、文化放送は準決勝のドミニカ共和国対アメリカ戦と決勝も中継しました。ニッポン放送は日本代表の出場試合を対象としていたため、担当範囲が異なります。
Q5:Netflixに加入しなくてもWBCの試合を楽しめましたか?
A5:映像による本戦視聴はNetflixの独占配信でしたが、侍ジャパンの対象試合はラジオで実況生中継されました。そのため、映像がなくてもラジオで試合展開を楽しむことはできました。
まとめ:WBC2026のラジオ放送は30局ネットと文化放送の独自中継が鍵
2026年のWBCでは、Netflixによる全47試合の独占映像配信と並行して、ニッポン放送を中心としたラジオ中継が実施された。
ニッポン放送は全国計30局のネットワークで侍ジャパン戦を実況生中継し、文化放送はアメリカラウンドの準々決勝・準決勝・決勝を独自に放送した。地上波テレビで本戦の試合中継がなかった大会において、ラジオは無料で試合を追える重要な選択肢だった。
一方、2026年10月現在は大会が終了しており、radikoの通常のタイムフリー機能で当時の実況を聴くことはできない。過去の放送を探す場合は、各局の公式アーカイブや関連音声コンテンツを確認する必要がある。
WBCの放送をめぐる今回の事例は、スポーツ中継の楽しみ方が映像配信だけではないことを示した。次回大会でも、映像と音声それぞれの放送権、地域ネットワーク、アーカイブの提供条件を確認することが、見逃しや聴き逃しを防ぐポイントになる。
主な根拠資料:ニッポン放送の2026年WBC中継発表・公式番組情報、文化放送の中継発表、radiko公式ヘルプ、Netflix公式発表、2026 WORLD BASEBALL CLASSIC公式試合結果、日本テレビのプレスリリース。