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辺野古沖転覆事故はなぜ「報道されない」のか?半年後の発言と報道量を徹底検証

天海 凛 天海 凛 • 更新: • 公開: • 読了約 28 分
目次

2026年3月16日、沖縄県名護市の辺野古沖で、修学旅行中の高校生らが乗った小型船2隻が転覆し、女子高校生と船長の2人が死亡する痛ましい事故が発生した。事故をめぐっては、船の運航体制や学校側の安全管理、海上運送法上の登録問題など、複数の重大な論点が浮上している。

一方、事故発生から半年後の9月16日、タレントのつるの剛士が報道の量や継続性に疑問を呈したことで、テレビ報道のあり方が再び注目された。BPO委員の見解、産経新聞の調査報道、沖縄の地元紙による検証、そして2026年10月30日現在の新たな動きを追うと、見えてくるのは単純な「報道ゼロ」ではなく、媒体による報道量・継続性・問題の取り上げ方の違いである。

なぜ報道されないと感じる人がいるのか。政治的圧力があったという指摘に根拠はあるのか。事故の経緯と公的資料を照らし合わせながら、確認できる事実と議論が続いている問題を整理する。

【この記事の重要ポイントまとめ】 - 事故の事実: 2026年3月16日、辺野古沖で船2隻が転覆し、高校生と船長の2人が死亡した。 - 報道への疑問: つるの剛士が9月16日に報道の量と継続性を問題提起。BPOでは視聴者意見と報道のあり方が議論された。 - 報道量の実態: 産経新聞が積極的な調査報道を展開した一方、沖縄の地元紙も事故直後から連日検証記事を掲載していた。 - 2026年10月の最新動向: 同志社による検討委員会の設置や沖縄県議会の調査特別委員会など、事故の検証は現在も続いている。 - 最大の論点: 報道が少なかったという印象と、政治的圧力によって報道が抑制されたという主張は、分けて考える必要がある。

【事故の全体像】辺野古沖転覆事故では何が起きたのか?

辺野古沖転覆事件なぜ報道されない

2026年3月16日、2隻の船が相次いで転覆

事故が起きたのは、2026年3月16日午前10時ごろ。

沖縄県名護市辺野古沖で、同志社国際高等学校の修学旅行中の生徒18人を含む計21人が乗船していた小型船2隻が転覆した。

事故に関係した船は「平和丸」と「不屈」。いずれも米軍普天間飛行場の辺野古移設に反対する活動にも使用されていた船で、運航にはヘリ基地反対協議会が関係していた。

この事故で、平和丸に乗船していた当時17歳の女子高校生・武石知華さんと、不屈の船長・金井創さんの2人が亡くなった。

国土交通省の2026年3月17日の大臣会見でも、21人全員が救助されたことと、2人の死亡が確認されたことが説明されている。

事故当日の経緯を時系列で整理

琉球朝日放送(QAB)が9月16日に公開した半年後の検証報道では、当時の防犯カメラ映像や公的資料をもとに、事故発生までの状況が詳しく紹介されている。

特に注目されるのが、波浪注意報が発表されていたことと、事故前に海上保安部が船に対して安全航行を呼びかけていた点だ。

事故の発生から救助までの主な経緯は次のとおり。

2026年3月16日の事故当日から10月30日までの主要な動き

時期 出来事 確認された内容
3月16日9時24分ごろ 2隻が出港 生徒18人と乗組員3人が乗船
3月16日9時48分ごろ 海保が注意喚起 波が高いとして安全航行を呼びかけ
3月16日10時10分ごろ 不屈が転覆 海上保安官が転覆を確認
3月16日10時12分ごろ 平和丸も転覆 先の転覆から約2分後
3月16日 救助活動 乗船者21人全員を救助。2人が死亡
4月28日 国交省が再発防止策を公表 海上運送法の登録制度を改めて周知
5月22日 国交省が告発を発表 不屈の船長による無登録運送を海保に告発
5月26日 BPO青少年委員会 報道量に関する視聴者意見を議論
9月16日 事故から半年 つるの剛士が報道の継続性に疑問を表明
10月19日 沖縄県議会の調査 県関係部局から事故後の対応を聴取
10月30日 新たな検証の動き 同志社の検討委員会と県議会の調査が進展

事故の原因と責任はどこまで判明している?

事故原因については、波浪注意報の発表状況、出航判断、船の運航体制、乗船者の安全管理などが検証対象になっている。

事故前には海上保安部が2隻を視認し、拡声器で注意喚起を行っていた。加えて、QABの検証報道では、不屈が転覆した後、平和丸も約2分後に転覆した経緯が伝えられている。

ただし、これらの事実だけで個人や団体の刑事責任が確定するわけではない。

海上保安庁は業務上過失致死傷などの容疑で捜査を進めており、事故原因の最終的な解明が引き続き求められている。

【報道量を比較】本当にテレビや新聞は事故を報じなかったのか?

「辺野古沖転覆事故は報道されなかった」という批判を検証するには、新聞とテレビを分けて考える必要がある。

加えて、事故を報じたかどうかと、事故の背景や責任まで継続して追及したかどうかも別の問題だ。

沖縄の地元紙は事故直後から検証記事を掲載

2026年4月28日、文春オンラインに掲載されたプチ鹿島氏の記事「『メディアは沈黙』は本当か…辺野古転覆事故を1か月追って分かった、沖縄2紙と産経新聞の決定的な違い」は、この議論を考えるうえで重要な資料だ。

同記事では、国立国会図書館で事故発生後1か月間の新聞紙面を確認した結果が紹介されている。

その調査によれば、琉球新報と沖縄タイムスは事故直後から大きく報道していた。

具体的には、

- 琉球新報は「検証 辺野古沖転覆事故」という連載を展開。
- 沖縄タイムスは「なぜ 辺野古船転覆」という検証企画を掲載。
- いずれも3月18日から20日まで3日連続で検証記事を掲載。
- 学校側と運航団体の安全管理や説明の食い違いを取り上げた。

つまり、沖縄の地元紙が事故をまったく報じていなかったという主張は、実際の紙面調査とは一致しない。

産経新聞と他媒体では報道の重点が違った

一方、産経新聞は事故原因だけでなく、平和学習のあり方や抗議活動に使用される船に高校生を乗せた経緯についても積極的に取り上げた。

文春オンラインが紹介した主な記事には、次のようなものがある。

- 3月23日:危険な出航とずさんな管理を問題視。
- 3月28日:抗議団体と高校の平和学習をめぐる問題を報道。
- 4月24日:抗議団体の過去の事故・違反に関する海保の調査を報道。
- 4月12日:産経新聞のコラムで「報道しない自由」に対する不信感を論じる。

産経新聞の特徴は、海難事故そのものにとどまらず、教育活動や政治的背景まで踏み込んで問題提起した点にある。

ただし、こうした報道姿勢の違いは、他社が事故を報じていなかったことを意味しない。

報道件数の比較で注意すべきこと

個人による記事データベースの集計では、2026年3月16日から4月16日までの事故関連報道について、次の数字が公表されている。

媒体 記事件数
産経新聞 131件
琉球新報 99件
沖縄タイムス 71件
読売新聞 52件
共同通信 34件
朝日新聞 20件
NHKニュース 11件
しんぶん赤旗 10件

出典:個人による記事データベース集計。検索語は「辺野古 AND 転覆」など。公式統計ではなく、第三者による独立検証もない。

この数字から読み取れるのは、産経新聞の報道件数が多かったことと、媒体によって報道量に差があったということだ。

ただし、検索条件や記事の重複、関連ニュースの範囲によって数字は変わる。記事件数が多いことと、報道の質が高いことも同義ではない。

また、テレビの放送時間については、全局を同じ基準で比較した公的な統計が確認できない。新聞記事の件数を、そのままテレビ報道の実態に置き換えることはできない。

【なぜ報道されないと感じるのか】テレビ報道の構造と3つの背景

では、なぜ事故を知った人の間で「これほど重大な事故なのに、テレビではあまり取り上げられない」という不信感が広がったのだろうか。

考えられる背景は、大きく3つある。

1. 事故直後の報道と、その後の継続報道には差がある

重大事故では、発生直後に死亡者数や救助状況などが報じられる。

しかし、時間が経過すると、ニュースの中心は事故発生そのものから、捜査の進展、関係者の説明、行政の対応などに移っていく。

今回の事故でも、発生直後には船の転覆と死亡者について報道があった。その後は、学校側の安全管理、運航団体の責任、文部科学省の対応など、複数の論点に分かれていった。

こうした状況では、事故そのものを毎日大きく取り上げることは難しくなる。

しかし、だからといって視聴者が継続報道を求める必要がなくなるわけではない。

特に未成年者が死亡した事故では、捜査が続く間も、遺族への対応や再発防止策を定期的に伝えることが求められる。

2. 辺野古問題には政治的・教育的な論点が重なっている

今回の事故は、一般的な海難事故とは異なる複雑さを持つ。

関係する問題は少なくとも次の4つに分かれる。

- 海難事故としての原因究明と運航責任
- 同志社国際高校の修学旅行と安全管理
- 辺野古移設反対運動と抗議船の位置付け
- 平和学習における政治的中立性

事故を取り上げる際、どの論点を中心に据えるかによって、ニュースの印象は大きく変わる。

例えば、海難事故として報道すれば、波浪注意報や出航判断、船の安全管理が中心になる。

教育問題として報道すれば、学校の事前調査や平和学習の内容が中心になる。

政治問題として報道すれば、辺野古移設反対運動や市民団体の活動が焦点になる。

これらを混同すると、事故の責任を問う議論が政治的な立場の対立に埋もれてしまう危険がある。

この問題は、後述するBPOの委員からも指摘されている。

3. ニュース価値の判断が視聴者に見えにくい

テレビ局は、限られた放送時間の中で、どのニュースを何分間取り上げるか判断している。

その判断には、情報の新しさ、社会的影響、取材によって確認できた事実、続報の有無などが関係する。

ただし、視聴者から見れば、同じように重大な事故でも、あるニュースは何日も繰り返し報道され、別のニュースは続報が目立たなくなることがある。

ここに、報道機関と視聴者の認識のずれが生じる。

BPOの青少年委員会でも、報道するタイミングやニュース価値の判断を視聴者に説明する必要性が議論されている。

つまり、報道量だけでなく、なぜそのニュースを報じ、なぜ続報を出さないのかという説明の不足も、不信感を強める要因になっている。

【つるの剛士の発言とBPOの見解】半年後に何が起きた?

つるの剛士が9月16日に投げかけた「なぜ今?」

事故から半年となった2026年9月16日、タレントのつるの剛士が自身のXで、報道のあり方に疑問を呈した。

日刊スポーツなどが報じた投稿内容は、事故当初から報道の量や継続性、その扱い方に違和感があったというものだ。

当初から、この事故に関する報道の量や継続性、その扱い方にずっと違和感があった。 事故から半年を迎えた今、各局で改めて報じられているのを見ると、なぜ今なんだろう…

出典:2026年9月16日の日刊スポーツ報道で紹介されたXへの投稿内容。

つるのは加えて、事故発生後の4月3日にも、遺族が自ら情報を発信しなければならない状況について心を痛める趣旨の投稿をしていた。

この一連の発言が注目された理由は、単に事故を報じてほしいという要望にとどまらない。

問題の中心は、事故直後だけでなく、その後の捜査や責任問題、遺族の訴えについても、継続して社会に伝えるべきではないかという問いかけにある。

また、9月16日にはQABも現場映像や公的資料を使った検証報道を公開している。半年という節目に報道が再び大きくなったことが、つるのの疑問をさらに注目させる形になった。

BPO委員は「報道が少ない」という批判をどう見た?

もう一つ注目されたのが、放送倫理・番組向上機構(BPO)の青少年委員会である。

2026年5月26日に開催された第290回青少年委員会では、辺野古沖転覆事故の報道に関する視聴者意見が取り上げられた。

視聴者からは、テレビ各局に対して「事故の報道が極端に少なすぎる」といった批判が寄せられていた。

これに対し、担当委員は報道機関によるニュース価値の判断について説明した。

その中で、特に注目されたのが次の発言だ。

「印象面からの一面的な見方であるように思う」

これは、報道量が少ないとする視聴者意見に対する担当委員の見解として、BPOの議事概要に記録されている。

ただし、この発言をBPO全体による正式な審査判定や、テレビ各局の報道量が十分だったという公式認定と受け取るのは正確ではない。

あくまで青少年委員会の会合において、視聴者意見を受けた担当委員が報道の判断基準について述べたものだ。

BPOがテレビ局に求めたこと

実は、この議事概要には、単純に視聴者の批判を退けたわけではない重要な指摘もある。

担当委員は、テレビ局に対して、なぜそのタイミングでその内容を報道するのか、判断の理由を説明する必要性を指摘した。

具体的には、ニュース本体だけでなく、各局のウェブサイトやSNSなどを活用し、報道の判断理由を伝えることが求められている。

また、別の委員は、今回の事故について、海難事故そのものと平和学習のあり方、抗議活動に使われる船に生徒を乗せた理由が混同されていると指摘した。

この意見は重要だ。

事故の責任を明らかにするためには、政治的な立場の違いにかかわらず、運航者、学校、旅行関係者など、それぞれの責任を個別に検証する必要があるからだ。

BPOの議事概要から読み取れるのは、報道量への批判と同時に、テレビ局の説明責任や報道の整理の仕方も課題になっていたということである。

【産経新聞の調査報道】「報道しない自由」と政治的圧力の真相

産経新聞は何を追及してきたのか

今回の事故をめぐる報道論争で、特に名前が挙がるのが産経新聞だ。

産経新聞は、事故発生後から運航団体と学校側の安全管理を追及し、事故の背景にある平和学習のあり方についても論説を展開してきた。

2026年4月12日には、藤原かずえ氏によるコラム「辺野古転覆事故『報道しない自由』に不信感」が掲載された。

このコラムでは、無登録船による死亡事故の重大性と、産経新聞以外の新聞・テレビによる検証報道への疑問が論じられている。

また、2022年の北海道・知床遊覧船沈没事故を引き合いに出し、事故後の安全管理体制の検証が社会全体に与える影響についても問題提起している。

ただし、これは産経新聞に掲載された論説の主張であり、他社が意図的に報道を抑制したことを証明する公的調査結果ではない。

「報道しない自由」とは何を意味するのか

「報道しない自由」という言葉は、今回の事故をめぐって頻繁に使われた。

報道機関には、限られた紙面や放送時間の中で、どの情報を取り上げるか選択する編集上の裁量がある。

しかし、その裁量があることと、社会的に重要な情報を十分に検証しなくてもよいことは別問題だ。

特に今回のように、未成年者の死亡、無登録運送、安全管理、教育機関の責任という複数の問題が重なった事故では、報道の選択が社会に与える影響も大きい。

重要なのは、報道機関が何を報じたかだけでなく、何を継続して取材し、どのような事実を伝えなかったのかを具体的に検証することだ。

政治的圧力によって報道が抑制された証拠はある?

SNSや一部の論評では、辺野古移設反対運動との関係から、テレビ局が政治的な圧力を受けているのではないかという指摘も見られる。

しかし、2026年10月30日までに確認できるBPOの議事概要、国会答弁、国土交通省の発表、沖縄県議会の公開資料には、今回の事故について特定の政治勢力がテレビ局に報道を控えるよう指示したと証明する具体的な記録は示されていない。

したがって、政治的圧力があったと断定することはできない。

一方で、政治的な論争と関係する事故だからこそ、各社の報道姿勢を比較し、どの論点を取り上げたのかを検証する意味はある。

ここで注意したいのは、報道量の差が存在することと、その差が政治的圧力によって生じたことは別の命題だという点だ。

産経新聞と他社の報道姿勢に違いがあったとしても、それだけで報道機関への圧力や意図的な隠蔽を証明することにはならない。

【無登録船と運航責任】事故の本質は報道論争だけではない

報道量の議論に目を奪われがちだが、事故の再発防止という観点からは、船舶の運航と学校側の安全管理こそ重要な検証対象になる。

国土交通省が無登録運送を問題視

2026年4月28日、国土交通省は辺野古沖の事故を踏まえ、海上運送法に基づく事業登録制度の周知を強化すると発表した。

同省は、事故を起こした船舶を使用した運送について、海上運送法に基づく事業登録が行われていなかったと説明している。

加えて、5月22日には「不屈」の船長だった金井創氏について、必要な事業登録を受けずに運送を行った事実が確認されたとして、海上保安庁への告発を発表した。

国土交通省の説明によれば、2023年以降、同志社国際高校から依頼文を受け取り、2025年を除く計3年間で合計6回、生徒や教員を運送していた。また、各年に学校から謝礼を受け取っていたことも確認された。

このため、国土交通省は当該運送を事業登録が必要な行為と判断した。

無登録船なら必ず危険だったのか?

ここは法律上、慎重に理解する必要がある。

海上運送法上の事業登録と、船舶そのものの検査や安全設備、航行上の安全基準は、同じ問題ではない。

無登録で運送を行っていたことは、事業としての適法性に関する重大な問題だ。

しかし、登録がなかったという事実だけで、船体の状態や転覆の直接原因まで確定するわけではない。

検証すべき項目には、次のようなものがある。

- 運送事業として必要な許可・登録を受けていたか。
- 船舶の検査や安全設備は適切だったか。
- 波浪注意報が発表された状況で出航判断は適切だったか。
- 船長や運航団体の安全管理体制は十分だったか。
- 乗船者の人数や所在を適切に把握できていたか。
- 学校側は事業者の登録状況や安全体制を確認していたか。

これらは相互に関係するが、個別に確認しなければならない問題でもある。

学校側の責任と平和学習のあり方

事故をめぐっては、船の運航団体だけでなく、同志社国際高校の安全管理も問われている。

修学旅行は学校が生徒の安全を確保する責任を伴う教育活動だ。

外部団体に船の手配を依頼する場合でも、事業者の適法性や安全対策、当日の気象状況、引率体制などを確認する必要がある。

また、平和学習の教育的意義と、船舶を利用する際の安全管理は、別々に検証しなければならない。

平和学習そのものの是非だけを議論しても、事故の再発防止にはつながらない。

逆に、政治的な立場に配慮して安全管理の問題を曖昧にすれば、同じような事故を防ぐための教訓が失われる。

この点は、今後の学校側の検証や県議会の調査でも重要な論点になる。

【2026年10月30日最新】辺野古沖転覆事故の現在と今後の動向

2026年10月30日現在

事故から半年以上が経過した現在も、関係機関による検証は続いている。

特に10月に入ってからは、学校法人同志社と沖縄県議会の双方で新しい動きが明らかになった。

10月19日:沖縄県議会が県の関係部局を聴取

10月19日、沖縄県議会の辺野古沖船舶転覆事故に関する調査特別委員会は、県の関係部局に対する聞き取りを実施した。

その際、県側は学校が個別に手配した事業者について、県が十分に把握できていないことを課題として説明した。

委員からは、修学旅行を受け入れている事業者の実態や、学校ごとのプログラム内容を調査し、安全管理の仕組みを整える必要があるとの意見が出た。

委員会は、2027年3月を目途に調査報告書をまとめる方針を示している。

10月22日:同志社が検討委員会を設置

10月30日の沖縄テレビの報道によると、学校法人同志社は10月22日、教育の中立性や判断の適切性などを検討する委員会を設置した。

八田英二理事長は、遺族や負傷した生徒、その保護者らに対して謝罪の意を表明した。

また、今後の校外活動については、安全管理室を設置し、事前調査や保護者への説明を徹底する方針を明らかにした。

事故の再発防止に向け、学校法人としてどのような検証結果を示すのかが注目される。

10月30日:県議会が海保などへの聞き取りを協議

10月30日、沖縄県議会の調査特別委員会は、海上保安庁や沖縄総合事務局を参考人として招き、事故の経緯や事実関係について聞き取りを行うことを決めた。

加えて、亡くなった女子高校生の両親が委員会への出席を希望していることも報じられている。

委員会は、遺族を参考人として招くかどうかについて協議する方針だ。

事故の原因究明だけでなく、遺族の思いや再発防止に必要な課題を、行政側がどのように受け止めるのかも焦点になる。

今後注目すべき3つのポイント

今後の報道では、次の3点が特に重要になる。

1. 海上保安庁の捜査結果

事故発生時の運航状況や出航判断、関係者の責任について、捜査によってどのような事実が明らかになるか。

2. 同志社の検証結果

学校側の事前調査や外部事業者の選定、安全管理体制について、どのような問題が確認されるか。

3. 沖縄県議会の調査報告書

県の関係部局による把握体制や修学旅行の安全管理について、実効性のある再発防止策が提示されるか。

2027年3月を目途とする県議会の報告書は、事故後の検証における重要な節目となる。

【辺野古沖転覆事件はなぜ報道されない?】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:辺野古沖転覆事故はテレビでまったく報道されなかったのですか?

テレビでまったく報道されなかったわけではありません。事故直後から各社が報じており、その後も関連報道が続いています。ただし、報道の量や継続性、事故の背景まで掘り下げた内容には媒体ごとの差がありました。

Q2:つるの剛士はなぜ事故から半年後に発言したのですか?

2026年9月16日、事故から半年という節目に、報道の量や継続性に対する違和感をXで表明しました。半年後に改めて報道が増えたことについて「なぜ今なんだろう」と疑問を呈したものです。

Q3:BPOはテレビ局の報道が少なかったと認めたのですか?

そのような正式認定はしていません。5月26日の青少年委員会では視聴者からの批判が議論され、担当委員は「印象面からの一面的な見方」との見解を示しました。同時に、テレビ局が報道判断の理由を視聴者に説明する必要性も指摘しています。

Q4:産経新聞以外は事故を報じていなかったのですか?

そうではありません。文春オンラインの紙面調査によれば、琉球新報や沖縄タイムスも事故直後から連日検証記事を掲載していました。ただし、産経新聞は事故の背景や平和学習のあり方についても積極的に取り上げており、報道の重点には違いがありました。

Q5:政治的圧力によってテレビ局が報道を控えたという証拠はありますか?

2026年10月30日までに確認できる公開資料では、特定の政治勢力がテレビ局に報道を控えるよう指示したと証明する具体的な証拠は確認されていません。報道量の差だけで政治的圧力があったと判断することはできません。

Q6:2026年10月現在、事故の検証は終わっていますか?

終わっていません。海上保安庁の捜査が続いており、同志社は検討委員会を設置、沖縄県議会も調査特別委員会を通じて検証を進めています。県議会の報告書は2027年3月を目途にまとめられる予定です。

まとめ:辺野古沖転覆事故で問われているのは報道の量と説明責任

2026年3月16日に発生した辺野古沖転覆事故は、女子高校生と船長の2人が命を落とした重大な海難事故だった。

事故をめぐっては、無登録運送、出航判断、学校側の安全管理、平和学習のあり方など、社会全体で検証すべき問題が複数存在する。

つるの剛士が9月16日に投げかけた疑問は、単なる芸能人の発言として片付けられるものではない。事故発生直後の報道だけでなく、その後の捜査や遺族の思い、再発防止策まで伝え続けることが報道機関に求められているからだ。

一方、BPOの議事概要や文春オンラインの紙面調査からは、「事故がまったく報道されなかった」という認識には修正が必要であることも分かる。沖縄の地元紙も事故直後から検証を行っており、産経新聞との違いは、報道の有無だけではなく、扱った論点や報道量、継続性にあった。

そして、政治的圧力による報道抑制という指摘については、現時点で具体的な証拠が示されていない。

【プロの結論】

今回の事故から考えるべきなのは、報道量の多さだけをジャーナリズムの評価基準にしないことだ。

本当に重要なのは、次の3点である。

- 継続性: 事故発生時だけでなく、捜査や責任問題、再発防止策を追い続けているか。
- 独立性: 政治的な立場や団体への賛否に左右されず、関係者全員の責任を検証しているか。
- 説明責任: なぜ報道するのか、なぜ報道しないのか、その判断を視聴者に説明できているか。

2027年3月を目途とする沖縄県議会の調査報告書、同志社の検証結果、海上保安庁の捜査は、今後の大きな焦点となる。

亡くなった女子高校生と船長、そして遺族の思いを置き去りにしないためにも、政治的な対立やメディア批判だけで議論を終わらせてはならない。

事故の真相を明らかにし、二度と同じ悲劇を繰り返さないために、報道機関には事実を追い続ける姿勢が求められている。

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天海 凛
トレンドリサーチャー 天海 凛
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美容・ファッション領域のライター。ブランドの公式発表、商品の成分表示、取材先の一次コメントをもとに構成し、体験談と公開情報を区別して記載します。

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