ポッキーとプリッツの発売年を比べると、先輩にあたるのはプリッツです。江崎グリコの公式沿革では、プリッツの前身となる商品が1962年に試験販売され、ポッキーは1966年に誕生したと整理されています。
ただし、発売年を厳密に比較するには、「試験販売」「本格発売」「全国発売」を区別する必要があります。プリッツは1962年の試験販売を経て、1963年にバタープリッツが登場。ポッキーも1966年のミニテストセールから、1967年の京阪神地区での発売、1968年の全国発売へと段階的に展開しました。
つまり、一般的な「どちらが先か」という疑問への答えはプリッツですが、販売の歴史を詳しく見ると、両ブランドとも段階を踏んで定番商品へ成長したことがわかります。
【発売年を比較】プリッツ1962年、ポッキー1966年の歴史年表
江崎グリコの「商品の歴史」、ブランド沿革、商品開発資料をもとに、両商品の誕生から全国展開までを整理しました。
| 年・時期 | 商品・出来事 | 歴史上のポイント |
|---|---|---|
| 1958年ごろ | プリッツの開発構想 | ドイツのプレッツェルをヒントに、おつまみ市場を開拓する構想が生まれる。 |
| 1962年4月 | プリッツ〈ソーダスティック〉 | 広島県で試験販売を開始。販売価格は30円。 |
| 1963年 | バタープリッツ | 甘いバター風味を採用し、おやつ向けの商品として人気を獲得。 |
| 1965年 | ポッキーの開発案 | 「チョコテック」という名称で商品開発会議に提案される。 |
| 1966年1月 | ポッキーのミニテストセール | 大阪府寝屋川市で実施。 |
| 1966年10月 | ポッキーチョコレート | 広島市で名称を変更したミニテストセールを実施。ポッキー誕生の節目となる。 |
| 1967年 | ポッキー | 京阪神地区で発売を開始。 |
| 1968年 | ポッキー | 全国発売へと展開。 |
出典:江崎グリコ公式「商品の歴史」「プリッツの歴史」、ポッキーブランドの公式沿革資料。
この年表で押さえておきたいのは、プリッツの1962年が試験販売の開始年であること、そしてポッキーの1966年も初期のテスト販売を含む誕生年であることです。ポッキーの全国発売は1968年ですが、ブランドの誕生年としては1966年が使われています。
なお、ポッキーの発売日を日付単位で知りたい場合、公式資料に記載された1966年10月はミニテストセールの時期です。特定の月日を、全国発売日と混同しないようにしましょう。
【プリッツ誕生秘話】おつまみから子どものおやつへ路線変更
プリッツの開発は、ポッキーよりも数年前に始まっています。江崎グリコの公式開発資料によると、1950年代後半、ドイツでおつまみとして親しまれていたプレッツェルに着目したことが出発点でした。
当時の狙いは、ピーナッツやおかき類とは異なる新しいおつまみを開拓すること。1959年には棒状のスティックに関する資料などを参考に開発を進め、商品名もプレッツェルに由来する「プリッツ」として準備されました。
そして1962年4月、広島県で初代商品「プリッツ〈ソーダスティック〉」の試験販売が始まります。5月には神戸市内の飲食店向けにも試験的に販売され、10月には新潟地区でも販売が試みられました。しかし、当初の売れ行きは期待どおりではありませんでした。
背景には、商品の魅力だけでなく、販売経路とターゲットの問題がありました。おつまみとして想定した商品を菓子小売店中心で販売したため、子どもたちには味がなじみにくかったのです。一方で、細長いスティック状の形には魅力があると判断されました。
そこで江崎グリコは、商品そのものを大きく作り直すのではなく、味と食べる場面を見直します。その結果、1963年に登場したのがバタープリッツでした。
甘いバター風味を取り入れたことで、おつまみ向けだったプリッツは子どもも楽しめるおやつへと方向転換します。公式資料では、バタープリッツは予想以上の売れ行きを示し、品切れが続出する人気商品になったと紹介されています。
プリッツの歴史が示すのは、ヒット商品が最初から完成形で生まれるとは限らないということです。形状という強みを残しながら、味と利用シーンを変える。この商品設計の柔軟さが、後のポッキーにもつながっていきます。
【ポッキー誕生秘話】前身のチョコテックから名前が変わった理由
ポッキーの開発背景には、当時のチョコレート市場に対する江崎グリコの問題意識がありました。板チョコが主流だった時代に、もっとスナック感覚で食べられるチョコレートを作れないか。その発想が、ポッキーの商品設計につながります。
江崎グリコの公式資料が説明する開発の核は、すでに存在していたプリッツにチョコレートをかけることでした。プリッツの香ばしい生地とチョコレートを組み合わせれば、新しいタイプの菓子を生み出せる。しかし、棒全体をチョコレートで覆ってしまうと、手で持ったときに指が汚れてしまいます。
そこで生まれた工夫が、スティックの一部にチョコレートを塗らず、持ち手として残すことです。現在では当たり前に感じる形状ですが、食べやすさとチョコレートのおいしさを両立させるための工夫でした。製造技術の開発にも取り組み、1966年にポッキーチョコレートが誕生しました。
前身の商品名は「チョコテック」
ポッキーは、最初から現在の名前で開発されていたわけではありません。江崎グリコの公式FAQによると、当初は「チョコスティック」をもじり、テクテク歩きながら食べるチョコスナックという意味を込めた「チョコテック」という名称が使われていました。
ところが、公式のブランド沿革によれば、この名称はすでに商標登録されていることがわかり、名称を変更することになりました。そこで採用されたのが、食べるときの軽快な音を表した「ポッキン」にちなむ「ポッキーチョコレート」です。
つまり、ポッキーの名前の由来は、単に短く覚えやすい言葉を選んだというだけではありません。商品を食べたときの音を名前に結びつけることで、食感を想像しやすくしたのです。
ポッキーの発売日はいつ?
発売年として一般に知られるのは1966年です。公式のブランド資料では、1966年1月に大阪府寝屋川市でミニテストセールを行い、同年10月には広島市で「ポッキーチョコレート」としてミニテストセールを実施したと説明されています。
その後、1967年に京阪神地区で発売され、1968年には全国へと販売地域が広がりました。したがって、発売日を調べるときは、1966年の誕生・試験販売と、1967年の地域発売、1968年の全国発売を区別するのが正確です。
【ポッキーとプリッツの違い】味だけではない商品設計の差
ポッキーとプリッツは、どちらも細長いスティック状のお菓子ですが、商品の中心となる設計思想が異なります。プリッツはスティック状の焼き菓子そのものを楽しむ商品として出発し、ポッキーはそのプリッツにチョコレートを組み合わせることで生まれました。
| 比較項目 | プリッツ | ポッキー |
|---|---|---|
| 誕生年 | 1962年に試験販売 | 1966年に誕生 |
| 開発のヒント | ドイツのプレッツェル | プリッツとチョコレートの組み合わせ |
| 基本的な商品設計 | スティック状の焼き菓子 | チョコレートをコーティングしたスティック菓子 |
| 食べるときの特徴 | 生地の香ばしさや味付けを楽しむ | 生地とチョコレートの組み合わせを楽しむ |
| 名前の由来 | プレッツェルに由来 | 食べるときの「ポッキン」という音に由来 |
ここで注意したいのは、プリッツがすべて塩味で、ポッキーがすべて甘いという単純な区分ではないことです。プリッツにはバタープリッツのような甘い商品もあり、味の違いだけでは両ブランドを説明できません。
両者を分ける大きな要点は、チョコレートをコーティングした商品設計と、手を汚さずに食べられる持ち手の工夫です。ポッキーは、プリッツの形状を生かしながら、チョコレート菓子としての食べやすさを加えた商品と理解すると、その開発の意図がよくわかります。
また、「ポッキーとプリッツはどちらも1960年代に登場したから、ほぼ同時期の商品なのでは」という見方もありますが、開発の順序は明確です。プリッツの試験販売が先にあり、バタープリッツによっておやつとしての方向性が定まり、その後にポッキーが誕生しました。
【プロの結論】年号だけでなく、販売段階と商品設計を見る
商品の歴史を正しく読み解くには、発売年だけでなく、試験販売、本格発売、全国発売という段階を分けて考えることが大切です。今回の2商品では、プリッツの1962年が試験販売、バタープリッツの1963年が甘いおやつとしての転機、ポッキーの1966年が新しい商品設計の誕生にあたります。
そして、ポッキーの開発は、既存商品の強みを別の市場へ展開した事例としても興味深いものです。プリッツで培われたスティック状の形を生かし、チョコレートと持ち手の工夫を加えたことで、従来の板チョコとは異なる食べ方を提案しました。両ブランドの歴史は、江崎グリコが商品の味だけでなく、形状や食べる場面まで考えて開発してきたことを示しています。
【ポッキーとプリッツどっちが先】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ポッキーとプリッツはどっちが先に発売されましたか?
A1:先に登場したのはプリッツです。1962年に初代プリッツの試験販売が始まり、ポッキーは1966年に誕生しました。
Q2:バタープリッツとポッキーはどちらが古いですか?
A2:バタープリッツのほうが古い商品です。バタープリッツは1963年、ポッキーチョコレートは1966年に登場しました。
Q3:ポッキーの発売日は何月何日ですか?
A3:江崎グリコの公式ブランド資料では、1966年10月に広島市でミニテストセールを実施したことが記載されています。特定の月日を全国発売日として示すのではなく、1966年の試験販売、1967年の京阪神地区での発売、1968年の全国発売を区別するのが適切です。
Q4:ポッキーの前身がチョコテックというのは本当ですか?
A4:本当です。江崎グリコの公式FAQやブランド沿革資料で紹介されています。チョコテックという名称で開発されましたが、商標上の事情から名称が変更され、ポッキーになりました。
Q5:ポッキーという名前は何に由来していますか?
A5:食べるときの「ポッキン」という軽快な音にちなみます。食感を連想させる名前が採用されたことも、ポッキーの特徴のひとつです。
Q6:2026年現在、ポッキーとプリッツの発売年は変わっていますか?
A6:商品の誕生年に関する基本的な沿革は変わりません。プリッツは1962年に試験販売、バタープリッツは1963年、ポッキーは1966年に登場したというのが、江崎グリコの公式資料に基づく整理です。
まとめ:プリッツが先、ポッキーはその発想から生まれた
ポッキーとプリッツのどちらが先かという疑問への答えは、プリッツです。1962年に試験販売が始まり、1963年にはバタープリッツが登場。その4年後の1966年に、プリッツにチョコレートをかけるという発想からポッキーが誕生しました。
ポッキーの名前は食べるときの「ポッキン」という音に由来し、開発当初の名称はチョコテックでした。一方、プリッツはドイツのプレッツェルをヒントに、おつまみ向けの商品として開発された歴史を持ちます。
2026年に両ブランドの歴史を振り返るなら、覚えておきたい数字は「1962年・1963年・1966年」の3つです。試験販売から商品展開を広げたプリッツと、その形状を生かして新しいチョコレート菓子を生み出したポッキー。発売年の違いを知ることで、2つの商品が単に似たお菓子なのではなく、開発の歴史でつながっていることがわかります。
参照した主な公式資料:江崎グリコ「商品の歴史」「プリッツの歴史」「ポッキーの歴史」、ポッキーの名前の由来に関する公式FAQ、ポッキーブランド通信。