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インフルエンザにかからない人は遺伝?2026年最新研究で体質と予防の真相を徹底解説

小野田 圭 小野田 圭 • 更新: • 公開: • 読了約 23 分
目次

家族や職場でインフルエンザが流行しても、毎年のように感染する人がいる一方、一度もかからないように見える人もいます。「インフルエンザにかからない人は遺伝的に強いのか」「感染しにくい体質は生まれつき決まっているのか」と疑問に思う人も多いのと考えられます。

2026年には、東京大学と国立健康危機管理研究機構などの研究グループが、インフルエンザ感染に関係する宿主因子を調べ、遺伝子を改変したマウス84系統から抵抗性に関係する17種類の遺伝子を同定した研究を発表しました。加えて、2026年8月にはIFITM3遺伝子の機能を詳しく調べた研究も公表されています。これらの成果から、感染に対する個人差の仕組みが少しずつ明らかになっています。ただし、マウスで確認された抵抗性が、そのまま人間の「インフルエンザにかからない体質」を意味するわけではありません。

【この記事の重要ポイントまとめ】
  • 遺伝の影響:免疫に関係する遺伝子は感染後の経過や重症化リスクに影響しますが、感染しやすさが単一の遺伝子だけで決まるわけではありません。
  • 2026年の研究成果:マウスを用いた研究で17種類の宿主遺伝子が抵抗性に関係することが示され、RGNEFとLASP1が異なる仕組みで病態に関与することが明らかになりました。
  • 人間への当てはまり:遺伝的な素因だけでなく、過去の感染やワクチンによる免疫記憶、ウイルスへの接触機会、生活環境なども関係します。
  • 予防の基本:インフルエンザワクチン、手洗い、換気、咳エチケットなどを組み合わせることが、感染や発症、重症化のリスクを減らす現実的な方法です。

【結論】インフルエンザにかからない人は遺伝で決まるのか?

インフルエンザかからない人遺伝

結論からいえば、インフルエンザへのかかりやすさには遺伝的な要因が関係しますが、遺伝だけで決まるわけではありません。感染した際にウイルスの増殖を抑える能力や、免疫反応の起こり方には個人差があります。その一部には遺伝子の違いが関係すると考えられています。

ただし、「インフルエンザにかからない人」という表現には注意が必要です。感染しなかった人、感染しても症状が出なかった人、軽い症状で済んだ人、症状があっても検査を受けなかった人は、医学的には同じ状態ではありません。

たとえば、家族がインフルエンザに感染しても本人に発熱がなかった場合、実際にウイルスへの感染を免れたのか、感染したものの無症状だったのかは、症状だけでは判断できません。軽い症状を風邪と考え、インフルエンザだと気づかないケースも考えられます。

また、同じ家に住んでいても、感染者と接する時間、部屋の換気、マスクの使用、生活する空間などは異なります。感染した家族と長時間同じ空間にいる人と、接触時間が短い人では、ウイルスにさらされる機会が違います。

感染しやすさを考える際には、少なくとも次の3つを区別することが大切です。

  • 感染の成立:ウイルスが体内に入り、細胞に侵入して増殖するか。
  • 発症の有無:感染後に発熱、咳、倦怠感などの症状が現れるか。
  • 重症化の程度:感染・発症した場合に、肺炎などの合併症や重い症状に進むか。

遺伝子研究で分かるのは、こうした複数の段階に関係する生物学的な仕組みです。「特定の遺伝子を持っていれば一生インフルエンザにかからない」という単純な結論は、現在の研究からは導けません。

【検証資料 1】当時のメディア報道・掲載写真(出典:wp.allylogistics.com)

【感染しやすさの差】遺伝子・免疫記憶・生活環境の3つが関係する

インフルエンザに対する抵抗性は、遺伝子だけでなく、免疫の状態やウイルスへの接触機会によっても左右されます。毎年感染する人と、長期間感染に気づかない人の違いを考えるには、複数の要因を合わせて見る必要があります。

1.生まれつき備わっている自然免疫

人間の体には、病原体が侵入した際に速やかに反応する自然免疫が備わっています。ウイルスを認識する仕組みや、感染した細胞でウイルスの増殖を抑える仕組みなどが働きます。

こうした免疫反応には、遺伝子の働きや個人差が関係します。ウイルスの侵入や増殖を抑える分子が適切に働けば、感染後の経過に有利に作用する可能性があります。一方、自然免疫の反応が強ければ必ず感染しない、というわけでもありません。免疫反応のタイミングや強さ、ウイルスの性質なども関係するためです。

2.過去の感染やワクチンによる免疫記憶

以前にインフルエンザに感染した経験や、ワクチン接種によって形成された免疫記憶も、その後の感染や発症に影響します。抗体や免疫細胞が過去に認識したウイルスの特徴を覚えていることで、再びウイルスに接触した際に反応できる場合があります。

ただし、免疫記憶があるからといって、すべてのインフルエンザウイルスを防げるわけではありません。インフルエンザウイルスは変化するため、過去に感染した型や株と、次に流行するウイルスとの違いによって、免疫による防御の程度も変わります。

「去年かからなかったから今年も大丈夫」「一度感染したからもう感染しない」と考えるのは適切ではありません。感染歴や接種歴は免疫を考えるうえで重要ですが、将来の感染を保証するものではないのです。

3.ウイルスへの接触機会と生活習慣

感染リスクは、ウイルスにさらされる機会によっても変化します。学校、職場、公共交通機関など、人が集まる場所で過ごす時間が長い人は、感染者と接触する機会が増える場合があります。

換気や手洗い、咳エチケットなどの対策も、感染リスクを左右します。また、睡眠不足や過度の疲労は免疫機能に影響する可能性があるため、十分な休養とバランスのよい食事を心がけることも大切です。

ただし、健康的な生活を送っていれば感染しない、という意味ではありません。生活習慣を整えることは予防の一部ですが、遺伝的な要因を打ち消す方法でも、ワクチンや感染対策の代わりでもありません。

【2026年最新研究】RGNEF・LASP1遺伝子が示したインフルエンザ抵抗性の仕組み

2026年のインフルエンザ遺伝子研究で注目される成果の一つが、東京大学と国立健康危機管理研究機構などの研究グループによる宿主因子の探索です。研究成果は、科学誌「Cell」のオンライン版で2026年6月16日に公表されました。

この研究では、CRISPR/Cas9というゲノム編集技術を使い、インフルエンザウイルスの感染や増殖に関係すると考えられる遺伝子を改変した84系統のマウスライブラリが構築されました。生体内で感染実験を行った結果、遺伝子改変によってインフルエンザに対する抵抗性が高まった17種類の宿主遺伝子が同定されました。

重要なのは、今回の研究が人間の遺伝子を調べて「感染しない人」を特定したものではないことです。マウスの遺伝子を実験的に改変し、インフルエンザの感染や病態がどう変化するかを調べた基礎研究です。

RGNEFはウイルスの増殖に、LASP1は病態の進行に関係

研究で特に注目されたのが、Arhgef28(RGNEF)とLasp1(LASP1)です。いずれも遺伝子改変マウスでインフルエンザに対する抵抗性の向上が確認されましたが、その仕組みは同じではありませんでした。

東京大学医科学研究所などが公表した研究資料によると、RGNEFを改変したマウスでは、感染後の肺におけるウイルス量が野生型マウスより有意に低くなる結果が得られました。一方、LASP1を改変したマウスでは、ウイルス量に有意な差が認められなかったにもかかわらず、生存率が向上しました。

つまり、インフルエンザの病態は、単に体内のウイルス量だけで決まるわけではありません。ウイルスの増殖を抑える仕組みと、感染によって生じる病態や組織への影響に関係する仕組みを区別して考える必要があります。

今回の研究結果を整理すると、次のようになります。

研究対象・項目 確認された内容 人間への解釈
84系統のマウス CRISPR/Cas9による遺伝子改変マウスを作製し、生体内で感染実験を実施 宿主因子を動物個体で調べるための研究基盤
17種類の宿主遺伝子 遺伝子改変によってインフルエンザに対する抵抗性が高まる例を同定 感染や病態に関わる分子の候補が広がった段階
RGNEF(Arhgef28) 改変マウスで肺のウイルス量が低下 ウイルス増殖に関係する宿主側の仕組みを示唆
LASP1(Lasp1) 改変マウスで生存率が向上した一方、肺のウイルス量に有意差は認められず ウイルス量以外の病態関連機構も重要である可能性
創薬への応用 宿主因子を標的とする新しい治療薬の候補を提示 人間での安全性や有効性を確認する研究が必要

この成果が注目される理由は、ウイルスそのものではなく、ウイルスが感染や増殖の過程で利用する宿主側の分子に着目している点です。従来の抗インフルエンザ薬とは異なる治療戦略につながる可能性があります。

ウイルス側のタンパク質を標的とする薬では、ウイルスの変異によって薬剤耐性が生じることがあります。宿主因子を標的にする方法は、そのような耐性の問題を回避するための研究アプローチとして期待されています。ただし、宿主側の分子を標的にする薬にも、人間の正常な細胞機能への影響や安全性など、解決すべき課題があります。

また、マウスで抵抗性を高めた遺伝子改変が、人間でも同じ効果を生むとは限りません。人間の遺伝子を自然に受け継いでいる状態と、実験で遺伝子の働きを人為的に変えた状態は異なります。RGNEFやLASP1を持っているかどうかだけで、インフルエンザへの感染しやすさを判断することはできません。

【検証資料 2】活動歴および当時の関連ビジュアル記録(出典:d2fuek8fvjoyvv.cloudfront.net)

【IFITM3遺伝子】人間のインフルエンザ感染感受性はどこまで分かっている?

人間のインフルエンザ感染感受性を考えるうえで、以前から研究されてきた遺伝子の一つがIFITM3です。IFITM3はインターフェロンによって発現が誘導される膜タンパク質をコードし、インフルエンザウイルスなどの感染過程を制限する働きに関係しています。

ウイルスは細胞に侵入した後、細胞内で増殖するための過程を進めます。IFITM3は細胞内の膜構造などに関係し、ウイルスが細胞内で感染を成立させる過程を妨げる仕組みの一部を担います。この働きに違いが生じれば、ウイルスに対する細胞の防御能力や感染後の経過に影響する可能性があります。

2026年8月に公表されたIFITM3研究の新展開

2026年8月22日には、科学誌「Communications Biology」でIFITM3の機能を詳しく調べた研究が公表されました。研究チームは、深い変異解析(ディープ・ミューテーショナル・スキャニング)を用いて、インフルエンザA型ウイルスの3株を対象に、IFITM3の2,898種類の変異について機能を調べました。

研究では、抗ウイルス活性に関係する領域や、変異によって機能が変わる可能性のある部位が詳しく解析されました。また、計算モデルによる予測だけでは、IFITM3の変異がもたらす機能を十分に捉えられない場合があることも示されました。

この成果は、IFITM3の遺伝的な違いが抗ウイルス機能にどのような影響を与え得るかを理解するための重要な資料です。ただし、実験で調べた変異の機能が分かったことと、その変異を持つ人が日常生活でインフルエンザにかかる確率を正確に予測できることは別の問題です。

IFITM3の違いがあれば感染しない人になれるのか

現段階では、IFITM3の特定の遺伝的特徴だけで「インフルエンザにかからない人」かどうかを判定することはできません。過去の研究ではIFITM3の遺伝的な違いと重症インフルエンザとの関連が報告されていますが、人間での遺伝学的な関連を評価するには、十分な規模の研究や独立した集団での再現性などが重要です。

感染感受性は、IFITM3だけでなく、さまざまな免疫関連遺伝子、過去の感染歴、年齢、健康状態、ウイルスの性質などが複合的に関わると考えられています。ひとつの遺伝子の働きが分かっても、それだけで個人の感染リスクのすべてを説明できるわけではありません。

したがって、遺伝子研究の成果は、現時点では個人の感染を断定するための情報というより、インフルエンザが体内でどのように感染し、どのように病態を引き起こすのかを理解するための基礎知識として捉えるのが適切です。

【体質と生活習慣を比較】インフルエンザにかかりにくい人の特徴とは

インフルエンザに感染しにくい人を考えるとき、遺伝的な素因と生活習慣のどちらか一方だけを原因にすることはできません。両者は別々の要因でありながら、実際の感染リスクや感染後の経過に影響します。

遺伝的な素因で変わる可能性があること

遺伝的な違いは、ウイルスを認識する仕組みや、感染細胞でウイルスの増殖を制限する仕組みなどに影響する可能性があります。こうした個人差は、感染後の免疫反応や重症化リスクを理解するうえで重要な研究対象です。

ただし、遺伝的な素因は本人の努力で変えられるものではなく、特定の遺伝子があるから感染しないという単純なものでもありません。市販の遺伝子検査で、インフルエンザに絶対にかからない体質を判定できると考えるのは避けましょう。

生活習慣で改善を目指せること

一方、生活環境や予防行動には、自分で見直せる部分があります。十分な睡眠と休養、バランスのよい食事、適度な湿度の保持、手洗い、換気などは、日常的に取り組める対策です。

ただし、「免疫力を高めればインフルエンザにかからない」という説明には注意が必要です。免疫は単純に強ければよいものではなく、病原体への反応が適切に働くことが重要です。特定の食品やサプリメントを摂取するだけで、感染を確実に防げるとする根拠はありません。

遺伝的な要因と生活習慣の違いを整理すると、次のように考えられます。

  • 遺伝的な素因:免疫反応などの個人差に関係する可能性があるが、単独で感染の有無を決定するものではない。
  • 感染歴・ワクチン歴:免疫記憶に影響するが、流行するウイルスの変化などによって防御の程度が異なる。
  • 睡眠・休養・栄養:健康や免疫機能を支える要素だが、十分に整えても感染を完全には防げない。
  • 接触機会・室内環境:ウイルスにさらされる機会に関係するため、換気や手洗いなどの予防行動が役立つ。

「自分は毎年かかるから遺伝的に弱い」「家族がかからないから自分も大丈夫」といった判断は、どちらも早計です。感染歴だけでは、遺伝的な体質を評価できません。実際のリスクを考える際は、周囲の流行状況や接触機会、ワクチン接種の状況なども合わせて考える必要があります。

【検証資料 3】公の場での発言・インタビュー報道記録(出典:kao-h.assetsadobe3.com)

【ワクチンと予防策】遺伝に関係なく感染・発症リスクを下げる方法

遺伝的な感染感受性の研究が進んでも、日常生活での基本的な感染対策が不要になるわけではありません。2026年度の厚生労働省の急性呼吸器感染症対策に関するQ&Aでも、インフルエンザワクチンには発病を予防する効果が一定程度あり、重症化の予防も期待されると説明されています。

インフルエンザワクチンは感染を完全に防ぐものではない

ワクチンは、接種すればインフルエンザに絶対に感染しないというものではありません。厚生労働省は、現行のワクチンにはウイルスが体内に入ることや細胞内で増殖することを完全に防ぐ働きはない一方、発病を抑える効果や重症化を予防する効果が期待できるとしています。

効果の程度は、接種する人の年齢や健康状態、流行するウイルス株との一致度、評価する指標などによって異なります。あるシーズンの研究で得られた有効率を、すべての年齢層や翌年以降の流行にそのまま当てはめることはできません。

また、過去にワクチンを接種した人でも、次のシーズンの接種を検討することが大切です。流行が予測されるウイルス株などを踏まえてワクチンが製造されるため、前年の接種歴だけで次のシーズンの予防効果が保証されるわけではありません。

日常生活で取り入れたい予防策

  • 手洗い:外出後や食事の前などに手を洗い、手を介して病原体が広がるリスクを減らす。
  • 換気:室内の空気を定期的に入れ替え、感染者がいる環境でのウイルスへの曝露を減らす。
  • 咳エチケット:咳やくしゃみがあるときはマスクやティッシュなどを適切に使用し、周囲への飛散を抑える。
  • 混雑した場所での対策:流行時には人が密集する場所への滞在を見直し、必要に応じてマスクを使用する。
  • 十分な休養と栄養:睡眠時間を確保し、バランスのよい食事を心がけて健康状態を整える。
  • ワクチン接種の検討:年齢や持病、重症化リスクなどに応じて、医師や自治体の案内を参考に接種を検討する。

これらは、厚生労働省や国立健康危機管理研究機構が示すインフルエンザの予防に関する情報とも整合する対策です。どれか一つだけに頼るのではなく、ワクチンと日常的な予防策を組み合わせることが大切です。

特に高齢者や基礎疾患のある人など、感染した際に重症化する可能性が高い人は、「自分はこれまでかからなかったから大丈夫」と考えず、予防接種や体調管理について医療機関に相談するとよいでしょう。発熱などの症状が出た場合も、年齢や持病、症状の程度に応じて早めに医療機関へ相談が必要です。

【インフルエンザかからない人遺伝】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:インフルエンザにかからない人は遺伝で決まるのですか? A1:遺伝的な要因は感染感受性や重症化リスクに関係する可能性がありますが、単一の遺伝子だけで感染の有無が決まるわけではありません。免疫記憶、年齢、健康状態、ウイルスへの接触機会なども関係します。

Q2:家族がインフルエンザにかかっても自分だけ感染しないのはなぜですか? A2:接触時間や換気などの環境要因、過去の感染やワクチンによる免疫、自然免疫の個人差など、複数の理由が考えられます。また、感染していても症状が出ていない可能性があるため、感染しなかったと断定することはできません。

Q3:RGNEFやLASP1の遺伝子を持っていればインフルエンザにかかりにくいのですか? A3:そのようには判断できません。2026年の研究で確認されたのは、これらの遺伝子を実験的に改変したマウスで抵抗性が高まったという結果です。人間が自然に持つ遺伝的な違いによって感染リスクがどう変わるかは、別途検証する必要があります。

Q4:IFITM3遺伝子を調べれば感染しやすい体質か分かりますか? A4:現時点で、IFITM3の遺伝子検査だけを使って個人のインフルエンザ感染リスクを確実に判定することはできません。遺伝子の機能と実際の感染リスクは同じものではなく、ほかの遺伝的要因や免疫状態、環境要因も関係します。

Q5:一度インフルエンザに感染すれば、その後はかかりにくくなりますか? A5:感染したウイルスに対する免疫記憶が形成され、再感染や発症を抑える方向に働く場合があります。ただし、インフルエンザウイルスは変化するため、過去の感染による免疫が将来の感染を完全に防ぐわけではありません。感染歴があっても、ワクチンや日常の予防策を続けることが大切です。

Q6:インフルエンザワクチンを接種すれば感染しませんか? A6:ワクチンは感染を完全に防ぐものではありませんが、発病を抑えたり、重症化を予防したりする効果が期待できます。効果は年齢や流行株などによって変わるため、接種後も手洗い、換気、咳エチケットなどの対策を続けましょう。

まとめ:遺伝的な体質だけに頼らず、科学的根拠に基づく予防を

インフルエンザにかからない人がいるように見える背景には、遺伝的な素因、自然免疫、過去の感染やワクチンによる免疫記憶、生活環境など、さまざまな要因が関係しています。現時点で、インフルエンザにかからないことを保証する遺伝子が人間で確立されているわけではありません。

2026年6月に発表された東京大学と国立健康危機管理研究機構などのマウス研究では、84系統の遺伝子改変マウスから17種類の宿主遺伝子が同定され、RGNEFとLASP1が異なる仕組みでインフルエンザの病態に関係することが示されました。同年8月のIFITM3研究も、遺伝子の変異が抗ウイルス機能に及ぼす影響を理解するための新しい知見を加えています。

これらの成果は、将来的に宿主因子を標的とする治療薬の開発や、感染症に対する個人差の理解につながる可能性があります。一方、動物実験や遺伝子の機能解析で得られた結果を、そのまま個人の感染予測に使うことはできません。人間での有効性や安全性、実際の感染リスクとの関連を確かめる研究が引き続き必要です。

読者が今できることは、遺伝的な体質だけで感染リスクを判断しないことです。インフルエンザにかかった経験が少なくても油断せず、ワクチン接種を検討し、手洗いや換気、十分な休養などの基本的な対策を続けることが大切です。遺伝子研究の進展を正しく理解しながら、科学的根拠のある予防行動を日々の生活に取り入れていきましょう。

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コンテンツディレクター 小野田 圭
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スポーツとアニメの話題を担当。リーグ公式の記録、球団発表、制作委員会の公式告知を確認したうえで、数値と日程を本文に反映します。

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