弘道会(こうどうかい)は、六代目山口組の中核を担う二次団体として知られる暴力団組織です。愛知県名古屋市中村区に本部を置く組織として公表資料や報道で取り上げられ、六代目山口組組長の司忍(本名・篠田建市)、元若頭の髙山清司、若頭の竹内照明らとの関係を通じて、その組織上の位置づけが注目されてきました。
2026年の動向を理解するうえでは、過去の組織図だけでなく、2025年に明らかになった山口組中枢の人事変更、弘道会の会長交代、神戸市中央区にあった関連施設の売却も押さえる必要があります。警察庁の公表資料、警察の暴力団対策情報、神戸新聞などの報道をもとに、弘道会の実態と経緯、現在の組織的位置づけを整理します。
【この記事の重要ポイントまとめ】
- 組織の位置づけ:弘道会は六代目山口組の二次団体であり、山口組の中枢人事と深く結びついてきた組織です。
- 2026年の注目点:2025年9月には竹内照明が総裁に就き、野内正博が四代目弘道会会長に就任したと報じられました。
- 神戸の関連施設:神戸市中央区熊内町にあった拠点施設は、2025年8月に売却を前提とした和解が公表され、同年9月に不動産会社への売却が確認されています。
【弘道会とは何か】六代目山口組における組織の位置づけ
弘道会は、愛知県名古屋市を主要な拠点とする暴力団組織です。単独で存在する独立組織というより、指定暴力団・六代目山口組の傘下にある二次団体として理解するのが正確です。
暴力団の組織構造では、上位団体の幹部が傘下組織の代表を兼ねることがあります。弘道会の場合も、歴代会長が六代目山口組の組長や若頭といった中枢ポストを担ってきたため、単なる傘下組織にとどまらない影響力を持つ存在として警察庁の資料や報道で扱われてきました。
警察庁が公表した暴力団情勢に関する資料でも、六代目山口組の弱体化を図るうえで、同組を事実上支える弘道会やその傘下組織への集中した取締りが取り上げられています。弘道会を理解する際には、組織の規模だけでなく、上位団体の人事や運営においてどのような役割を担ってきたかが重要です。
また、「六代目山口組の二次団体」という表現は、弘道会が山口組の下部組織に当たることを意味します。弘道会の会長が山口組の若頭などを務める場合でも、両組織が同一の組織になるわけではありません。それぞれの役職と指揮系統を区別することで、報道される人事の意味を把握しやすくなります。
【本部所在地と神戸関連施設】名古屋の本部と2025年の大きな変化
弘道会の本部所在地として広く掲載されてきたのは、愛知県名古屋市中村区宿跡町1-117です。名古屋市を主要な活動拠点としてきたことは、警察庁の資料や各種報道でも確認できます。ただし、公開情報に記載された所在地と、特定の日時における施設の使用状況は別の事柄です。
もう一つ注目されてきたのが、兵庫県神戸市中央区熊内町にあった関連施設です。JR新神戸駅に近いこの施設は、弘道会の神戸拠点として報じられてきました。しかし、2026年現在の状況を説明する際には、過去の所在地情報だけを見て「現在も同じ施設が使われている」と判断しないことが重要です。
神戸新聞の2025年8月28日付報道によると、暴力団追放兵庫県民センターは、当該施設の売却を前提とした和解が同月5日に成立したと公表しました。登記上は同年9月6日付で神戸市内の不動産会社への売却が確認されたと報じられています。
この施設では2019年8月、弘道会組員が銃撃されて重傷を負う事件が発生しました。周辺住民の不安を受け、住民から委託を受けた暴力団追放兵庫県民センターが使用差し止めを求める手続きを進め、神戸地方裁判所は2023年2月に仮処分を決定。その後の訴訟で、施設の売却を前提とする和解に至りました。
この経緯が示すのは、暴力団対策が逮捕や刑事処分だけに限られないという点です。地域住民の安全確保を目的とした事務所使用の制限や、不動産の所有権をめぐる働きかけも、組織の活動基盤に影響を与える手段となっています。
したがって、神戸市中央区熊内町の旧施設については、過去の関連施設としての経緯と、2025年の売却という事実を分けて把握する必要があります。過去の住所情報が検索結果に残っていても、それだけで現在の弘道会の活動拠点だと判断することはできません。
【司忍・髙山清司・竹内照明】中枢人事から読み解く弘道会との関係
弘道会と六代目山口組の関係を理解するうえで、司忍、髙山清司、竹内照明の3人は重要な人物です。ただし、3人の役職は時期によって変化しているため、過去の肩書をそのまま2026年の現職として扱わないことが大切です。
司忍(篠田建市)は六代目山口組の組長で、弘道会の初代会長を務めた人物です。警察庁の過去の公表資料は、弘道会が1984年(昭和59年)に設立された組織であることを説明しており、司忍と弘道会の結びつきは、山口組における同会の位置づけを理解するうえで欠かせません。
髙山清司は弘道会の二代目会長を務め、六代目山口組では長年にわたって若頭の地位にありました。2025年4月18日には、山口組の若頭が髙山から竹内照明に交代し、髙山は新設された相談役のポストに就いたと神戸新聞が報じています。これは山口組の中枢人事における大きな変化でした。
竹内照明は弘道会の三代目会長を務めた人物で、2025年4月に六代目山口組の若頭に就任しました。その後、同年9月には弘道会の四代目体制への移行に伴い、弘道会総裁に就任したと報じられています。つまり、山口組の若頭という上位団体の役職を担いながら、弘道会では会長職を後任に譲り、総裁という立場に移ったことになります。
この人事の背景には、山口組と弘道会の双方で組織運営を継続しながら、次の世代へ役職を引き継ぐ動きがあると考えられます。ただし、特定の人物が将来の組長に就任するという予測と、実際に発表・確認された人事は区別しなければなりません。
2025年9月以降の弘道会については、竹内が総裁、野内正博が会長という体制が報じられています。2026年の状況を調べる際には、旧体制の「三代目弘道会会長・竹内照明」という情報だけでなく、四代目体制への移行も反映させる必要があります。
【経緯を時系列で整理】弘道会と六代目山口組をめぐる主な転換点
弘道会の位置づけは、設立当初から現在まで変化してきました。特に、山口組の中枢を担う人物の交代と、2015年以降の分裂抗争、2025年の組織人事は、現在の構造を理解するうえで押さえておきたい節目です。
| 時期 | 主な出来事 | 意味・背景 |
|---|---|---|
| 1984年 | 弘道会が設立される | 司忍との関係を起点に、後の六代目山口組中枢との結びつきが形成された。 |
| 2015年8月 | 六代目山口組が分裂 | 離脱した直系組長らが神戸山口組を結成し、対立抗争が続く構図が生まれた。 |
| 2020年1月7日 | 六代目山口組と神戸山口組が特定抗争指定暴力団等に指定される | 抗争対策として、警戒区域内での活動などに厳しい制限が設けられた。 |
| 2023年2月 | 神戸市中央区の弘道会関連施設に使用差し止めの仮処分 | 地域住民の安全確保を目的とする民事手続きが進展した。 |
| 2025年4月 | 六代目山口組の若頭が髙山清司から竹内照明へ交代 | 山口組の中枢人事が変更され、髙山は相談役に就いた。 |
| 2025年9月 | 弘道会が四代目体制へ移行 | 竹内照明が総裁、野内正博が会長に就任したと報じられた。 |
| 2025年8〜9月 | 神戸市中央区の関連施設の売却が公表・確認される | 従来の神戸拠点について、使用制限をめぐる訴訟から売却へと展開した。 |
2015年8月の分裂は、弘道会をめぐる報道を理解するうえで重要な節目です。六代目山口組の組織運営に反発した直系組長らが離脱し、神戸山口組を結成したことで、両団体の対立が深まりました。その後、神戸山口組からも絆會や池田組が分かれ、複数団体をめぐる対立抗争が問題となりました。
兵庫県警などが公表する特定抗争指定の情報では、六代目山口組と対立する団体との関係に応じて、警戒区域や規制の対象が定められています。特定抗争指定は、組織間の対立が地域社会に及ぼす危険を抑えるための制度であり、単なる組織の呼称ではありません。
また、2025年の人事変更は、山口組と弘道会を別々に見ているだけでは把握しにくい動きです。上位団体の若頭交代と、傘下組織の会長交代が連動して報じられたことからも、両組織の人事が密接に関係していることが分かります。
【2026年の実態】特定抗争指定と警察の取締りを正しく理解する
弘道会の現在を考えるうえで、まず区別しておきたいのが、弘道会そのものの組織上の位置づけと、法律上の指定対象です。弘道会は六代目山口組の二次団体ですが、「特定抗争指定暴力団等」という法的な指定を、弘道会単独の指定名称として扱うのは正確ではありません。指定の対象となっているのは六代目山口組などの団体であり、弘道会はその傘下組織として関係します。
兵庫県警の公表情報では、六代目山口組と神戸山口組、池田組、絆會との対立をめぐり、それぞれ特定抗争指定が行われています。警戒区域では、事務所の新設や使用、対立する組員へのつきまとい、多数の集合など、法律で定められた一定の行為が規制されます。指定の対象団体や区域は更新される可能性があるため、個別の地域については最新の警察発表で確認する必要があります。
警察庁が2025年に公表した令和6年の組織犯罪情勢では、同年中に弘道会の直系組長等12人、直系組織幹部18人が検挙されたとされています。これは弘道会に関係する特定の役職層についての検挙人員であり、弘道会の構成員総数や、検挙された全員の有罪が確定したことを意味する数字ではありません。
全国の動向にも目を向ける必要があります。全国暴力追放運動推進センターがまとめた2025年の情勢によると、全国の暴力団構成員等は同年末時点で約1万7,600人となり、前年末から1,200人減少しました。この数字は全国の暴力団全体を対象としたもので、弘道会単独の人数ではありません。
構成員等の減少は、警察による取締りや暴力団排除活動が継続してきたことを示す一方、組織の影響力が人数だけで測れるわけではないことにも注意が必要です。全国暴力追放運動推進センターは、暴力団の活動が不透明化し、資金獲得活動が多様化する傾向にも触れています。匿名・流動型犯罪グループなどとの資金面でのつながりが問題となるケースもあり、組織犯罪対策では人員の把握だけでなく、資金の流れや関係者の実態を調べることが重要です。
弘道会についても、報道された人事や施設の状況だけで組織の活動全体を把握することはできません。公表された検挙情報、指定制度の運用、事務所の使用制限などを組み合わせて見ることで、組織に対する社会的・法的な制約がどのように働いているかを理解できます。
【弘道会の真相】ネット上の情報と公表事実を見分けるポイント
弘道会について検索すると、現在の組織図、幹部人事、施設の所在地、山口組の後継体制など、異なる性質の情報が混在しています。情報の信頼性を判断するには、単に新しい記事かどうかだけでなく、何が公表された事実で、何が関係者の見方や将来予測なのかを確認することが大切です。
例えば、2025年の竹内照明の若頭就任や、同年9月の弘道会の会長交代は、報道された人事に関する情報です。一方、「次の山口組組長が誰になるか」といった話題は、現職の発表とは異なる予測や分析を含みます。記事の見出しに「後継」「次期トップ」などの表現があっても、それだけで就任が決定したと解釈することはできません。
所在地についても同様です。名古屋市中村区の本部所在地として掲載されている住所と、神戸市中央区の旧関連施設では、情報の性質が異なります。神戸の施設については2025年に売却が確認されているため、過去の所在地情報を現在の活動拠点と同一視しないことが重要です。
また、「弘道会は特定抗争指定暴力団なのか」という疑問には、法律上の指定対象と傘下組織の関係を分けて答える必要があります。六代目山口組が特定抗争指定暴力団等として指定されていることと、その傘下の弘道会が二次団体であることは、同じ意味ではありません。
公表情報を読む際の判断基準は、次の3点に整理できます。第一に、警察庁や都道府県警などの公的資料で制度上の事実を確認すること。第二に、神戸新聞などの報道で人事や施設に関する具体的な経緯を把握すること。第三に、将来の人事予測や匿名の関係者談を、確定した事実と混同しないことです。
暴力団に関する報道では、組織の内部事情に関する情報が関係者証言を通じて伝えられることもあります。その場合、報道された事実と、取材源による評価や見通しを切り分けることが、弘道会の実態を理解するうえで有効です。
【弘道会】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:弘道会とはどのような組織ですか?
A1:弘道会は、愛知県名古屋市を主要な拠点とする暴力団組織で、六代目山口組の二次団体です。司忍が初代会長を務めた組織として知られ、歴代会長が六代目山口組の中枢ポストを担ってきたことから、山口組の運営との関係が注目されています。
Q2:弘道会の本部所在地はどこですか?
A2:本部所在地として広く掲載されてきたのは、愛知県名古屋市中村区宿跡町1-117です。ただし、公開された住所情報と、施設の現在の使用状況は区別して考える必要があります。
Q3:弘道会と六代目山口組はどのような関係ですか?
A3:弘道会は六代目山口組の二次団体です。司忍が弘道会の初代会長を務め、髙山清司が二代目会長、竹内照明が三代目会長を務めた経緯があり、両組織の人事は密接に結びついてきました。
Q4:2026年現在、弘道会の会長は誰ですか?
A4:2025年9月に四代目弘道会の体制へ移行し、野内正博が会長、竹内照明が総裁に就任したと報じられています。2026年の組織を理解する際には、竹内が会長だった旧体制と区別が必要です。
Q5:弘道会そのものが特定抗争指定暴力団なのですか?
A5:法的な指定対象は六代目山口組などの団体であり、弘道会は六代目山口組の傘下にある二次団体です。「特定抗争指定暴力団等」という制度上の名称と、弘道会の組織上の位置づけは区別する必要があります。
Q6:神戸市中央区の弘道会関連施設は現在も使われていますか?
A6:神戸市中央区熊内町にあった関連施設については、2025年8月に売却を前提とした和解が公表され、同年9月に不動産会社への売却が確認されたと報じられています。過去の所在地情報だけでは、現在の使用状況を判断できません。
まとめ:今後の動向と失敗しないための判断基準
弘道会は、六代目山口組の中核を担ってきた二次団体であり、その歴史は司忍、髙山清司、竹内照明らの経歴と密接に結びついています。2025年には山口組の若頭交代と弘道会の四代目体制への移行が報じられ、2026年の組織を理解するうえで重要な転換点となりました。
施設をめぐる状況にも変化があります。名古屋市中村区の本部所在地として知られる住所と、2025年に売却された神戸市中央区の旧関連施設は、同じ扱いにはできません。所在地を調べる際は、過去の情報と現在の状況を分けて確認することが大切です。
加えて、弘道会の実態を把握するには、組織図や人事報道だけでなく、警察庁の検挙情報、暴力団排除の取り組み、特定抗争指定の運用、事務所使用をめぐる法的措置にも目を向ける必要があります。全国的に暴力団構成員等が減少する一方、資金獲得活動の多様化や組織の不透明化が課題となっているためです。
弘道会の「現在」や「真相」を調べる際の基本は、組織の位置づけ、人物の役職、施設の現況、法的な指定制度をそれぞれ区別することです。公的資料で制度と統計を確認し、信頼できる報道で個別の経緯を補う。この方法が、古い情報や将来予測に左右されず、2026年の弘道会を正確に理解するための判断基準となります。