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Adoはなぜ人気?歌い手時代から「うっせぇわ」「新時代」、2026年最新活動まで徹底解説

黒瀬 亮 黒瀬 亮 • 更新: • 公開: • 読了約 26 分
目次

2026年現在、Ado(アド)は、動画投稿サイトで活動を始めた「歌い手」から、国内外の大規模ライブや映画主題歌、人気キャラクターとのコラボレーションまで手がける日本を代表する歌手の一人へと成長した。2020年のメジャーデビュー曲「うっせぇわ」で社会現象を巻き起こし、2022年の「新時代」、2023年の「唱」で音楽チャートを席巻。2024年には国立競技場で2日間14万人を動員し、2026年7月には日産スタジアム公演も成功させた。

その一方で、Adoの名前を知っていても、歌い手時代の活動や、映画『ONE PIECE FILM RED』のウタとの関係、ヒットを生み出してきた理由まで詳しく知る人ばかりではない。2026年10月には24歳の誕生日に新曲「患者A」をサプライズ配信し、映画主題歌「Raven Sky」も発表。この記事では、公式プロフィール、Billboard JAPANのチャート発表、オリコンの集計、所属レーベルの最新情報をもとに、Adoの経歴と人気の実態、今後の活動を時系列で整理する。

【この記事の重要ポイントまとめ】
  • 歌い手デビュー:2017年1月10日にニコニコ動画へ「君の体温」の歌ってみた動画を投稿。
  • メジャーデビュー:2020年10月23日に「うっせぇわ」を配信リリースし、17歳で音楽シーンに登場。
  • 代表的な実績:「唱」はBillboard JAPAN総合チャートで通算13度の首位、「新時代」はオリコンで累積再生数6億回を突破。
  • ライブの規模:2024年の国立競技場公演「心臓」と2026年の日産スタジアム公演「Ao」は、それぞれ2日間で14万人を動員。
  • 2026年最新情報:「DND feat. KUROMI」「Raven Sky」「患者A」を発表し、2027年には「歌ってみたツアー」を開催予定。

【プロフィール】Adoとは何者?年齢・経歴・歌い手としての原点

ado

Adoは2002年10月24日生まれの日本の歌手。2026年10月27日時点で24歳だ。所属事務所はクラウドナイン、メジャーデビュー以降の作品はユニバーサル ミュージック ジャパンから発表されている。

Adoの音楽活動を理解するうえで欠かせない言葉が「歌い手」だ。歌い手とは、既存の楽曲やボーカロイド楽曲などを自分の歌声で表現し、動画共有サイトなどに投稿するアーティストを指す。単に歌をカバーするだけでなく、原曲の解釈や歌唱表現を通して、作品に新しい魅力を加える文化でもある。

Adoは2017年1月10日、ニコニコ動画にクワガタPの「君の体温」の歌ってみた動画を投稿し、活動を開始した。ユニバーサル ミュージック ジャパンの公式特設ページでも、この日がAdoの活動の出発点として紹介されている。

「Ado」という名前は、小学校の国語の授業で知った狂言の用語「シテ」と「アド」に由来する。狂言では主役を「シテ」、それに対する相手役を「アド」と呼ぶ。本人は言葉の響きに惹かれて名前を選んだと、公式特設ページで説明されている。

また、Adoは顔を前面に出す一般的なアーティスト活動とは異なり、イラストやキャラクタービジュアルを活用した表現を続けてきた。イメージディレクターのORIHARAらによるビジュアル表現も、音楽と並ぶAdoのブランドを構成する要素となっている。

ただし、顔を出さないことだけがAdoの特徴ではない。強い声量、鋭い発声、繊細な息遣い、低音から高音までの切り替えなど、声そのものに強い個性がある。ビジュアルに依存せず、歌声を通して聴き手に人物像や感情を想像させる表現方法が、活動初期から一貫している。

【検証資料 1】当時のメディア報道・掲載写真(出典:sp.universal-music.co.jp)

【経歴年表】2017年の歌い手デビューから2026年までの歩み

Adoのキャリアは、インターネット上の歌ってみた文化から始まり、オリジナル楽曲、アニメ映画、ライブへと活動領域を広げてきた。各段階で何が起きたのかを整理すると、人気が一度のヒットだけで形成されたわけではないことがわかる。

時期 主な出来事 実績・注目点
2017年1月 ニコニコ動画で活動開始 「君の体温」の歌ってみた動画を投稿
2019年 くじらの「金木犀 feat. Ado」などに参加 歌い手としての活動から、他アーティスト作品への参加にも広がる
2020年10月 「うっせぇわ」でメジャーデビュー 17歳で大きな注目を集め、社会現象に
2021年 「ギラギラ」「踊」などを発表 「うっせぇわ」だけにとどまらない歌唱表現を提示
2022年 『ONE PIECE FILM RED』のウタの歌唱パートを担当 「新時代」など映画関連楽曲が大ヒット
2023年 「唱」をリリース、NHK紅白歌合戦に初出場 「唱」がBillboard JAPAN総合首位を通算13度獲得
2024年4月 国立競技場で「心臓」を開催 2日間で14万人を動員。女性ソロアーティスト初の同会場でのワンマン公演
2025年 ベストアルバムとワールドツアー「Hibana」 活動の集大成を示し、海外公演を拡大
2026年7月 日産スタジアムで「Ao」を開催 2日間で14万人を動員
2026年9〜10月 「DND feat. KUROMI」「Raven Sky」「患者A」を発表 キャラクターとのコラボ、映画主題歌、作家性の強い新曲へ展開

メジャーデビュー以前の活動にも注目したい。2019年には、くじらの「金木犀 feat. Ado」などにボーカリストとして参加。2020年にもjon-YAKITORYの「シカバネーゼ feat. Ado」など、他のクリエイターの楽曲に歌唱で参加していた。

つまり、2020年10月の「うっせぇわ」は、Adoが初めて歌った楽曲というわけではない。歌い手として経験を積み、他の作り手の作品に参加してきたうえで、自身名義のオリジナル曲をメジャーリリースした転換点だ。

この違いを押さえると、Adoの成功をより正確に理解できる。動画投稿時代に磨いた歌唱表現と、ボカロPをはじめとするクリエイターとの接点が、メジャーデビュー後の活動を支える基盤になった。

【人気の理由】Adoの歌声はなぜ人を惹きつけるのか

Adoの人気を考える際、最初に挙げられるのは、楽曲ごとに表情を変える歌唱力だ。低く響く声、突き刺すような高音、がなりを含む荒々しい発声、息を混ぜた繊細な歌い方などを使い分け、楽曲の感情を立体的に表現する。

「うっせぇわ」では、抑圧や反発を思わせる鋭い声が楽曲のテーマと結びついた。一方、「新時代」では広がりのあるメロディーを力強く歌い上げ、「唱」では複雑なリズムやテンポの変化に対応する表現力を見せた。楽曲によって声の使い方が変わるため、一つのヒット曲で抱いた印象が次の作品で更新される。

第二の理由は、ボカロPや音楽プロデューサーとの協業だ。「うっせぇわ」はsyudou、「新時代」は中田ヤスタカ、「唱」はGigaやTeddyLoidらの音楽的な個性と結びついている。Ado自身の歌唱力だけでなく、楽曲を提供する側の作風が変わることで、作品ごとに異なる世界観を生み出してきた。

第三の理由は、インターネットで広がる音楽との相性だ。歌ってみた動画、ミュージックビデオ、短尺動画、ダンス企画など、楽曲を発見する入口が複数ある。「うっせぇわ」では強烈なフレーズや印象的な映像が話題になり、「唱」ではユニバーサル・スタジオ・ジャパンのハロウィーンイベントや「ゾンビ・デ・ダンス」との連動が認知拡大につながった。

第四の理由は、顔を見せることよりも声や作品を中心にアーティスト像を築いている点だ。イラストや映像を含む作品全体がAdoの世界観を形作り、聴き手は歌声や歌詞から感情を読み取ることができる。これは、キャラクターや物語と音楽を結びつけるアニメ作品との親和性にもつながった。

ただし、Adoの歌唱表現がすべての人に同じように響くとは限らない。強い高音やがなり、感情を前面に押し出す歌い方を好む人には魅力的だが、穏やかで均質なボーカルを求める人には、曲によって刺激が強く感じられることもある。評価の分かれ目は、歌唱力の有無という単純な話ではなく、声の表現やアレンジの方向性に対する好みだ。

また、再生数の多さだけで人気のすべてを説明することもできない。チャート実績に加えて、複数のヒット曲、映画とのタイアップ、大規模会場での公演、海外ツアーなど、異なる活動領域で支持を集めている点がAdoの特徴だ。

【検証資料 2】活動歴および当時の関連ビジュアル記録(出典:jw-webmagazine.com)

【代表曲と記録】「うっせぇわ」「新時代」「唱」は何がすごい?

Adoの代表曲は、それぞれ異なるきっかけで広く知られるようになった。「うっせぇわ」は反骨的なメッセージと強烈な歌唱、「新時代」はアニメ映画との連動、「唱」はダンスやイベントとの結びつきが大きな特徴だ。いずれもヒット曲だが、人気を生み出した仕組みは同じではない。

「うっせぇわ」――17歳のメジャーデビューを象徴する曲

2020年10月23日に配信リリースされた「うっせぇわ」は、Adoのメジャーデビュー曲だ。作詞・作曲はsyudouが担当した。社会や職場の常識に対する苛立ちを代弁するような歌詞と、強い語気を伴う歌唱が結びつき、幅広い層に知られるようになった。

ユニバーサル ミュージック ジャパンの当時の発表によると、ミュージックビデオは公開後1週間弱で100万再生を突破し、2020年11月13日には500万再生に到達した。Billboard JAPANのストリーミング・ソング・チャートでも累計再生回数1億回を突破。当時、ソロアーティストとして史上最年少での達成となった。

この曲の成功は、単に刺激的なタイトルが注目されたからではない。歌詞の反発心を、Adoの声が説得力のある表現へと変換した点が大きい。歌い手時代に培った表現力と、syudouの楽曲が持つ個性がかみ合った結果だった。

「新時代」――ウタの歌唱パートを担当し、映画の世界観を広げる

2022年公開のアニメーション映画『ONE PIECE FILM RED』で、Adoは登場人物ウタの歌唱パートを担当した。主題歌「新時代」は中田ヤスタカが楽曲を提供し、映画の物語と音楽を結びつける代表曲となった。

ウタは作中で歌を通じて人々に影響を与えるキャラクターだ。その歌唱をAdoが担ったことで、キャラクターの感情表現と実際の音楽作品が一体となり、映画を観た人が楽曲を繰り返し聴く流れが生まれた。映画の物語を知らなくても楽しめる楽曲として、作品の外側へも広がった点が重要だ。

なお、Adoが担当したのはウタの歌唱パートであり、キャラクターのセリフを担当する声優とは役割が異なる。この区別は、映画関連のクレジットを理解するうえで押さえておきたいポイントだ。

オリコンの週間ストリーミングランキングでは、2026年2月9日付の集計で「新時代(ウタ from ONE PIECE FILM RED)」の累積再生数が6億回を突破した。累積再生数は600,616,124回となり、女性ソロアーティストとしては、あいみょんに続く史上2人目の記録となった。

「唱」――イベントとダンスを通じて広がったヒット

2023年9月に配信された「唱」は、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのハロウィーンイベント「ハロウィーン・ホラー・ナイト」と連動した楽曲だ。「ゾンビ・デ・ダンス」のテーマソングとして使用され、音楽を聴くだけでなく、踊る、動画を投稿する、イベントで体験するといった楽しみ方を生み出した。

Billboard JAPANのチャート発表によると、「唱」は総合ソング・チャート「JAPAN Hot 100」で通算13度の首位を獲得。ストリーミング累計再生数1億回も、チャートイン9週目で達成した。これは、当時のAdo自身の最速記録であり、同チャートの歴代最速記録でも上位に入るペースだった。

「うっせぇわ」が歌詞と歌唱のインパクトで広がり、「新時代」が映画の物語を通して支持を集め、「唱」がイベント体験やダンスと結びついたことは、Adoのヒットが一つの型に限定されていないことを示している。

【紅白・ライブ】ウタの歌声から国立競技場「心臓」、日産スタジアム「Ao」へ

2023年末、Adoは「第74回NHK紅白歌合戦」に初出場した。京都の東本願寺からの生中継で歌唱を披露し、テレビの大型音楽番組でも存在感を示した。動画投稿や配信を中心に活動してきたアーティストが、国民的な年末番組に登場した節目でもある。

続く2024年4月27日、28日には、東京・国立競技場で「Ado SPECIAL LIVE 2024『心臓』」を開催した。所属レーベルの公式発表によると、2日間で14万人を動員。女性ソロアーティストとして初めて同会場でワンマンライブを行うという記録を打ち立てた。

公演では、Adoの代表曲に加え、初音ミクとの共演や、B'zの松本孝弘をゲストに迎えた「DIGNITY」なども話題となった。ライブ映像作品には全26曲が収録され、2024年12月25日にBlu-ray・DVDが発売された。

「心臓」の意義は、会場の大きさだけにあるのではない。動画投稿からキャリアを始めたAdoが、音楽ファンを大規模な会場へ集め、ライブそのものを作品として成立させたことにある。ネット発の歌手がリアルな会場でも大きな動員を実現した点は、活動の広がりを示す重要な指標だ。

さらに2026年7月4日、5日には、日産スタジアムで「Ado STADIUM LIVE 2026『Ao』」を開催した。所属事務所クラウドナインの関連発表や公演報道によると、2日間で14万人を動員。2024年の「心臓」に続き、スタジアム規模の公演を実現した。

「Ao」では、2026年8月公開の実写映画『ブルーロック』の主題歌「モンストロ」も披露された。GigaとTeddyLoidが作曲・編曲、ryo(supercell)が作詞を担当した同曲は、Adoの変幻自在な歌唱を生かした作品だ。映画やライブとの連動を通じて、新しい楽曲が聴き手に届く仕組みは現在も続いている。

なお、2024年の国立競技場公演と2026年の日産スタジアム公演は、いずれも2日間で14万人を動員したと発表されている。動員数は公演の規模を測る重要な数字だが、異なる会場の動員数だけで公演の優劣や人気のすべてを判断することはできない。楽曲の支持、演出、ライブ体験を含めて見る必要がある。

【検証資料 3】公の場での発言・インタビュー報道記録(出典:i.scdn.co)

【2026年最新情報】新曲「患者A」「Raven Sky」と2027年の歌ってみたツアー

2026年のAdoは、過去の代表曲を振り返るだけでなく、新たなコラボレーションや映画主題歌、原点を意識した企画にも取り組んでいる。2026年10月27日時点で確認できる主な動きを整理する。

「DND feat. KUROMI」――サンリオのKUROMIとの初コラボ

2026年9月25日に配信された「DND feat. KUROMI」は、サンリオの人気キャラクターであるKUROMIとのコラボレーション楽曲だ。タイトルのDNDは「Do Not Disturb」、つまり「邪魔しないで」を意味する。周囲の雑音や他人の価値観に左右されず、自分らしく進む姿をテーマにしており、AdoとKUROMIの力強いボーカルの掛け合いが特徴だ。

10月7日にはミュージックビデオも公開された。イラストとグラフィックデザインを中心に構成された映像は、Adoの音楽表現とキャラクター文化を組み合わせた取り組みとなっている。

「Raven Sky」――映画『バッド・ルーテナント:トウキョウ』主題歌

2026年10月16日には新曲「Raven Sky」が配信された。同曲は小栗旬主演、三池崇史監督の日米合作映画『バッド・ルーテナント:トウキョウ』の主題歌。作曲・編曲は宅見将典、作詞はSeann Boweと岡嶋かな多が担当した。

所属レーベルの発表では、英語と日本語を組み合わせた歌詞とロックサウンドが特徴とされる。映画の世界観に合わせた楽曲制作を通じて、Adoの表現領域がアニメ映画に限らず、実写映画にも広がっていることがわかる。

「患者A」――24歳の誕生日にサプライズ配信

2026年10月24日、Adoは24歳の誕生日に新曲「患者A」をサプライズ配信した。作詞・作曲は、Adoが以前から影響を受けたアーティストとして名前を挙げてきたヨエコが担当。編曲は菅原敏が手がけている。

所属事務所クラウドナインの発表によると、楽曲は世の中を劇団に、自分自身を与えられた役を演じる存在になぞらえた内容。ミュージックビデオは漫画家の小骨トモが原画・イラストを担当し、映像制作はCymoが手がけた。作品内にはニコニコ高校の演劇部に所属する学生のAdoが登場し、初期の動画投稿時代を思わせるモチーフも描かれている。

この作品が興味深いのは、歌い手としての原点を想起させる演出と、現在のAdoが持つ表現力を組み合わせている点だ。大規模スタジアム公演を実現した後も、個人的な音楽的ルーツや物語性のある作品を追求している。

2026年12月には『Adoの歌ってみたアルバム その2』を発売予定

所属レーベルの公式発表によると、『Adoの歌ってみたアルバム その2』は2026年12月23日に発売予定だ。世界中のファンから寄せられたリクエストをもとに、ボーカロイド楽曲、J-POP、洋楽の名曲を歌い上げる企画である。

これは、Adoの出発点である「歌ってみた」の文化を、メジャーアーティストとして改めて作品化する試みといえる。自身のオリジナル曲だけでなく、他の作り手の楽曲をどう解釈し、歌声で再構成するのかにも注目したい。

2027年1月から「Adoの歌ってみたツアー2027」を開催予定

2026年10月19日には、2027年1月からの「Adoの歌ってみたツアー2027」の開催が発表された。公表されている日程は、1月10日・11日の東京・有明アリーナ、1月30日・31日の大阪・Asueアリーナ大阪、2月27日・28日の愛知・ポートメッセなごや第1展示館で、全国3都市・全6公演となる。

2027年1月10日は、Adoが2017年にニコニコ動画へ初投稿した日から10周年に当たる。大規模なスタジアム公演を経て、歌い手としての原点に立ち返るツアーを開催することは、Adoのキャリアを振り返るうえでも象徴的だ。

このように2026年の活動は、映画とのタイアップ、キャラクターとのコラボレーション、作家性の強い新曲、カバーアルバム、ライブツアーと多岐にわたる。Adoは既存のヒット曲を繰り返すだけでなく、異なるクリエイターや作品と組みながら、活動の幅を広げている。

【プロの結論】Adoの人気を正しく理解するための3つの視点

Adoの経歴を追うと、人気を支える要素は大きく3つに整理できる。第一に、楽曲の感情を声で表現する高い歌唱力。第二に、ボカロPや音楽プロデューサー、映画やキャラクターとの協業によって生まれる作品の多様性。第三に、インターネットから大規模ライブへと広がった活動基盤だ。

「うっせぇわ」のヒットだけでAdoを理解すると、強い言葉や攻撃的な歌唱が最大の特徴だと思われがちだ。しかし「新時代」「唱」「Raven Sky」「患者A」まで視野を広げると、Adoの表現は反発心だけでなく、祝祭感、物語性、繊細さ、自己との対峙など、幅広いテーマを扱っていることがわかる。

また、「顔を出さない歌手だから人気」という説明も十分ではない。匿名性やキャラクタービジュアルはAdoの認知を形作る要素だが、それだけでBillboard JAPANの首位獲得や累積再生数6億回、スタジアム公演の動員を説明することはできない。作品ごとに異なる歌唱表現を提供し、楽曲を聴く入口を増やしてきたことが、支持の持続につながっている。

人気の実態を見極めるなら、単一の指標に頼らず、チャート、再生数、ライブ動員、作品の継続的な発表を組み合わせて見るのが適切だ。再生数はストリーミングの利用状況を示す一つの指標であり、動員数はライブに足を運ぶ人の規模を示す。どちらか一方だけでファン層の広さや作品の評価すべてを断定することはできない。

これからAdoの音楽を聴くなら、まず「うっせぇわ」「新時代」「唱」の3曲を聴き比べるとよい。歌声の迫力だけでなく、楽曲の構成やテーマによって表現を変える点に注目すると、Adoの魅力がより明確になる。さらに「患者A」や歌ってみた作品に触れれば、メジャーデビュー以前から続く音楽的な原点も見えてくる。

【ado】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:Adoはいつ歌い手デビューした?
A1:2017年1月10日。ニコニコ動画にクワガタPの「君の体温」の歌ってみた動画を投稿し、活動を始めた。

Q2:Adoのメジャーデビュー曲は何?
A2:2020年10月23日に配信リリースされた「うっせぇわ」。作詞・作曲はsyudouで、当時17歳だったAdoのメジャーデビューを象徴する作品となった。

Q3:Adoは『ONE PIECE FILM RED』で何を担当した?
A3:作中のキャラクター、ウタの歌唱パートを担当した。主題歌「新時代」は中田ヤスタカが楽曲を提供し、オリコンの週間ストリーミングランキングでは2026年2月に累積再生数6億回を突破した。

Q4:「唱」はどのような記録を持っている?
A4:2023年に配信された「唱」は、Billboard JAPANの総合ソング・チャート「JAPAN Hot 100」で通算13度の首位を獲得。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのハロウィーンイベントとの連動も、ヒットを広げる要因となった。

Q5:Adoは紅白歌合戦に出場したことがある?
A5:ある。2023年末の「第74回NHK紅白歌合戦」に初出場し、京都の東本願寺からの生中継で歌唱を披露した。

Q6:Adoの国立競技場公演は何人を動員した?
A6:2024年4月27日・28日に開催された「Ado SPECIAL LIVE 2024『心臓』」は、2日間で14万人を動員した。女性ソロアーティストとして初の同会場でのワンマンライブとしても注目された。

Q7:Adoの2026年最新曲と今後の活動は?
A7:2026年9月に「DND feat. KUROMI」、10月16日に映画『バッド・ルーテナント:トウキョウ』主題歌「Raven Sky」、10月24日に「患者A」を発表した。12月23日には『Adoの歌ってみたアルバム その2』の発売が予定され、2027年1月からは全国3都市・全6公演の「Adoの歌ってみたツアー2027」が開催予定となっている。

まとめ:歌い手から世界へ、Adoの次の展開に注目

Adoは2017年にニコニコ動画で歌い手として活動を始め、2020年の「うっせぇわ」でメジャーデビューを果たした。その後、「新時代」による映画との連動、「唱」のチャート実績、2023年の紅白初出場、2024年の国立競技場公演、2026年の日産スタジアム公演へと、活動の規模を広げてきた。

2026年10月時点では、24歳の誕生日に発表した「患者A」をはじめ、映画主題歌「Raven Sky」、KUROMIとのコラボ曲「DND feat. KUROMI」など、新たな表現にも挑戦している。加えて、歌い手活動10周年を迎える2027年には、原点の文化を前面に出したツアーが予定されている。

Adoの歩みを理解するうえで大切なのは、一つのヒット曲や再生数だけで評価を決めないことだ。歌声の表現力、クリエイターとの協業、映像や物語との融合、ライブでの動員という複数の要素が重なり、現在のAdoを形作っている。歌い手として始まった活動が、これからどのような音楽や舞台へと進化していくのか。2027年のツアーと新作の展開が、次の大きな注目点となる。

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黒瀬 亮
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