2026年10月現在、ダルビッシュ有投手は、右肘の手術からのリハビリを続けながら、現役続行か引退かという大きな決断に向き合っています。2026年シーズンは全休となりましたが、8月には本拠地ペトコ・パークでブルペン投球を再開。2027年のメジャー復帰に向けた可能性が見えてきました。
一方、パドレスとの契約を解除する方向で協議していることや、引退をめぐる報道もあり、今後の動向は依然として不透明です。MLB公式サイトや本人の発信、球団幹部の発言を整理すると、現在のダルビッシュに起きていることと、復帰の実現に向けた課題が見えてきます。
【この記事の重要ポイントまとめ】
- 現在の状況:右肘の手術により2026年シーズンは全休。8月には術後2度目の本格的なブルペン投球を行った。
- 復帰・引退の真相:2027年の復帰は選択肢として残るが、本人は現役続行も引退も最終決定していない。
- 契約と年俸:パドレスとの契約は2028年まで残り2年、総額3000万ドル。2026年は制限リスト入りにより球団から給与を受け取らない形となっている。
【ダルビッシュ有の2026年最新状況】シーズン全休から2027年復帰の可能性へ

2026年のダルビッシュを理解するうえで、最も重要なのは「投球練習が進んでいること」と「試合復帰が決まったこと」は別だという点です。
MLB公式サイトの2026年10月14日付の報道によると、ダルビッシュは2025年10月に受けた右肘手術からのリハビリを続け、すでにブルペン投球まで進んでいます。しかし、パドレスの編成本部長A・J・プレラー氏は、2027年にマウンドへ戻るかどうかについて、本人の意思を確認する必要があると説明しました。球団側も復帰を既定路線とはしていません。
現状を整理すると、次のようになります。
- 2026年シーズン:右肘手術の影響で全休。
- リハビリ:キャッチボールを経てブルペン投球まで進展。
- 2027年シーズン:復帰の可能性はあるものの、本人の意思と身体の状態次第。
- 引退:2026年10月28日時点で、本人から正式な引退発表はない。
MLB公式サイトは10月、ダルビッシュについて「2027年の復帰を試みるかは依然として不明」とする趣旨の現状を伝えています。つまり、リハビリが進んでいることは確かな前進ですが、復帰時期が確定したわけではありません。
今後の焦点は、単にボールを投げられるかどうかだけではありません。先発投手として必要な球数を投げられるか、登板後に肘の状態を維持できるか、そして本人が再びメジャーの試合で勝負できると判断するか。この3点が、復帰の可否を左右することになります。
【右肘手術とリハビリ状況】キャッチボール再開からブルペン投球までの経緯
ダルビッシュは2025年10月29日、右肘の手術を受けました。パドレスが11月に公表した情報によると、手術では屈筋腱の修復に加え、右肘の内側側副靱帯(UCL)をインターナルブレースで補強しています。復帰までの目安は12〜15カ月とされ、2026年シーズンは全休する見込みとなりました。
インターナルブレースは靱帯の修復を補助するための補強材を用いる方法です。報道ではトミー・ジョン手術と表現される場合もありますが、今回の術式を理解するには、靱帯の修復と補強を行ったという具体的な説明が重要です。
ダルビッシュは過去にも右肘の手術を経験しています。2015年にはレンジャーズ在籍中にトミー・ジョン手術を受け、2018年にも右肘の関節鏡手術を受けました。今回の手術は、長年にわたって高い負荷がかかってきた右腕のコンディションを考えるうえでも、大きな節目となっています。
リハビリの進展を時系列で整理すると、次の通りです。
| 時期 | 出来事 | 現在地を理解するポイント |
|---|---|---|
| 2025年10月29日 | 右肘の手術 | 屈筋腱の修復とUCLのインターナルブレースによる補強を実施。 |
| 2025年11月 | 2026年シーズン全休を公表 | 復帰まで12〜15カ月を要する見通しとなる。 |
| 2026年3月25日 | 制限リスト入り | チームを離れ、自分のペースでリハビリを続ける体制に移行。 |
| 2026年5月8日(米国時間) | キャッチボール再開 | 手術後約6カ月で、投球動作の段階を一歩進める。 |
| 2026年8月26日(米国時間) | 術後2度目の本格的なブルペン投球 | マウンドから投げる段階まで回復。ただし、実戦復帰は未定。 |
| 2026年10月 | 球団が2027年の復帰について協議する方針を表明 | 身体面の回復に加え、本人の意思確認が今後の焦点。 |
出典はMLB公式サイト、日刊スポーツ、スポーツニッポンの2025年11月から2026年10月までの報道です。特に、5月のキャッチボール再開と8月のブルペン投球は、回復段階が進んだことを示す重要な節目となりました。
2026年5月、ダルビッシュは手術から約6カ月でキャッチボールを始めたことを自身のSNSで報告しました。その後、8月26日にはペトコ・パークで術後2度目となる本格的なブルペン投球を実施。MLB公式サイトによると、約12人のチームメートやコーチ陣が見守るなかでの投球でした。
投球後、ダルビッシュは英語で「とても満足しています」と述べ、リハビリが概ね予定通りに進んでいることを伝えました。本人もSNSで、球団やスタッフのサポートに感謝しながら、マウンドからの投球を再開できる段階に到達したことを報告しています。
ただし、ブルペン投球は実戦登板とは異なります。球速、変化球の精度、連続して投げる際の負担、登板後の回復など、先発ローテーションへ戻るには複数の段階をクリアする必要があります。2026年10月時点では、復帰登板の日付や実戦形式の調整計画は確定していません。
【制限リスト入りの理由】パドレスに所属しながら無給となった背景
2026年3月、ダルビッシュはパドレスの制限リストに登録されました。この措置は引退表明や球団からの戦力外通告を意味するものではありません。右肘手術からの回復に専念するため、球団と本人の合意のもとで選択された手続きです。
MLB公式サイトによると、プレラー編成本部長は、ダルビッシュがチームから離れた環境で、自分のペースでリハビリを進めることを希望していたと説明しています。家族と過ごす時間を確保しながら回復に取り組めるよう、球団側もその意向を尊重しました。
制限リスト入りによる主な影響は、次の3点です。
- チームへの帯同:通常の試合日にはチームと行動をともにしない。
- 給与:制限リストに登録されている期間は、球団に給与を支払う義務がない。
- 契約上の扱い:所属球団との契約上の関係は残り、契約が自動的に消滅するわけではない。
ダルビッシュは2026年の年俸として約1500万ドルが予定されていましたが、制限リスト入りによって同年の給与を受け取らない形となりました。球団にとっては40人枠の運用や給与負担に関わる措置でもあります。
ここで注意したいのは、制限リストと故障者リスト(IL)は同じではないという点です。故障者リストは負傷選手の登録枠に関する制度ですが、制限リストでは選手の契約上の扱いや給与の取り扱いも異なります。ダルビッシュの場合は、単に負傷者として登録されるのではなく、本人が希望するリハビリ環境を優先する形が採られました。
また、制限リスト入りしたからといって、復帰の可能性がなくなったわけでもありません。8月には本拠地でブルペン投球を行っており、リハビリの進展に合わせて球団施設のサポートも受けています。試合に出場していないことと、選手としての活動を完全に終えたことは区別する必要があります。
【引退説の真相】契約破棄の協議と現役続行の可能性
ダルビッシュの引退説が広がったきっかけは、2026年1月に報じられた、本人が引退する意向を固めたとする情報でした。しかし、ダルビッシュ本人は1月24日(日本時間25日)、自身のSNSで引退を否定しています。
本人はパドレスとの契約を解除する方向で話し合っていることを認めつつ、「引退はまだ決めていません」と説明しました。代理人も、最終決定には至っていないとしています。つまり、契約をどうするかという問題と、野球選手として現役を続けるかという問題は、別々に考える必要があります。
ダルビッシュは同時に、リハビリを最後までやり抜き、心身ともに試合で投げられると判断できれば、改めて競争に挑みたいという意向も示しました。一方で、投球できる状態に戻っても、自分が納得できる水準に達しなければ引退を発表する可能性も残しています。
その後、8月にはブルペン投球を再開したものの、現役続行が確定したわけではありません。米国の報道によると、クレイグ・スタメン監督も、ダルビッシュが復帰するのか引退するのか、本人自身がまだ決めていない状況だと説明しました。
そして10月14日、プレラー編成本部長はシーズン総括会見で、ダルビッシュと近く話し合い、本人の考えを確認する方針を明らかにしました。球団は、本人が復帰の選択肢を残せるようリハビリに取り組んできた点を評価しています。
以上を踏まえると、引退説の真相は「引退が決定した」ではなく、「契約解除も含めた将来の選択肢を協議しており、最終判断は先送りされている」というものです。
現役続行の可能性を判断するうえで、今後注目したい要点は次の通りです。
- 身体面:ブルペン投球から実戦登板に向けて、投球量や強度を段階的に上げられるか。
- 競技面:メジャーの打者を相手に、先発投手として通用する投球を取り戻せるか。
- 本人の意思:痛みや不安を抱えたままではなく、自信を持って試合に臨めると判断できるか。
- 契約面:パドレスとの契約を維持するのか、解除するのか、球団との協議がどのようにまとまるか。
この4点がそろわない限り、復帰を断定することはできません。反対に、本人が現役続行を決めた場合には、ブルペン投球まで進んだリハビリが次の段階へ進む可能性があります。
【プロフィール・歴代所属球団・MLB通算成績】ダルビッシュ有の実績を振り返る
ダルビッシュ有は1986年8月16日生まれ。2026年10月現在、40歳です。大阪府出身で、東北高校から2004年のドラフト1巡目で北海道日本ハムファイターズに入団しました。日本球界で実績を積み重ねた後、2012年にメジャーリーグへ移籍しています。
日本ハム時代には、2007年に沢村賞を受賞。2011年には防御率1.44、18勝を記録するなど、NPBを代表する投手として活躍しました。日本野球機構(NPB)の公式年度別成績では、日本での通算成績は93勝38敗、防御率1.99、1250奪三振となっています。
MLBでは、レンジャーズ、ドジャース、カブス、パドレスの4球団でプレー。2020年にはカブスで日本人投手初のMLB最多勝を獲得し、2023年にはメジャー通算100勝、2024年には日米通算200勝を達成しました。
MLB公式サイトが2026年8月に伝えた通算成績は、115勝93敗、防御率3.65、2075奪三振。NPBでの93勝と合わせた日米通算208勝は、長年にわたって日米両リーグで結果を残してきたことを示す記録です。
一方、2025年は右肘の不調などで登板機会が限られ、15先発で5勝5敗、防御率5.38にとどまりました。長期離脱を経て40歳で復帰を目指す現在は、過去の実績だけでなく、手術後の身体がどこまで競技レベルに戻るかが問われています。
ダルビッシュのプロフィールと主要な記録をまとめます。
- 氏名:ダルビッシュ有
- 生年月日:1986年8月16日
- 年齢:40歳(2026年10月現在)
- 投打:右投右打
- 出身校:東北高校
- NPB通算:93勝38敗、防御率1.99、1250奪三振
- MLB通算:115勝93敗、防御率3.65、2075奪三振
- 日米通算勝利:208勝
- 主なタイトル:沢村賞、NPB最優秀選手、MLB最多勝、MLB最多奪三振など
こうした実績は、ダルビッシュが単に長く現役を続けてきた投手ではなく、球種や配球、身体の使い方を研究しながら、複数の球団で結果を出してきた投手であることを示しています。復帰を考える際にも、過去の実績は大きな背景になりますが、現在の肘の状態や本人の判断に代わるものではありません。
契約面では、ダルビッシュは2023年シーズン前にパドレスと6年総額1億800万ドルの契約延長を結びました。2026年10月時点で残っているのは2027年と2028年の2年、総額3000万ドルです。契約解除については協議が報じられていますが、解除が正式に決まったわけではありません。
【ダルビッシュ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ダルビッシュ有は2026年に復帰しますか?
A1:2026年シーズンは全休する見込みが公表されており、8月にはブルペン投球まで進みました。ただし、2026年中の試合復帰は予定されておらず、2027年の復帰についても正式な日程は決まっていません。
Q2:ダルビッシュは引退を発表したのですか?
A2:2026年10月28日時点で、本人から正式な引退発表はありません。2026年1月に引退意向が報じられましたが、本人は引退をまだ決めていないと説明しています。現役続行か引退かは、リハビリの進展と本人の意思に左右されます。
Q3:ダルビッシュが制限リストに入った理由は何ですか?
A3:右肘手術後のリハビリを、チームから離れた環境で自分のペースで進めるためです。パドレスとの合意による措置であり、制限リスト入り自体が引退や戦力外を意味するわけではありません。登録期間中は球団に給与の支払い義務がなく、2026年は給与を受け取らない形となっています。
Q4:ダルビッシュの復帰時期はいつごろですか?
A4:球団の負傷情報では復帰見込みは2027年とされていますが、具体的な日付や登板計画は発表されていません。ブルペン投球の継続、実戦に向けた調整、本人の意思確認などが必要となるため、現段階では2027年復帰の可能性があるという範囲にとどまります。
Q5:ダルビッシュのパドレスとの契約はいつまでですか?
A5:2026年10月時点では、契約上は2028年まで残り2年、総額3000万ドルです。ただし、契約解除について本人と球団が協議していると報じられており、今後の扱いは確定していません。
まとめ:今後の動向と失敗しないための判断基準
ダルビッシュ有の2026年は、右肘手術による全休と、復帰へのリハビリが並行して進んだ1年でした。5月にキャッチボールを再開し、8月には術後2度目の本格的なブルペン投球を実施。投球動作を取り戻す段階まで進んだことは、復帰の可能性を考えるうえで前向きな材料です。
しかし、2026年10月時点でも、2027年の復帰は確定していません。パドレスのプレラー編成本部長は本人と話し合う方針を示しており、現役続行か引退かは、身体の状態と本人の意思を踏まえて判断されることになります。
今後のニュースを追う際には、次の3点を基準にすると、報道の意味を正確に捉えやすくなります。
- 投球練習の進展と実戦復帰を区別する:ブルペン投球の再開は前進ですが、試合復帰が決まったことを意味しません。
- 引退報道と本人の正式発表を区別する:契約解除の協議や引退の可能性が報じられても、本人が最終判断を公表するまでは確定事項ではありません。
- 球団の見通しと確定した日程を区別する:2027年復帰が選択肢に入っていても、具体的な登板日や復帰プランが発表されたわけではありません。
ダルビッシュは、日米通算208勝という実績を残してきた投手です。それでも、40歳で右肘の手術から復帰を目指す道のりは簡単ではありません。マウンドに戻るのか、別の形で野球に関わるのか、あるいは現役生活に区切りをつけるのか。2026年10月時点で最も確かなことは、リハビリがブルペン投球まで進んでいる一方、最終的な決断はまだ下されていないということです。今後は本人の発信と、パドレスとの協議結果が大きな注目点となります。