2026年の読売ジャイアンツは、先発投手陣の顔ぶれが開幕前の予想から大きく変化したシーズンとなった。開幕投手の最有力候補だった山﨑伊織が右肩のコンディション不良で離脱し、代わって抜擢されたのがドラフト1位新人の竹丸和幸。加えて、井上温大の成長、戸郷翔征の復調、小笠原慎之介やハワードの加入組、田中将大や則本昂大といった経験豊富な投手の起用も、ローテーションの構図を左右した。
2026年10月30日時点でレギュラーシーズンは全日程を終了。巨人は143試合を76勝64敗3分、セ・リーグ2位で終えた。シーズンを通じた先発成績を振り返ると、井上温大が防御率2.02、147投球回、17QSを記録して先発陣の中心に成長。竹丸和幸も新人ながら11勝を挙げた。一方、戸郷翔征や山﨑伊織には登板数・稼働面の課題が残った。開幕前の予想と実際の登板履歴を比較しながら、2027年につながる先発陣の序列を整理する。
【この記事の重要ポイントまとめ】
- 開幕投手:2026年3月27日の開幕戦はドラフト1位新人の竹丸和幸。山﨑伊織の離脱によって大役を任された。
- シーズンの中心:井上温大が23先発、10勝8敗、防御率2.02、17QSで先発陣をけん引した。
- 新人の活躍:竹丸和幸は22先発、11勝9敗、142奪三振を記録。新人として十分な存在感を示した。
- 残された課題:戸郷翔征の投球回数、山﨑伊織の右肩、小笠原慎之介やハワードを含む先発陣の継続的な稼働が焦点となる。
- 2027年への展望:井上・竹丸を軸に、戸郷や山﨑の復調、外国人投手とベテラン勢の組み合わせが鍵を握る。
【2026年開幕前】巨人の先発ローテーション予想と有力候補

2026年の開幕前、巨人の先発陣は実績のある投手と新戦力が入り交じる構成だった。前年の成績を基準に考えれば、山﨑伊織と戸郷翔征が中心になると予想するのが自然だった。
2025年の山﨑は25試合に先発し、11勝4敗、防御率2.07、156回1/3を記録。チームの先発陣で最も安定した実績を残していた。一方、戸郷は21試合で8勝9敗、防御率4.14。過去の実績を考えれば復調への期待は大きかったものの、前年の数字だけを見れば絶対的なエースとして計算するのは難しい状況だった。
開幕前に注目された先発候補
週刊ベースボールONLINEなどの2026年戦力分析では、竹丸和幸、山城京平、則本昂大、新外国人投手を含め、先発候補の層が厚くなったことが取り上げられていた。
ただし、候補の多さとローテーションの安定性は別問題だ。山﨑の離脱に加え、井上や戸郷の状態も開幕前には不確定要素を抱えていた。そのため、開幕から6人を固定するのか、複数の投手を入れ替えるのかも注目点となっていた。
開幕前の主な候補を整理すると、次のようになる。
- 山﨑伊織:前年11勝、防御率2.07。開幕投手の筆頭候補。
- 戸郷翔征:実績豊富な右腕。復調すればローテーションの柱。
- 井上温大:左の先発候補。前年の課題だった制球と被本塁打の改善が焦点。
- 竹丸和幸:ドラフト1位の新人。開幕から先発を担えるかが注目された。
- ハワード:前シーズンの楽天で防御率2.22を記録した外国人右腕。
- ウィットリー:先発候補として加わった外国人投手。
- 田中将大:経験と試合運びを生かした先発起用が期待された。
- 則本昂大:救援から先発への役割変更が注目された。
- 西舘勇陽・赤星優志:先発枠を争う国内投手。
- 小笠原慎之介:左腕の先発候補としてローテーションを支える存在。
開幕直前に起きた山﨑伊織の離脱
開幕前の最大の誤算は、山﨑伊織の右肩のコンディション不良だった。
2026年3月15日、巨人は山﨑が故障班に合流したことを発表。前年のチーム最多勝投手であり、開幕投手の最有力候補だった右腕が、開幕を目前にして戦列を離れることになった。
その結果、開幕投手に指名されたのが竹丸和幸だった。前年の実績を重視した予想から、新人を大役に抜擢する形へと変更されたのである。
開幕前のローテーション予想が難しかった最大の理由は、候補者の実力差だけではない。主力投手のコンディションと、シーズンを通して投げられるかどうかという稼働面の問題だった。
【開幕戦の実績】竹丸和幸が新人として64年ぶりの大役
2026年3月27日、東京ドームで行われた阪神との開幕戦。巨人の先発マウンドに立ったのは、ドラフト1位の竹丸和幸だった。
NPBの公式記録によると、巨人の新人投手が開幕投手を務めるのは1962年の城之内邦雄以来、64年ぶり。竹丸にとっては、プロ入り直後から球団の期待を背負う重要な登板となった。
開幕戦の竹丸和幸は6回1失点で勝利
竹丸は阪神打線を相手に6回79球、被安打3、1失点の好投。巨人は3対1で勝利し、竹丸は開幕戦で白星を手にした。
NPBが3月31日に掲載した公式コラムでも、竹丸の開幕戦での投球が取り上げられている。新人ながら大舞台で落ち着いた投球を見せ、球団の期待に応えた。
この開幕戦は単なる1勝以上の意味を持つ。山﨑の離脱によって急きょ生まれた先発枠を、若手投手が結果で埋めたからだ。
開幕時点の予想と実際の違い
開幕前には山﨑を中心とするローテーションが想定されていたが、実際には竹丸が先発陣の先頭に立った。
開幕投手に新人を選択したことは、巨人が先発陣の再編を迫られていたことを象徴する出来事だった。結果的に竹丸はシーズンを通して22試合に先発し、11勝を記録。開幕戦だけの抜擢に終わらなかった点が重要だ。
【2026年先発投手成績】巨人の主力10投手を徹底比較
ここからは、2026年の実際の一軍成績を比較する。防御率だけでなく、先発登板数、投球回、QS、勝敗を合わせて見ることで、誰が本当にローテーションを支えたのかが分かる。
以下はNPB公式個人成績と2026年シーズンの投手成績集計を基にした比較だ。QSは6回以上を投げて自責点3以内に抑えた登板を指す。
| 投手名 | 防御率 | 先発 | 勝敗 | 投球回 | QS |
|---|---|---|---|---|---|
| 井上温大 | 2.02 | 23 | 10勝8敗 | 147回 | 17 |
| 竹丸和幸 | 3.27 | 22 | 11勝9敗 | 126回2/3 | 11 |
| ウィットリー | 2.31 | 14 | 3勝4敗 | 81回2/3 | 8 |
| 戸郷翔征 | 2.48 | 14 | 5勝3敗 | 80回 | 7 |
| 田中将大 | 3.42 | 13 | 4勝4敗 | 68回1/3 | 5 |
| 小笠原慎之介 | 2.31 | 11 | 5勝4敗 | 66回1/3 | 7 |
| 則本昂大 | 4.72 | 10 | 3勝4敗 | 61回 | 4 |
| 西舘勇陽 | 3.00 | 10 | 2勝4敗 | 57回 | 4 |
| ハワード | 1.93 | 7 | 3勝3敗 | 37回1/3 | 4 |
| 山﨑伊織 | 4.59 | 6 | 1勝1敗 | 33回1/3 | 2 |
※成績は2026年レギュラーシーズンの一軍集計。QS数は各投手の公式戦記録に基づく。
井上温大は防御率2.02、17QSで先発陣のトップ
2026年の巨人先発陣で最も高く評価できるのが井上温大だ。
23試合に先発し、10勝8敗、防御率2.02。投球回は147回に達し、奪三振146、与四球30、WHIP0.98という成績を残した。
特に注目したいのが17QSという数字だ。23先発のうち17試合でQSを達成し、QS率は約73.9%。単に失点を抑えるだけでなく、先発投手として試合を組み立てる能力が高かったことを示している。
2025年は4勝8敗、防御率3.70だったが、2026年は防御率を大きく改善。前年に課題となった被本塁打や制球面にも改善が見られ、先発の中心を担うまでに成長した。
竹丸和幸は新人ながら11勝、142奪三振
竹丸は22試合に先発し、11勝9敗、防御率3.27。126回2/3を投げ、142奪三振を記録した。
奪三振率は9イニング換算で10.09。先発投手として長いイニングを投げながら、打者を三振で仕留める能力を示した。
一方、QSは11回でQS率50%。防御率3.27という成績も含め、安定して長いイニングを投げる点にはまだ伸びしろがある。
それでも、新人で22先発、11勝という数字は非常に大きい。2027年以降のローテーションを考える際にも、優先的に計算できる投手の一人だ。
戸郷翔征は防御率2.48まで改善、ただし投球回数が課題
戸郷は14試合に先発し、5勝3敗、防御率2.48。80回を投げて82奪三振、QSは7回だった。
2025年の防御率4.14から大きく改善した点は評価できる。WHIPも1.03で、走者を必要以上に出さない投球ができていた。
ただし、14先発で80投球回という稼働量は、エース級の先発投手として考えると物足りない。能力面の復調と、年間を通してローテーションを守ることは別の課題だ。
2027年に向けては、登板数を20試合以上に伸ばし、規定投球回に近づけられるかが大きな評価ポイントになる。
小笠原慎之介は防御率2.31、左腕の重要戦力に
小笠原は11試合に先発し、5勝4敗、防御率2.31。66回1/3を投げ、54奪三振、7QSを記録した。
WHIPは0.98で、与四球は12。投球回数こそ限られたものの、走者を抑える能力と安定感は数字に表れている。
井上と同じ左腕という点でも価値が高い。先発陣に左右のバランスをもたらし、相手打線との組み合わせを考えるうえでも重要な存在だ。
ウィットリーとハワードは好成績でも稼働数が焦点
ウィットリーは14先発、防御率2.31、81回2/3、97奪三振、8QS。先発した試合では高い奪三振能力を発揮した。
ハワードも7先発で防御率1.93、37回1/3、42奪三振、4QS。防御率だけなら先発陣でもトップクラスの成績だ。
しかし、ハワードは7試合の登板にとどまっている。優秀な投球内容を長い期間にわたって提供できるかどうかは、先発投手の評価において欠かせない視点だ。
2027年の編成では、両投手の契約状況やコンディション、年間を通した稼働可能性を含めて判断する必要がある。
【先発陣の序列】山﨑・田中将大・則本・西舘・赤星の評価
主力候補以外にも、2026年の巨人には複数の先発経験者がいた。重要なのは、名前や過去の実績だけでなく、2026年に実際にどの役割を担ったかを見極めることだ。
山﨑伊織は右肩の不調が年間成績に影響
山﨑は2025年に11勝4敗、防御率2.07を記録しており、開幕前は先発陣の柱と見られていた。
しかし、2026年は開幕直前の右肩のコンディション不良で離脱。5月のファーム復帰登板では2球で降板し、その後も調整が続いた。
7月に一軍復帰したものの、8月24日には再び右肩のコンディション不良で登録抹消。最終的な一軍成績は6先発、1勝1敗、防御率4.59、33回1/3、2QSとなった。
日刊スポーツの2026年8月25日の報道では、山﨑自身が中6日で100~120球を投げる調整について、回復が追いつかなかった可能性に触れている。
山﨑の課題は単純な投球技術ではなく、コンディションを維持しながら登板間隔を管理できるかという点にある。実績だけを見れば2027年の復活候補だが、完全復調を前提にローテーションを組むのは避けたい。
田中将大は13先発で4勝4敗、防御率3.42
田中将大は2026年に13試合へ先発し、4勝4敗、防御率3.42。68回1/3を投げて49奪三振、5QSを記録した。
前年の2025年は巨人で3勝4敗、防御率5.00だったため、2026年は一定の改善が見られる。
特に経験値の高さは先発陣の中でも大きな武器だ。試合展開を読む力や、ピンチでの対応力は若手投手にはない強みとなる。
ただし、WHIPは1.42。走者を背負う場面が増えると失点につながる可能性があり、2027年は登板間隔や球数を含めた運用が重要になる。
則本昂大は先発10試合、防御率4.72
則本は2026年に18試合へ登板し、そのうち10試合で先発。3勝4敗、防御率4.72、61投球回という結果だった。
奪三振は43、QSは4回。救援投手としての経験が豊富な則本だが、2026年の先発起用では十分に安定した成績を残したとは言いにくい。
2027年に先発として再び起用するなら、長いイニングを投げる能力と、先発登板後の回復力が判断材料となる。状況によっては救援を含めた役割の再検討も選択肢になる。
西舘勇陽は先発10試合、防御率3.00
西舘は14試合に登板し、10先発。2勝4敗、防御率3.00、57投球回、65奪三振を記録した。
奪三振率は10.26と高く、打者を三振で抑える能力は評価できる。一方、QSは4回にとどまった。
先発として試合を作る能力をさらに伸ばせば、ローテーションの中盤から後半を支える存在になれる。2027年は登板数を増やし、安定したイニング消化ができるかに注目したい。
赤星優志は先発よりも救援起用が中心
赤星は2026年に42試合へ登板したが、先発は1試合。防御率2.89、53投球回という成績だった。
開幕前には先発候補として名前が挙がっていたものの、実際には救援を中心とする役割が多かった。
赤星の強みは、複数の場面で登板できる柔軟性にある。ただし、2027年の先発候補として評価する場合は、先発として何試合投げられるか、どれだけ長いイニングを消化できるかを改めて確認する必要がある。
【登板履歴を検証】巨人の6人ローテーションと投げ抹消の実態
先発ローテーションを評価するとき、シーズン通算成績と同じくらい重要なのが実際の登板間隔だ。
2026年9月から10月初旬の試合日程を見ると、巨人は必ずしも6人の投手を同じ順番で固定していたわけではない。コンディションや試合日程に合わせて、先発投手を入れ替えながら運用していたことが分かる。
2026年終盤の実際の登板履歴
2026年9月18日から10月3日までの主な先発登板を整理すると、次のようになる。
- 9月18日:井上温大
- 9月19日:田中将大
- 9月20日:小笠原慎之介
- 9月22日:戸郷翔征
- 9月23日:竹丸和幸
- 9月24日:西舘勇陽
- 9月25日:井上温大
- 9月27日:小笠原慎之介
- 9月29日:戸郷翔征
- 10月1日:竹丸和幸
- 10月2日:山﨑伊織
- 10月3日:井上温大
この履歴から、井上は9月18日から25日まで7日、25日から10月3日まで8日の間隔で登板。小笠原と戸郷もそれぞれ7日間隔で再登板している。
竹丸は9月23日から10月1日まで8日間隔。西舘は9月14日から24日まで10日間隔だった。
このように、終盤は6日間隔を機械的に守るというより、日程に応じて7~10日程度の間隔を取るケースもあった。
6人ローテーションは本当に必要なのか
一般的な6人ローテーションは、6人の先発投手を順番に起用し、次の登板まで十分な休養期間を確保する運用方法だ。
中6日を基本にすることで、投手の疲労を管理しやすくなる。一方で、雨天中止や連戦、休養日、先発投手のコンディションによって登板間隔は変動する。
2026年の巨人は、井上、竹丸、戸郷、小笠原などの比較的多い登板数を持つ投手に加え、ウィットリー、田中、則本、西舘なども先発で起用した。
この数字を見る限り、シーズンを通して6人だけに依存した固定型ではなく、複数の候補を使い分ける運用が実際の姿に近い。
投げ抹消とは?メリットと注意点
投げ抹消とは、先発投手が登板後に一軍登録を抹消され、休養や調整を経て再登録される運用を指す。
特に若手投手や登板間隔を長く取りたい投手、先発登板の機会が限られる外国人投手などで検討されることがある。
ただし、NPBには登録抹消後の再登録に関する10日間の規定がある。そのため、通常の6人ローテーションと同じ間隔で次の登板を予定している投手を、毎回簡単に抹消できるわけではない。
メリットは以下のとおりだ。
- 登板後の休養期間を確保しやすい。
- 一軍の投手枠を救援投手や別の先発候補に活用できる。
- 若手投手の年間投球数を管理しやすくなる。
- 複数の先発候補を試す機会を確保できる。
一方、デメリットもある。
- 再登録までの期間が必要になる。
- 先発投手を入れ替えることでローテーションの連続性が失われる。
- 一軍に残る投手への負担が増える場合がある。
- 先発投手が多くても、安定して長いイニングを投げる投手が不足すると救援陣への負担が大きくなる。
週刊ベースボールONLINEの開幕前戦力分析でも、先発候補が豊富な一方で軸が定まりにくい点と、固定ローテーションにこだわらず投げ抹消を活用する可能性が指摘されていた。
ただし、登板間隔が長かったことだけを理由に、個々の投手が実際に投げ抹消運用だったと断定することはできない。登録公示、故障、調整などの事情を区別して考える必要がある。
【2027年への展望】巨人の先発ローテーションは誰が中心になる?
2026年の成績を踏まえると、2027年の先発陣は実績と稼働率の両面から序列を考える必要がある。
2027年の先発ローテーション予想
2026年の投球内容を基準にした暫定的な予想は以下のとおりだ。これは2027年の正式な首脳陣の方針や契約を示すものではなく、2026年の成績から考えた編成上の評価である。
第1候補:井上温大
147投球回、防御率2.02、17QSという実績は先発陣の中でも際立つ。2027年も年間を通して計算できる左腕として、中心的な役割を期待したい。
第2候補:竹丸和幸
新人で11勝を挙げた実績は大きい。課題となるQS率の改善と年間投球回数の積み上げができれば、エース候補としてさらに評価を高められる。
第3候補:戸郷翔征
2026年の防御率2.48は復調を示す数字。次の課題は登板数と投球回数を増やすことだ。年間を通して先発を守れれば、井上・竹丸とともに強力な柱になる。
第4候補:小笠原慎之介
防御率2.31、WHIP0.98は高く評価できる。左腕の層を厚くする意味でも、先発としての継続起用に期待がかかる。
第5候補:ウィットリー
14先発で防御率2.31、8QSという数字は魅力的。2027年の契約や編成上の判断が前提となるが、継続できれば有力な先発候補だ。
第6候補:田中将大・西舘勇陽・則本昂大など
田中は経験、西舘は奪三振能力、則本は実績と投球の幅が強み。それぞれ異なる役割を担えるため、状態に応じた競争が考えられる。
山﨑伊織については、2025年の実績から本来の能力は高く評価できる。ただし、右肩の状態と復帰後の登板間隔を最優先に判断すべき投手だ。
【プロの結論】2026年の巨人先発陣を評価する3つの基準
2026年の成績から見えてくるのは、先発投手の評価を防御率や勝利数だけで決めてはいけないということだ。
第一に、投球回数。先発投手が長いイニングを消化できれば、救援投手の負担を軽減できる。井上の147回や竹丸の126回2/3は、その意味で非常に価値が高い。
第二に、QS率。井上は73.9%、竹丸は50%。防御率が同じような水準でも、安定して6回以上を投げられる投手の方が、チームの試合運びを組み立てやすい。
第三に、年間の稼働数。ハワードや山﨑は投球内容だけなら評価できる部分があるが、先発登板数が限られた。年間を通じてローテーションを守ることは、個人タイトル以上にチーム編成へ影響する。
2026年の巨人は76勝を挙げてリーグ2位に入ったが、阪神との最終的なゲーム差は2.5。先発陣の層が厚いことと、毎週安定して勝ち星を積み上げられることの間には、まだ埋めるべき差がある。
2027年に必要なのは、新たな先発候補を増やすことだけではない。井上と竹丸を軸に、戸郷や山﨑の稼働を安定させ、先発陣全体で年間の投球回数を確保することだ。
【巨人先発ローテーション予想】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年の巨人の開幕投手は誰でしたか?
A1:竹丸和幸です。2026年3月27日の阪神との開幕戦で先発し、6回79球3安打1失点の好投で勝利しました。巨人の新人投手が開幕投手を務めるのは1962年以来64年ぶりでした。
Q2:2026年の巨人で最も成績が良かった先発投手は誰ですか?
A2:総合的な安定感では井上温大が最も高い評価です。23先発、10勝8敗、防御率2.02、147投球回、17QSを記録しました。防御率や投球回、QSのバランスが優れていました。
Q3:戸郷翔征の2026年の先発成績は?
A3:14試合に先発し、5勝3敗、防御率2.48、80投球回、82奪三振、7QSでした。防御率は前年から改善しましたが、年間の先発登板数と投球回数には課題が残りました。
Q4:山﨑伊織はなぜ2026年の登板数が少なかったのですか?
A4:開幕直前に右肩のコンディション不良で離脱し、5月の復帰登板でも2球で降板しました。7月に一軍復帰しましたが、8月24日に再び右肩の不調で登録抹消。最終的に6先発にとどまりました。
Q5:竹丸和幸は2026年に何勝しましたか?
A5:11勝9敗です。22試合に先発し、防御率3.27、126回2/3、142奪三振を記録しました。新人ながら開幕投手を務め、シーズンを通して先発陣を支えました。
Q6:巨人は2026年に6人ローテーションを採用していましたか?
A6:6人だけに固定した運用ではなく、複数の先発投手を組み合わせて起用していました。井上、竹丸、戸郷、小笠原、田中、ウィットリーなどが先発を担当し、西舘や則本なども先発機会を得ています。
Q7:2027年の巨人先発ローテーションの中心は誰になりそうですか?
A7:2026年の実績を基準にすれば、井上温大と竹丸和幸が中心候補です。戸郷翔征、小笠原慎之介、山﨑伊織、ウィットリーなどが続く構成が考えられます。ただし、山﨑の回復状況や外国人投手の契約、各投手の春季キャンプでの状態によって変わります。
まとめ:巨人先発ローテーションの2026年総括と今後の課題
2026年の巨人先発陣は、開幕前の予想を大きく覆す展開となった。開幕投手の本命だった山﨑伊織が離脱し、代役として抜擢された竹丸和幸が11勝を記録。さらに井上温大が防御率2.02、17QSという好成績を残し、先発陣の新しい中心へと成長した。
戸郷翔征も防御率2.48まで改善し、小笠原慎之介やウィットリーも優秀な投球内容を示した。一方、田中将大、則本昂大、西舘勇陽らは起用方法によって評価が分かれ、赤星優志は救援中心の役割を担った。
2027年の先発ローテーションを考えるうえで重要なのは、誰がエース候補かという議論だけではない。年間を通して先発できるか、QSを積み重ねられるか、登板間隔を適切に管理できるかという3点が欠かせない。
2026年の実績を踏まえれば、井上と竹丸を軸に、戸郷の完全復調と山﨑のコンディション回復が巨人投手陣の大きなテーマになる。先発候補の人数は十分にそろっているだけに、2027年はその戦力をどれだけ安定した勝ち星へ変えられるかが問われる。