元幕内力士・旭大星は、2024年12月に現役引退を発表し、17年間にわたる大相撲生活に幕を下ろしました。本名は大串拓也。北海道旭川市出身で、大島部屋に所属し、最高位は西前頭8枚目。2018年5月場所には10勝を挙げ、敢闘賞を受賞した実力者です。
2026年現在は、油そば店での修業を経て、外国人観光客向けの相撲体験コーディネーターやSUMOエージェンシーの活動にも携わっています。加えて、現役時代の体重から大幅な減量を経験し、相撲パフォーマンスに向けて身体を再調整するなど、新しいキャリアを築いています。引退を決めた本当の理由、左膝のけが、通算成績、映画『辛抱』まで、これまでの歩みを振り返ります。
【この記事の重要ポイントまとめ】
- 現在:外国人向け相撲体験事業やSUMOエージェンシーでの活動、イベント・講演などに挑戦。
- 引退理由:左膝の大けがから復帰したものの、関取への再昇進が難しいと判断したことが大きな転機。
- 現役成績:通算483勝434敗80休、最高位は前頭8枚目、敢闘賞1回。
- 体重変化:2026年春の取材では、153kgから110kgまで減量し、その後123kgに調整したと明かしている。
- 映画:若き日の相撲部屋入門を追った日仏合作ドキュメンタリー『辛抱』にも出演。
【2026年最新】旭大星の現在は?引退後の仕事と新しい挑戦
旭大星は引退後、単に相撲界から離れたわけではありません。現役時代に培った経験を生かし、飲食業と相撲文化の普及という2つの方向から新しい仕事に取り組んでいます。
外国人向けの相撲体験コーディネーターとして活動
2025年12月12日、母校の旭川志峯高等学校は、卒業生である元旭大星の大串拓也さんが同校の夢講演会に登壇したことを紹介しました。
同校の公式発表によると、大串さんは外国人向けの相撲体験コーディネーターやSUMOエージェンシーの仕事に携わり、大相撲の魅力を国内外に広めています。
これは、元力士としての経験を新しい観光・エンターテインメント分野に転換した動きです。
外国人観光客にとって、相撲は日本文化を象徴するコンテンツの一つです。しかし、実際に相撲を体験するには、基本動作や礼儀、力士の生活、競技のルールなどを分かりやすく伝える人材が必要になります。
17年間、プロの世界で相撲を経験した旭大星には、単なる説明役では伝えられない実体験があります。力士の視点から相撲の魅力を伝えられることは、こうした事業における大きな強みです。
SUMOエージェンシーに加入しタレント活動にも挑戦
2025年6月13日、SUMOエージェンシーは元旭大星の大串拓也さんが新メンバーとして加入したことを発表しました。
加入時の公式告知では、飲食店の独立開業に向けて勤務を続けながら、イベント出演や講演会などにも積極的に挑戦する方針が紹介されています。
この所属によって、旭大星は元力士という肩書だけでなく、相撲文化を発信するタレント・イベント出演者としての活動の場も広げました。
2026年には、元幕内力士10人が参加する予定だった「ヤメ力士超相撲」の出場者にも名前が挙がりました。把瑠都、豊ノ島、臥牙丸、松鳳山など、かつて土俵を沸かせた力士たちと並ぶ企画でした。
ただし、同大会は2026年4月10日に主催者から開催延期が発表されています。予定されていた6月6日の開催は実施されておらず、チケット代金は払い戻しの対象となりました。したがって、旭大星が同大会に出場したという情報とは区別する必要があります。
2026年10月現在、確認できる活動の軸は、相撲体験事業、エージェンシーを通じた活動、講演などです。
【引退理由を検証】旭大星はなぜ現役を退いた?左膝のけがと再起への道
旭大星の引退を理解するうえで欠かせないのが、2022年に経験した左膝の大けがです。
一時は序ノ口まで番付を落としながらも、再び幕下上位まで戻った努力は、17年間の力士人生を象徴する出来事でした。
2022年初場所から5場所連続休場
旭大星は2022年初場所から左膝の大けがによって5場所連続で休場しました。
十両から幕下へ転落した後、長期間にわたって土俵から離れることになり、番付は大きく下降。力士としてのキャリアを続けられるかどうかも問われる状況になりました。
しかし、同年九州場所では序ノ口から再出発します。
幕内経験者が序ノ口まで落ち、再び関取を目指す道は決して簡単ではありません。番付が下がれば対戦相手も変わり、稽古や身体の使い方にも新たな適応が大切です。
旭大星はそこで諦めず、2024年名古屋場所には幕下19枚目まで番付を回復させました。十両復帰まであと一歩という位置に戻っていたのです。
引退を決定づけた2024年秋場所の負け越し
転機となったのは2024年9月の秋場所でした。
旭大星は幕下で2勝5敗と負け越します。続く九州場所は全休し、翌2025年初場所の番付は西三段目20枚目まで下がりました。
関取への復帰を目指してきたものの、再び十両に戻る見通しが厳しくなったことが、引退を考える直接的な背景となりました。
本人が語った引退の本当の理由
2025年1月8日に行われた引退会見では、旭大星は左膝のけがだけが引退の原因ではないという趣旨を説明しています。
けがの状態は改善していたものの、その状況でも勝てなくなり、関取に戻ることが難しいと判断したことが大きかったのです。
また、関取を目指して努力する部屋の仲間たちがいるなかで、自分が関取復帰を諦めた状態で部屋に残ることはできないという考えも示しました。
つまり、旭大星の引退は、単純に膝が悪化したためではありません。けがから回復した後の競技成績、年齢、関取復帰の可能性を総合的に考えた決断だったと整理できます。
日本相撲協会には2024年12月25日に引退届を提出し、翌26日に受理されました。公式プロフィール上の引退場所は2025年1月場所です。
引退会見では「楽しい17年間だった」と振り返り、相撲人生への満足感をにじませました。日刊スポーツや道新スポーツも、涙ではなく笑顔で第2の人生へ進む姿を報じています。
【力士情報・通算成績】旭大星託也のプロフィールと敢闘賞の実績
旭大星託也は、北海道旭川市出身の元大相撲力士です。本名は大串拓也。大島部屋に所属し、投げや足技を得意とする取り口で関取、そして幕内まで昇進しました。
旭大星の基本プロフィール
日本相撲協会の公式力士プロフィールに掲載されている基本情報は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 四股名 | 旭大星託也(きょくたいせい・たくや) |
| 本名 | 大串拓也 |
| 生年月日 | 1989年10月18日 |
| 出身地 | 北海道旭川市 |
| 所属部屋 | 大島部屋 |
| 身長 | 185.0cm |
| 公式プロフィールの体重 | 145.3kg |
| 初土俵 | 2008年1月場所 |
| 新十両 | 2014年7月場所 |
| 新入幕 | 2018年5月場所 |
| 最高位 | 西前頭8枚目 |
| 引退場所 | 2025年1月場所 |
| 得意技 | 両前ミツ・出し投げ |
出典は日本相撲協会の公式力士プロフィールです。なお、公式プロフィールの体重は現役時代の登録情報であり、2026年現在の体重を示すものではありません。
通算483勝434敗80休という17年間の記録
旭大星の生涯戦歴は、483勝434敗80休、100場所です。
幕内では4場所を務め、19勝23敗18休という成績を残しました。幕内在位は決して長くありませんが、十両を34場所務めるなど、長期間にわたって関取として戦ってきた実績があります。
特に注目したいのは、2018年5月場所の成績です。
新入幕となったこの場所で旭大星は10勝5敗を記録。新入幕で2桁勝利を挙げ、敢闘賞を受賞しました。
北海道旭川市出身の力士として幕内の舞台に立ち、地元の期待を背負いながら結果を残した場所でもあります。
敢闘賞は通算1回
日本相撲協会の記録では、旭大星の三賞受賞は敢闘賞1回です。殊勲賞と技能賞の受賞はありません。
幕内優勝や金星こそありませんが、新入幕の場所で10勝を挙げた実績は、彼の競技人生を語るうえで欠かせません。
また、最高位の前頭8枚目に到達するまでには、十両での長い経験と、けがからの再起という過程がありました。通算成績の数字だけでなく、番付を上り下りしながら17年間土俵に立ち続けたことにも価値があります。
【引退後の仕事】油そば店「きりん寺」での修業から独立への夢
引退会見で旭大星が明らかにした新しい目標は、意外にも飲食店の経営でした。
相撲協会に残って親方や指導者になる道ではなく、自分の店を持つことを目指し、油そば店で一から仕事を学ぶ選択をしました。
高田馬場の「きりん寺」で飲食業をスタート
2025年1月8日の引退会見時点で、旭大星は東京都内の油そば店「きりん寺」で修業を始めていました。
報道によると、勤務先は高田馬場の店舗。掃除や皿洗い、麺作りなど、飲食店の仕事を幅広く経験していたといいます。
現役時代は大相撲の厳しい稽古と本場所の取組を中心に生活していましたが、引退後は飲食業というまったく異なる世界に飛び込みました。
会見では、将来自分の店を持つことが夢だと説明しています。
油そば店の開業は実現したのか?
ここで注意したいのは、油そば店の開業を目指していることと、すでに自分の店舗を経営していることは別だという点です。
2025年6月13日のSUMOエージェンシーの加入発表でも、大串さんは飲食店の独立開業に向けて勤務していると紹介されています。
一方、2026年3月の『Tarzan』の取材記事では、インバウンド向けの相撲パフォーマンスに取り組む現在の姿が紹介されました。
2026年10月時点で、本人名義の油そば店を開業したという確かな公表情報は確認できません。したがって、現状は「油そば店での修業経験を持ち、独立開業を目標としていた」と理解するのが適切です。
現役力士から飲食・観光・エンタメへ
旭大星のキャリアチェンジには、興味深い特徴があります。
相撲を完全に離れて別業界に転身するのではなく、飲食業を学びながら、相撲の経験を観光やエンターテインメントに生かしていることです。
外国人向けの相撲体験事業では、元力士としての経験がそのままサービスの価値につながります。イベントや講演会でも、プロの土俵を経験した本人だからこそ語れる内容があります。
飲食店の独立という夢と、相撲文化を伝える仕事は、必ずしも相反するものではありません。複数の仕事を組み合わせることが、引退後のキャリア形成につながっています。
【体重変化】旭大星は何kg痩せた?153kgからの減量と現在の体型
2026年の旭大星について、特に注目を集めた話題の一つが体重の大幅な変化です。
現役時代は145kgを超える体格でしたが、引退後にはトレーニングや食事管理を見直し、短期間で大幅な減量に成功しました。
半年間で43kgの減量に成功
2026年3月31日公開、4月7日更新の『Tarzan Web』の記事では、大串拓也さん本人の減量方法が詳しく紹介されています。
同記事によると、減量前の体重は153kg。そこから約半年間で110kgまで落とし、合計43kgの減量に成功しました。
加えて、インバウンド向けの相撲パフォーマンスに合わせて少し増量し、取材時点では123kgを維持していると説明しています。
つまり、単純に体重を落とすことだけが目的ではなく、仕事の内容に応じて身体を調整しているのです。
旭大星が実践したトレーニングと食事管理
『Tarzan』の取材では、本人が取り組んでいる習慣として次の内容が紹介されました。
- 週3〜5回の筋力トレーニング
- 股割りや四股など、相撲時代から続く身体づくり
- ダンベルを使った部位別の筋力トレーニング
- バイクやウォーキングなどの有酸素運動
- タンパク質を多く取り、糖質を抑えた食生活
- 塩分やマヨネーズなどの摂取量にも配慮
取材記事によれば、朝のトレーニングは基本的に合計約90分。子どもを保育園に送った後、ジムで身体を動かす生活を続けているといいます。
食事についても、現役時代のちゃんこや大量の白米を中心とする食生活から、鶏胸肉、魚、卵、野菜などを中心とした内容に変更しています。
145.3kg・153kg・123kgはどう違う?
旭大星の体重を調べると、145.3kg、153kg、110kg、123kgという複数の数字が出てきます。
これらは同じ時点の数字ではありません。
- 145.3kg:日本相撲協会の力士プロフィールに掲載されている体重。
- 153kg:『Tarzan』の取材で本人が語った減量前の体重。
- 110kg:約半年間の減量後に到達した体重。
- 123kg:2026年春の取材時点で、相撲パフォーマンスに向けて調整していた体重。
特に重要なのは、現役力士としての体格と、引退後に相撲パフォーマンスを行うための身体づくりは目的が異なることです。
旭大星の場合、単に細身になることを目指したのではなく、筋力や身体の動きを維持しながら体重を調整している点が特徴です。
【映画『辛抱』】旭大星の若き日を記録したドキュメンタリーとは?
旭大星には、現役力士として活躍する以前から、映像作品を通じて知られていたという特徴があります。
その作品が、映画監督ジル・クロンが手掛けたドキュメンタリー『辛抱』です。
高校卒業後に大島部屋へ入門する姿を記録
『辛抱』は、旭大星こと大串拓也さんが18歳で相撲部屋に入門した時期を追ったドキュメンタリー作品です。
監督はフランスの映画監督ジル・クロン。作品の英語タイトルは『A Normal Life: Chronicle of a Sumo Wrestler』で、2013年製作の日本・フランス合作作品としても紹介されています。
監督の公式作品紹介によると、主人公の大串さんはもともと柔道家を目指していました。しかし、北海道の故郷を離れ、東京の相撲部屋に入門することになります。
作品では、共同生活、稽古、先輩力士との関係、伝統的な相撲部屋の規律など、若い力士が新しい環境に適応していく過程が描かれています。
この作品はNHKとの共同制作によるドキュメンタリーであり、単なる相撲紹介映像ではありません。プロの世界に飛び込んだ若者が、夢と現実の間で葛藤する姿を記録した作品です。
映画のタイトル「辛抱」と現役引退後の人生
作品のタイトルである「辛抱」は、旭大星の歩みを振り返るうえで象徴的な言葉です。
18歳で相撲部屋に入り、十両昇進、新入幕、敢闘賞獲得へと進んだ一方、けがによる長期休場や序ノ口からの再出発も経験しました。
そして、2024年末に引退を決めた後も、油そば店での修業や相撲体験事業という新しい挑戦を始めています。
映画が記録したのは若い日の大串さんですが、そこに描かれた環境への適応や努力は、引退後のキャリアにも通じるものがあります。
現役時代の旭大星を知らない人にとっても、彼がどのような環境から力士として成長していったのかを知る手掛かりになる作品です。
【旭大星の現在に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:旭大星は現在も現役力士ですか?
A1:いいえ。2024年12月25日に引退届を提出し、2025年1月場所を引退場所としています。現在は相撲体験事業やイベント、講演などの活動に取り組んでいます。
Q2:旭大星の引退理由は左膝のけがですか?
A2:左膝の大けがは大きな転機でしたが、本人は引退会見で、けがが改善した後も勝てなくなり、関取復帰が難しくなったことを説明しています。けがだけが直接の理由ではありません。
Q3:旭大星は油そば店を開業しましたか?
A3:2025年1月には高田馬場の「きりん寺」で修業を始め、独立開業を目標としていました。ただし、2026年10月現在、本人名義の店舗を開業したという確かな公表情報は確認できません。
Q4:旭大星は現在何kgですか?
A4:2026年春の『Tarzan』の取材では、153kgから110kgまで減量した後、相撲パフォーマンスに向けて123kgに調整していると紹介されました。これは取材時点の数値です。
Q5:旭大星の最高位と通算成績は?
A5:最高位は西前頭8枚目。通算成績は483勝434敗80休で、2018年5月場所には10勝5敗で敢闘賞を受賞しています。
Q6:映画『辛抱』は旭大星が出演するドラマですか?
A6:いいえ。旭大星こと大串拓也さんが若い頃に大島部屋へ入門した時期を追ったドキュメンタリーです。監督はジル・クロンで、NHKとの共同制作作品として紹介されています。
まとめ:【プロの結論】旭大星の現在と今後の可能性
旭大星こと大串拓也さんの17年間の力士人生は、華やかな幕内昇進だけでなく、けがによる長期休場、序ノ口からの再起、そして関取復帰を断念する決断まで、さまざまな転機に彩られていました。
2018年5月場所の新入幕10勝と敢闘賞は、現役時代を代表する実績です。通算483勝434敗80休という記録も、長年にわたって土俵に立ち続けた証しです。
一方、引退後の歩みも興味深いものがあります。
油そば店「きりん寺」での修業から始まり、飲食店の独立という夢を持ちながら、SUMOエージェンシーへの加入、外国人向けの相撲体験コーディネーター、イベントや講演など、活動の幅を広げてきました。
体重についても、153kgから110kgまで減量し、相撲パフォーマンスに合わせて123kgへ調整するなど、現役時代とは異なる身体づくりに取り組んでいます。
今後の旭大星を追う際には、次の3点を区別して見ることが大切です。
- 飲食業:油そば店の独立開業という目標と、実際の店舗開業を混同しないこと。
- 相撲関連事業:外国人向け体験事業やイベント出演など、元力士としての経験を生かした活動に注目すること。
- 体重・身体の変化:現役時代の公式プロフィールと、引退後の取材時点の体重を分けて確認すること。
特に注目したいのは、旭大星が相撲そのものから離れるのではなく、競技者から相撲文化を伝える側へと立場を変えていることです。
土俵での17年間を終えた後も、相撲の魅力を国内外に伝える仕事に挑戦する大串拓也さん。油そば店の独立という夢も含め、これからどのようなキャリアを築いていくのか、今後の活動に期待が集まります。
主な取材・確認資料
- 日本相撲協会:公式力士プロフィール、2024年12月26日付引退発表。
- 日刊スポーツ・道新スポーツ・デイリースポーツ:引退会見、けが、引退理由、油そば店での修業。
- SUMOエージェンシー:2025年6月13日付加入発表。
- 旭川志峯高等学校:2025年12月12日付夢講演会の報告。
- 『Tarzan Web』:2026年3月31日公開、4月7日更新の減量インタビュー。
- ジル・クロン監督公式作品紹介:映画『辛抱』の制作背景。
- 「ヤメ力士超相撲」公式発表:2026年4月10日の開催延期告知。