お笑いトリオ・ハナコのコントを見て、「ネタを書いているのは誰?」「なぜ菊田竜大さんだけ出番が少ないの?」と疑問に感じたことはないだろうか。実は、ハナコのネタ作りは、秋山寛貴さんと岡部大さんが中心となり、2人でアイデアを練ったうえで秋山さんが台本にまとめ、3人で演じながら調整するスタイルだ。
2026年10月現在も、この制作体制を知るうえで重要なのが、日刊スポーツの2023年のインタビューと、ローチケ演劇宣言が2025年8月に掲載した単独公演インタビューである。加えて、2026年には第10回単独公演『これ』を開催。結成から積み重ねてきたコント制作の仕組みを、本人たちの発言や公式発表をもとに整理する。
【この記事の重要ポイントまとめ】
- ネタ作りの中心:秋山寛貴さんと岡部大さんがアイデアを出し合い、秋山さんが台本にまとめる。
- 菊田竜大さんの役割:台本ができてから稽古に加わり、演技や調整を通じてコントを完成させる。出番の少なさも笑いを生む演出の一部だ。
- 2026年の最新動向:第10回単独公演『これ』を開催。ネタの制作だけでなく、構成や舞台演出を含めたチームでのものづくりが続いている。
【先に結論】ハナコのネタは誰が書いてる?秋山寛貴と岡部大が中心

ハナコのネタを書いているのは誰か。その答えは、秋山寛貴さんと岡部大さんの2人がネタ作りを主導し、秋山さんが台本にまとめるというものだ。
この制作方法は、単なるネット上の紹介記事だけでなく、本人たちが取材で語った内容からも確認できる。
2023年9月の日刊スポーツのインタビューで、秋山さんは、岡部さんと2人で案を出し合い、内容を練ったあと、自分が一度台本にして菊田さんに渡し、3人で演じながら微調整すると説明している。岡部さんも、ネタの構成段階から秋山さんと一緒に考えていることを明かした。
つまり、秋山さんが一人で完成品を書き上げ、岡部さんが演じるだけという単純な関係ではない。アイデアを出す段階から2人が関わり、台本化を秋山さんが担う共同制作型だ。
一方、菊田さんは、基本的に台本ができてから内容を把握し、稽古に参加する。ネタ作りの中心にいる2人と、完成した台本を演技によって成立させる菊田さん。この違いが、ハナコのコントに見られる独特の役割分担につながっている。
【ネタ作りの分担】秋山・岡部・菊田の役割を比較
ハナコのネタ作りの分担を理解するには、「アイデアを考える人」「台本にする人」「舞台上で表現する人」を分けて考えるとわかりやすい。
以下は、日刊スポーツの2023年のインタビューと、ローチケ演劇宣言の2025年のインタビューで語られた制作過程を整理したものだ。
| メンバー | ネタ作り・コントでの主な役割 | 公開情報からわかること |
|---|---|---|
| 秋山寛貴 | アイデアの検討、台本化、構成の調整 | 岡部さんと案を練り、自ら台本にまとめる。単独公演ではネタの順番も岡部さんと検討する。 |
| 岡部大 | アイデアの提案、構成の検討、演技面での調整 | 秋山さんと共同でネタを考え、配役や展開を試しながらコントの形を整える。 |
| 菊田竜大 | 台本を受け取った後の稽古、演技、実演を通じた調整 | 台本がそろってから公演の全体像を把握するスタイル。出番が少ないネタでも、演出上の役割を担う。 |
ここで押さえておきたいのは、秋山さんと岡部さんが主導することと、菊田さんがコント制作にまったく関わらないことは同義ではないという点だ。
2023年のインタビューでは、秋山さんが台本を作ったあと、3人で実際に演じながら調整すると説明している。演じてみた結果、伝わりにくい部分があれば台本を直すこともある。ネタのアイデアや文章を考える作業と、舞台上で成立するように仕上げる作業は、別の工程なのである。
また、ネット上には「秋山50%、岡部50%、菊田0%」といった関与割合を示す情報もある。しかし、本人たちの公開インタビューで、制作への貢献度をこのような数値で確定した発言は確認できない。数字を公式な分担比率として受け取るのは適切ではない。
【菊田の出番が少ない理由】存在感を消すこともコントの仕掛け
ハナコのコントを特徴づける要素の一つが、秋山さんと岡部さんを中心に物語が進み、菊田さんが途中や終盤に登場する構成だ。作品によっては、菊田さんのセリフや登場時間がかなり少ないこともある。
では、なぜ3人組なのに、最初から3人を均等に登場させないのか。
日刊スポーツの2023年のインタビューで、岡部さんは、まず2人で成立するコントを組み立て、そこに予定調和を崩す要素を加えるという制作の考え方を説明している。菊田さんが突然現れることも、ハナコらしさを生む仕掛けの一つだ。
一般的なトリオのコントでは、3人それぞれに役割やセリフを割り振り、全員を均等に活躍させる構成も考えられる。しかし、ハナコは必ずしもその形式にこだわらない。2人の会話や行動が積み上がったところで、予想外の人物が加わる。その変化によって、観客が予測していた展開が崩れ、笑いにつながる。
ここで重要なのは、菊田さんの出番の少なさが、単なる尺の都合ではなく、コントの流れに変化を生み出す演出として機能していることだ。
秋山さんと岡部さんが作り上げた流れが安定しているほど、菊田さんが登場したときの違和感や意外性が際立つ。登場時間の長さと、笑いへの貢献度は必ずしも比例しないのである。
菊田さん自身も、2023年のインタビューで、台本に書かれたことを演じる立場であり、なぜ自分が登場すると笑いになるのか、本人にはすぐに理解できないこともあると語っている。一方で、実際にライブで演じると、その部分がウケることもあるという。
この発言から見えてくるのは、菊田さんが制作上の役割を理解したうえで、独特の距離感を保っていることだ。出番が少ないから必要ないという見方では、ハナコのコントの構造を十分に捉えられない。
【2026年最新】第10回単独公演『これ』から見るネタ作りの現在
2026年のハナコの活動を確認するうえで注目したいのが、記念すべき第10回単独公演『これ』だ。ワタナベエンターテインメントの公式発表によると、東京・草月ホールで2026年10月1日から4日まで開催された。
公演タイトルには、自分たちのコントが、誰かにとって「これが見たい」「これを見た」と語られる存在になってほしいという思いが込められている。2025年の第9回公演『リストランテ』から1年を経て、ハナコは新作コントを披露する節目の舞台を迎えた。
2025年8月のローチケ演劇宣言のインタビューでは、秋山さんが、単独公演では毎回8本前後のコントを作り、その並び順も岡部さんと検討すると説明している。公演初日の反応を踏まえ、ネタの順番を入れ替えることもあったという。
これは、ハナコのネタ作りが台本を書いて終わる作業ではないことを示している。各コントの面白さだけでなく、どの順番で見せれば観客に伝わるか、作品同士の印象がどう変化するかまで考えられている。
さらに同インタビューでは、舞台スタッフが音響や演出面でアイデアを出し、芸人側の構想を具体的な舞台表現に変えていることも語られた。コントの設定や台詞を考える段階に加え、照明・音響・舞台装置などを組み合わせることで、作品の伝わり方を高めている。
2026年10月6日には、JFNの公式番組『REQ JAM 火曜日 ハナコ』でも単独公演『これ』の振り返りや裏話が取り上げられた。こうした公演の継続からも、ハナコにとってコント制作が現在も重要な活動の柱であることがわかる。
なお、2026年時点で、秋山さんと岡部さんの共同制作を菊田さんが演技面から支えるという基本構造が変わったことを示す公式発表は見当たらない。新作公演の内容や演出は更新されても、公開情報から読み取れる制作の軸は一貫している。
【キングオブコント優勝とコントの評判】ハナコらしさはどこにある?
ハナコのネタ作りが注目される背景には、賞レースでの実績がある。ワタナベエンターテインメントの公式プロフィールによると、ハナコは2014年10月に結成され、2018年にキングオブコント、ワタナベお笑いNo.1決定戦、第9回お笑いハーベスト大賞で優勝。翌2019年にはワタナベお笑いNo.1決定戦でも優勝している。
特にキングオブコント2018の優勝は、ハナコがコント師として広く知られる大きな節目となった。日常的な場面や人間関係を土台に、登場人物の行動や会話から意外な展開を生み出すスタイルは、ハナコの持ち味として紹介されてきた。
この作風を理解するうえで、秋山さんと岡部さんの2人を軸にした展開は重要だ。観客が状況を理解し、登場人物の行動を予測できるようになったところで、菊田さんが加わる。その瞬間に流れが変わるため、3人の登場時間を均等にする必要がない。
また、ハナコのコントは、演者の個性だけでなく、設定や演技、台本の構成が組み合わさって成立している。岡部さんの大きなリアクションや存在感、秋山さんの台本とツッコミを含む構成力、菊田さんの独特な立ち位置。それぞれが違う働きをするからこそ、3人の組み合わせが生きる。
一方で、菊田さんの出番が少ないことを物足りなく感じる視聴者がいても不思議ではない。3人全員の掛け合いや均等な活躍を期待する人と、展開の意外性や構成の妙を楽しむ人では、同じコントでも評価するポイントが異なるからだ。
ハナコのコントを評価する際は、出演時間だけで判断するのではなく、設定がどう展開するか、予想外の登場がどのように笑いを生むか、3人の役割が作品全体にどう作用するかを見ると、その特徴がよりわかりやすい。
【ハナコネタ誰が書いてる】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ハナコのネタは秋山寛貴さんが一人で書いているの?
A1:秋山さん一人で制作しているわけではない。本人たちのインタビューによると、秋山さんと岡部さんがアイデアを出し合い、内容を練ったうえで、秋山さんが台本にまとめる。2人の共同作業がネタ作りの中心だ。
Q2:菊田竜大さんはネタ作りに参加していないの?
A2:ネタのアイデア出しや台本化は秋山さんと岡部さんが主導している。一方、菊田さんは台本を受け取った後に稽古へ参加し、3人で演じながら調整する制作過程に加わる。ネタの文章を主導して書く役割と、演技を通じて作品を完成させる役割は区別して考える必要がある。
Q3:なぜハナコのコントは菊田さんの出番が少ないの?
A3:秋山さんと岡部さんを中心に物語を進め、そこへ菊田さんが登場することで、観客の予想を裏切る構成があるためだ。本人たちも、菊田さんの登場が展開を崩す要素になると説明している。出番の少なさは、ハナコ独自のコントの作り方と結びついている。
【プロの結論】ハナコのネタ作りを理解する3つの視点
ハナコのネタは誰が書いているのか。その答えを端的に
ハナコのコントをより深く楽しむために、押さえておきたい要点は3つある。
- 第一に、共同制作と台本化を区別すること。秋山さんが台本を書くことと、秋山さんが一人ですべてを考えることは同じではない。岡部さんとのアイデアのやり取りが制作の土台になっている。
- 第二に、菊田さんの出番を時間だけで評価しないこと。登場が少なくても、コントの流れを崩し、意外性を生み出す役割を担う場合がある。登場のタイミングや、それによって変化する物語に注目したい。
- 第三に、台本から舞台までを一つの制作過程として見ること。ネタの構成、演技、稽古での修正、単独公演の順番、舞台スタッフとの連携まで含めて、ハナコのコントは完成する。
キングオブコント2018での優勝から、2026年の第10回単独公演『これ』まで、ハナコはコントを中心とした活動を続けている。3人の出番を均等にすることよりも、作品として最も面白い形を選ぶ。その制作姿勢こそが、秋山さん、岡部さん、菊田さんの3人で作るハナコらしさを理解する鍵となる。