2026年3月31日(火)、ロンドンのウェンブリー・スタジアムで開催された国際親善試合「KIRIN WORLD CHALLENGE 2026」。試合はイングランドがボールを保持する時間が長かったものの、日本が前半に奪った1点を最後まで守り抜いた。
2026年3月31日・ウェンブリー・スタジアム
イングランド
日本
前半
後半
23分 三笘薫
アシスト:中村敬斗
得点が生まれるまでの流れ
決勝点は前半23分。日本の守備から一気に攻撃へ切り替わった場面だった。
1. 三笘薫が相手のボール保持に圧力をかけ、ボールを奪取する。
2. 鎌田大地らが絡んで攻撃をつなぎ、三笘が左サイドへ展開する。
3. 中村敬斗が左サイドからドリブルでペナルティーエリア内へ進入する。
4. 中村が低いクロスを供給し、中央へ走り込んだ三笘が右足で合わせる。
5. シュートはゴール右下に決まり、日本が先制する。
この得点は、三笘がボール奪取からフィニッシュまで関与したことが特徴だ。中村の突破とクロスも見事で、個人技と連係がかみ合ったカウンターだった。
JFAの公式試合レポートも、このゴールをチームが掲げる「いい守備からいい攻撃」というコンセプトが表れた場面として紹介している。
試合の重要な時間帯
- 前半13分:イングランドのCKから連続してシュートを受けるが、日本の守備陣がブロック。
- 前半23分:三笘薫が先制ゴール。
- 前半41分:上田綺世が裏へ抜け出してシュート。惜しくもクロスバーに当たる。
- 後半5分:堂安律がペナルティーエリア右からシュート。GKピックフォードがセーブ。
- 後半9分:伊東純也が右サイドからゴール前へボールを送る。
- 後半24分:中村敬斗が左からシュートを放つが、枠を外れる。
- 後半33分:ラッシュフォードの強烈なシュートを鈴木彩艶が防ぐ。
- 後半38分:マグワイアのヘディングシュートを菅原由勢がゴールライン付近でクリア。
- 後半44分:ルイス・ホールのシュートを鈴木彩艶がセーブ。
- 試合終了:日本が0-1で勝利。
日本は追加点を奪えなかった一方、決定的な失点場面を何度も防いだ。
【2026年日本代表スタメン】森保監督が採用した3-4-2-1の狙い
この試合で森保一監督が採用したのは、3バックを基本とする3-4-2-1。3日前のスコットランド戦から先発を8人変更しながらも、チームとしての戦術的な一貫性を保った。
日本代表の先発メンバー11人
JFAの公式スタメン発表に基づく先発選手は次のとおり。
| ポジション | 選手名 | 背番号 |
|---|---|---|
| GK | 鈴木彩艶 | 1 |
| DF | 谷口彰悟 | 3 |
| DF | 渡辺剛 | 5 |
| DF | 伊藤洋輝 | 21 |
| MF | 佐野海舟 | 24 |
| MF | 鎌田大地 | 15 |
| MF | 伊東純也 | 14 |
| MF | 堂安律 | 10 |
| MF | 中村敬斗 | 13 |
| MF | 三笘薫 | 7 |
| FW | 上田綺世 | 18 |
攻撃の中心は三笘・中村・伊東
この布陣で注目したいのは、三笘薫と中村敬斗を含むサイドの攻撃力だ。
左サイドでは三笘と中村が連係し、突破とクロスによって相手の守備を揺さぶった。実際に決勝ゴールも、この2人の連係から生まれている。
右サイドでは伊東純也のスピードと堂安律のボールキープ、内側への進入が攻撃の選択肢になった。
中央では鎌田大地が攻撃の組み立てに関与し、佐野海舟が広い範囲をカバー。上田綺世は最前線で相手DFの背後を狙った。
特に佐野の存在は大きかった。イングランドが中盤でパスを回す場面でも、相手の前進を止めるインターセプトやタックルを見せていた。
イングランド代表のスタメンと対照的だった点
イングランドはトーマス・トゥヘル監督の下で4-2-3-1を基本とする布陣を採用。
ジョーダン・ピックフォード、コール・パーマー、フィル・フォーデン、コビー・メイヌー、アンソニー・ゴードンらが先発した。
一方、主将ハリー・ケインはトレーニング中の軽い負傷の影響でメンバー外となった。
イングランドは攻撃陣の組み合わせを試す意味合いも強い試合だった。日本が完成度の高い守備組織を維持したのに対し、イングランドは攻撃の連係を模索する時間が目立った。
【後半の試合展開】日本のサイド攻撃とイングランドの猛攻
後半の試合展開は、日本の勝利を理解するうえで欠かせないポイントだ。
スポーツナビのテキスト速報によると、後半開始直後はイングランドがボールを保持し、日本が低い位置に守備ブロックを作る展開が続いた。
しかし、日本も守るだけではなかった。
後半5~24分:日本がカウンターで追加点に迫る
後半5分、鎌田大地から右サイドへ長いボールが送られると、堂安律が胸でボールをコントロール。そのままペナルティーエリア右へ進入して左足でシュートを放った。
惜しくもピックフォードのセーブに阻まれたが、相手の守備ラインの背後を突く効果的な攻撃だった。
後半9分には堂安から縦パスを受けた伊東純也が右サイドを突破。ゴール前にボールを送り込んだものの、上田綺世は合わせられなかった。
さらに後半24分には、鎌田が左サイドへ展開。中村敬斗がリヴラメントをかわしてシュートを放つが、わずかに枠を外れた。
この時間帯は日本にも追加点の可能性が十分にあった。
後半26分以降:交代によって守備を重視
後半26分、日本は堂安と三笘を下げ、田中碧と鈴木淳之介を投入した。
その後も交代を進め、終盤には中村敬斗、伊東純也、鎌田大地に代えて町野修斗、菅原由勢、鈴木唯人を送り込んだ。
森保監督の狙いは、選手を入れ替えながらも守備の強度と組織を維持することにあった。
対するイングランドはマーカス・ラッシュフォードやハリー・マグワイアらを投入し、攻撃の圧力を高めた。
終盤のピンチを防いだ鈴木彩艶と菅原由勢
後半33分、ラッシュフォードがペナルティーエリア内から強烈なシュートを放つ。鈴木彩艶がこれを防ぎ、こぼれ球からのボーウェンのシュートもゴールを外れた。
そして後半38分、イングランドのCKからマグワイアが強烈なヘディングシュート。これを菅原由勢が懸命にクリアした。
後半44分にもホールのシュートを鈴木がセーブ。
日本は終盤に相手の猛攻を受けながらも、GKの好守とDFの身体を張った対応でリードを守った。
スポーツナビの試合総括でも、終盤の猛攻を全員でしのいだ総力戦が勝利の決め手として整理されている。
【試合データで検証】日本代表がイングランドに勝てた理由
今回の試合で興味深いのは、スコアと試合データに大きな差があることだ。
スポーツナビが掲載したチームスタッツでは、ボール保持率、シュート数、コーナーキック数のいずれもイングランドが上回っていた。
| 比較項目 | イングランド | 日本 |
|---|---|---|
| ボール保持率 | 66% | 34% |
| シュート数 | 21 | 7 |
| 枠内シュート | 3 | 2 |
| パス数 | 740 | 323 |
| パス成功率 | 87.8% | 79.6% |
| コーナーキック | 11 | 1 |
| オフサイド | 0 | 0 |
| イエローカード | 0 | 2 |
勝因1:ボールを持たせても中央を簡単に使わせなかった
日本の勝因の一つは、相手にボールを持たれることを過度に恐れなかった点にある。
イングランドは保持率66%、パス数740本を記録した。しかし、ボールを保持することと、決定的なチャンスを作ることは別問題だ。
日本は中盤をコンパクトに保ち、相手のパスコースを限定。佐野海舟を中心にボール奪取を狙い、守備陣もペナルティーエリア内で身体を張った。
つまり、相手に一定のボール保持を許しながら、危険な場所への侵入を抑える戦い方だった。
勝因2:ボール奪取から攻撃への切り替えが速かった
三笘の決勝ゴールは、日本の攻守の切り替えの速さを象徴している。
ボールを奪った後、無理に細かいパスを重ねるのではなく、三笘、中村、鎌田らが連係して一気に相手ゴールへ迫った。
守備から攻撃への移行が速かったことで、イングランドの守備陣が整う前に決定機を作ることができた。
勝因3:選手交代後も守備の組織が崩れなかった
国際親善試合では、交代によって複数の選手が入れ替わる。
それでも日本は後半を通じて守備の基本原則を維持した。
特に終盤の交代選手が、相手のクロスやセットプレーに対して適切に対応したことは評価できる。
森保監督が試合後に振り返ったように、交代枠を活用しながらもチームの基本コンセプトを維持できた点は、今回の遠征の収穫だった。
【試合総括】歴史的勝利の意味と小澤一郎の解説にも注目
今回の勝利は、単なる国際親善試合の1勝にとどまらない。
イングランドと日本は2026年の対戦以前に3度対戦しており、イングランドが2勝1分け。日本は過去に一度も勝利していなかった。
その対戦成績を塗り替えたのが、2026年3月31日のウェンブリーでの勝利だった。日本男子代表にとってイングランドから挙げた初勝利である。
イングランド側から見た敗因
イングランドのトゥヘル監督は試合後、日本のカウンターによって失点したこと、そして前半の攻撃が中央に寄りすぎていたことを課題として挙げた。
後半にはサイドを広く使い、サイドバックも攻撃に参加させることで攻撃の幅を広げた。しかし、日本の守備を最後まで崩せなかった。
また、ケインの欠場も攻撃面に影響した。トゥヘル監督自身、重要な選手の不在によって攻撃の迫力が不足したことを認めている。
ただし、日本の勝利をイングランドの不調だけで説明するのは適切ではない。日本は相手の戦術変更に対応し、得点機会を作り、最後まで守備を維持した。
小澤一郎氏の試合解説で注目されたポイント
日本代表の試合分析を発信する小澤一郎氏のYouTubeチャンネル「Periodista」も、2026年4月1日にイングランド戦のレビュー動画を公開した。
動画タイトルは「日本代表、イングランド撃破!必然の歴史的勝利。W杯優勝国に勝つべくして勝つサッカー」。
タイトルでは、三笘薫の左シャドー起用、佐野海舟の中盤での働き、中村敬斗の攻撃力などが注目点として掲げられている。
これは公式記録とは異なる戦術評論の視点だが、今回の試合を個人の活躍だけでなく、チーム全体の戦術的な完成度から理解するうえで参考になる。
KANZENの結果速報・スポーツナビはどう使い分ける?
試合情報を確認する際には、それぞれの媒体の役割を理解しておきたい。
- JFA公式:先発メンバー、得点者、交代選手などの公式記録を確認するための基準。
- スポーツナビ:時間ごとの試合経過、スタッツ、戦評を振り返るのに便利。
- KANZEN:2026年4月1日付の結果速報で、スタメンや試合経過をまとめて確認できる。
- 小澤一郎氏の解説:戦術や選手の役割を掘り下げる評論として活用できる。
速報を読む場合は、試合中の暫定情報と試合終了後の確定記録を区別することが大切だ。
【プロの結論】日本代表の勝利をどう評価すべきか
今回の試合を評価するうえで、最も重要なのはボール保持率やシュート数だけで優劣を判断しないことだ。
確かに、イングランドは保持率、シュート数、CK数で日本を上回った。しかし、日本は守備の配置、ボール奪取後の判断、サイドの突破、ゴール前での身体を張った守備を高い水準で実行した。
特に評価したいのは次の3点だ。
1. 戦術の再現性:相手が変わっても、守備から攻撃へつなぐ基本原則を実行できた。
2. 選手層の厚さ:途中交代によって先発選手が抜けても、守備組織を維持できた。
3. 個人能力と組織力の融合:三笘の突破、中村のクロス、佐野の守備、鈴木のセーブがチームの勝利につながった。
一方、森保監督が指摘した追加点を決め切る力や、相手の決定機をさらに減らすことは今後の課題だ。
1-0という結果だけで日本代表がイングランドを完全に圧倒したと評価するのではなく、相手の強みを理解したうえで勝利を手繰り寄せた試合として捉えるのが妥当だろう。
【サッカーイングランド代表対サッカー日本代表の試合経過】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:イングランド対日本の試合結果は何対何でしたか?
日本が1-0で勝利しました。2026年3月31日にウェンブリー・スタジアムで行われ、前半23分に三笘薫が決勝ゴールを決めています。
Q2:日本代表のイングランド戦の得点者は誰ですか?
三笘薫です。中村敬斗のグラウンダーのクロスに反応し、右足でゴール右下に決めました。
Q3:日本代表のイングランド戦のスタメンは?
鈴木彩艶、谷口彰悟、渡辺剛、伊藤洋輝、佐野海舟、鎌田大地、伊東純也、堂安律、中村敬斗、三笘薫、上田綺世の11人です。
Q4:後半はどちらが優勢でしたか?
後半序盤は日本も堂安や伊東を中心に攻撃機会を作りましたが、時間の経過とともにイングランドが攻勢を強めました。終盤は鈴木彩艶のセーブや菅原由勢のクリアが勝利を支えました。
Q5:日本がイングランドに勝ったのは初めてですか?
はい。男子A代表の国際試合では、2026年3月31日の勝利が初勝利です。それ以前の対戦成績はイングランドの2勝1分けでした。
Q6:日本時間では何月何日の試合でしたか?
現地時間の3月31日19時45分キックオフで、日本時間では4月1日午前3時45分でした。
まとめ:ウェンブリーで示した日本代表の組織力と可能性
2026年3月31日のイングランド対日本は、三笘薫の前半23分のゴールによって日本が1-0で勝利した歴史的な一戦だった。
3-4-2-1の布陣を軸に、中村敬斗や三笘薫のサイド攻撃、佐野海舟の中盤での守備、鈴木彩艶の好セーブが勝利を支えた。
後半にはイングランドの猛攻を受けたものの、菅原由勢ら守備陣も身体を張って対応。最後まで失点を許さなかった。
今回の試合が示したのは、日本代表が世界の強豪に対しても、組織的な守備と鋭いカウンターを組み合わせて勝利できるという可能性だ。同時に、追加点の決定力や終盤の守備負担を減らすことも今後の課題として残った。
ウェンブリーでの0-1は、スコア以上に日本代表の戦術的な成長を感じさせる勝利だった。
主な参照資料:日本サッカー協会、スポーツナビ、イングランドサッカー協会、FIFA、BBC Sport、Reuters。