重さは約19kg、公式ルールでは最大19.96kg
カーリングストーンは見た目以上に重い。一般的な競技用ストーンの重量は約19kgで、持ち運びには相応の力が必要になる。
世界カーリング連盟の競技規則では、ハンドルとボルトを含めた重量について、次の基準が定められている。
- 最大重量:19.96kg(44ポンド)
- 最小重量:17.24kg(38ポンド)
- 最大円周:914mm
- 最小高さ:114mm
つまり、約19kgという数字は一般的な重量の目安であり、すべてのストーンが同じ重さという意味ではない。競技で使用するには規定の範囲内に収まる必要がある。
寿命は約25年、修理・再整備で長く使える
高価なストーンを購入する際に気になるのが、何年使えるのかという問題だ。
ロイヤル・スコティッシュ・ジオグラフィカル・ソサエティーの2026年4月の記事では、Kays製ストーンの一般的な寿命は約25年と紹介されている。適切な管理と再整備によって、さらに使用期間を延ばせる場合もある。
特に重要なのが、氷と接触するブルーホーンのランニングエッジだ。使用による摩耗や表面の状態が、ストーンの走行性能に影響するため、定期的な点検と整備が欠かせない。
Kays Scotlandは新品だけでなく、整備済みのリファービッシュ品も取り扱っている。公式製品案内では、性能状態を確認したうえで提供する中古・再整備品について説明している。
中古価格はいくら?新品との違い
中古のカーリングストーンについては、新品のように統一された公開価格があるわけではない。メーカーの再整備サービスも、購入者の要求や製品の状態に応じて相談する方式となっている。
中古品を選ぶ場合は、次のポイントを確認したい。
- ランニングエッジの摩耗:ブルーホーンの接触面がどの程度残っているか。
- 本体の損傷:コモングリーンに亀裂や欠けがないか。
- 再整備の履歴:研磨やインサート交換などの履歴が明確か。
- セットの均一性:16個をそろえる場合、石ごとの走行性能に大きな差がないか。
- ハンドルとボルト:固定部分に不具合がないか。
特に競技施設では、単純に安いストーンを集めるだけでは十分ではない。16個の走行性能がそろっていることが、練習環境の質を左右する。
そのため、状態のよい再整備済みセットは、新品より初期費用を抑えたいクラブにとって有力な選択肢になる。ただし、具体的な中古価格は個別見積もりで確認する必要がある。
【日本で購入する場合】輸入費用・関税・為替の注意点

海外メーカーから直接購入する場合、商品代金だけで予算を組むと想定外の出費が生じる。特に16個セットは、石そのものの重量が合計約304kgになる計算だ。実際には梱包材や木箱などの重量も加わる。
輸入時に発生する主な費用
- 商品代金:メーカーに支払うストーン本体の価格。
- 国際輸送費:スコットランドから日本までの貨物輸送費。
- 貨物保険:輸送中の破損などに備える保険料。
- 関税:日本の税関による品目分類と適用税率に基づく費用。
- 輸入消費税:原則10%。課税価格と関税額などを基礎に計算される。
- 通関・国内配送費:通関業者への手数料、港湾での取扱費用、国内輸送費など。
関税については注意が必要だ。日本税関の2026年4月1日版輸入統計品目表では、第95類の9506.99-000「その他」の税率は無税と表示されている。ただし、カーリングストーンが実際にこの分類に該当するかは、材質や用途などを踏まえた税関の判断による。無条件で関税ゼロになると考えるのは早計だ。
日本税関は、輸入前に品目分類と関税率を確認できる事前教示制度を設けている。正式な書面による回答を得ておけば、輸入時の費用計算の精度を高められる。
また、輸入消費税の標準税率は10%。関税が無税と判断された場合でも、輸入消費税や輸送費、通関関連費用まで無料になるわけではない。
為替レートで日本円の購入価格はどう変わる?
2026年10月30日の参考為替レートは、1ポンド=約211.104円。今回の12,000ポンドの16個セットを換算すると、約253万3,000円になる。
仮にポンドが円に対して5%上昇すれば、同じ商品価格でも日本円の負担は約12万7,000円増える。逆に円高になれば購入費用は下がる。
購入時には、見積もり取得日と実際の決済日の為替差だけでなく、送金手数料や海外決済手数料も確認しておきたい。
日本のカーリングクラブが購入する際の判断基準
購入を検討する施設やクラブは、以下の条件を整理すると予算を組みやすい。
- 競技大会を目指すクラブ:ダブルインサートの新品16個セットを基準に検討する。
- 練習用ストーンを増やしたい施設:整備済み中古品も候補に入れる。
- 既存ストーンの交換:既存セットとの性能差や重量、インサートの状態を確認する。
- 新規リンク開設:ストーンだけでなく、輸送・保管・整備費用も含めて計画する。
海外メーカーへの問い合わせでは、16個セットの価格だけでなく、日本の指定港までの輸送条件、梱包形態、納期、保証、再整備の対応範囲まで確認することが大切だ。
【カーリングストーンの値段】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:カーリングストーン1個の値段はいくらですか?
A1:2026年シーズンに関する報道価格では、Kays Scotlandのシングルインサート仕様が704ポンド(約930ドル)、ダブルインサート仕様が750ポンド(約990ドル)。2026年10月30日の為替レートで換算すると、それぞれ約14万8,600円、約15万8,300円だ。輸入費用は別途必要となる。
Q2:カーリングストーン16個セットの価格はいくらですか?
A2:ダブルインサート仕様の16個セットは1万2,000ポンド(報道時の換算で約1万5,860ドル)。2026年10月30日のポンド円レートでは約253万3,000円が商品代金の目安になる。
Q3:カーリングストーンはなぜ高いのですか?
A3:希少なアルサクレッグ島産の花崗岩を使い、コモングリーンとブルーホーンという異なる素材を組み合わせて製造するためだ。原石の採取には船による輸送も必要で、加工には精密な技術と熟練した職人の作業が求められる。
Q4:シングルインサートとダブルインサートはどちらがおすすめですか?
A4:長期的に競技用として使用するなら、両面にインサートを備えたダブル仕様が有力だ。ストーンを反転させることで反対側のランニングエッジも使用できる。一方、予算を優先する場合はシングル仕様も選択肢になる。
Q5:カーリングストーンの寿命は何年ですか?
A5:Kays製ストーンは一般的に約25年使用できると紹介されている。適切な管理や再整備によって、さらに長く使える場合もある。
まとめ:カーリングストーンの購入で失敗しないための判断基準
2026年の報道価格を基準にすると、カーリングストーンは1個約930〜990ドル、ダブルインサート仕様の16個セットは約1万5,860ドル。日本円では、為替レートによって変動するものの、1個約15万円前後、16個セットで約250万円規模の商品だ。
高額になる背景には、アルサクレッグ島でしか採れないブルーホーン花崗岩とコモングリーン花崗岩の組み合わせ、Kays Scotlandの長年の製造技術、そして国際輸送を伴う原石の調達体制がある。
購入時に重視したいのは、次の3点だ。
- 競技性能:シングルとダブルの違い、ランニングエッジの状態、セット全体の均一性。
- 長期的な費用:約25年という耐久性、再整備の可否、中古品の状態。
- 輸入後の総額:為替、国際輸送費、保険、税関分類、輸入消費税、国内配送費。
特に本格的な競技施設では、初期費用だけを理由に中古品を選ぶより、長期的な整備体制や性能の安定性まで考慮したほうが合理的だ。一方、練習用の設備を整えたいクラブなら、状態のよい再整備品を比較する価値がある。
カーリングストーンは単なる重い石ではない。希少な天然素材と精密な加工技術が融合した、長期間使用する競技用具だ。価格の数字だけでなく、素材・構造・耐久性・輸入後の総費用を比較することが、納得できる購入につながる。