松坂屋名古屋店南館のリニューアル計画が進み、名古屋・栄の商業エリアが大きく変わろうとしています。大丸松坂屋百貨店とパルコが進める今回の計画は、南館の一部をパルコ運営の新しい商業施設へ転換する大規模改装です。対象面積は約1万9,000㎡、開業は2027年春を予定しています。
2026年10月28日時点では、南館1階の一部で改装工事が進み、オルガン広場の利用停止、本館との連絡通路の閉鎖、45RやY'sの移設、ロンシャンやケイト・スペード ニューヨークなどの退店も発生しています。この記事では、公式発表と松坂屋名古屋店の最新のお知らせをもとに、リニューアルの対象フロア、開業予定、営業変更、ブランドの移設・退店情報、計画の背景を整理します。
【この記事の重要ポイントまとめ】
- 開業時期:2027年春予定。2026年2月以降、対象フロアで順次工事が進められています。
- 改装規模:地下2階と地上1~6階の一部が対象で、面積は約1万9,000㎡。対象部分はパルコが運営する新しい商業施設に転換されます。
- 来店時の注意:南館1階のオルガン広場は利用停止中。本館6階と南館6階を結ぶ連絡通路も閉鎖され、45RとY'sは館内の別区画へ移設しています。
【2026年最新】松坂屋名古屋南館リニューアルは何が変わる?

今回のリニューアルは、単に古くなった売場を改装する計画ではありません。大丸松坂屋百貨店とパルコが、それぞれの強みを生かしながら、南館の一部を新しい商業施設へと転換する取り組みです。
J.フロント リテイリング、大丸松坂屋百貨店、パルコは、2025年12月18日に大規模リニューアル計画を公表しました。発表によると、対象フロアは地下2階と地上1~6階の一部で、2026年2月以降に順次工事へ入り、2027年春の開業を予定しています。
要点は、南館全体を一律にパルコへ切り替えるのではなく、対象区画を新しい運営形態に転換することです。既存の松坂屋名古屋店が持つ百貨店としての品ぞろえや接客の強みと、パルコが得意とするファッション、エンターテインメント、カルチャーの発信力を組み合わせる構想です。
南館は、松坂屋名古屋店と名古屋PARCOの間に位置しています。運営会社はこの立地を生かし、両施設をつなぐ「ブリッジ」のような役割を持たせ、多様な世代が行き交う商業空間を目指すと説明しています。
ただし、2027年春というのは開業予定時期であり、具体的なグランドオープン日とは異なります。2026年10月28日時点で、今回の計画について公式発表資料に記載されているのは「2027年春(予定)」です。日付を特定した情報や新施設の全テナント一覧は、今後の公式発表を確認する必要があります。
【対象フロア・開業時期】約1万9,000㎡の改装計画を一覧で確認
リニューアルの規模を理解するうえで重要なのが、対象フロアと対象外の区画を区別することです。南館全体が閉鎖されるわけではなく、工事対象となるフロアや売場が順次変更されます。
| 項目 | 公式発表・現状 | 来店者が押さえたいポイント |
|---|---|---|
| 計画公表日 | 2025年12月18日 | 大丸松坂屋百貨店とパルコなどが発表 |
| リニューアル対象 | 地下2階、地上1~6階の一部 | すべてのフロア・売場が対象ではない |
| 改装面積 | 約19,000㎡ | 南館全体ではなく、計画対象部分の面積 |
| 工事開始 | 2026年2月以降、順次 | フロアや区画によって営業・通行条件が異なる |
| 南館1階の一部改装 | 2026年9月1日開始 | オルガン広場や南館1階ATMが利用停止 |
| 開業予定 | 2027年春 | 具体的なオープン日は別途発表を待つ段階 |
| 運営形態 | 対象部分をパルコ運営の新施設へ転換 | 南館全体がパルコ運営になるわけではない |
対象面積の約1万9,000㎡は、南館全体の面積ではありません。大丸松坂屋百貨店などが公表した計画資料では、地下2階と地上1~6階の一部がリニューアル範囲として示されています。
同資料のフロア図では、地下1階のハンズ、7階の松坂屋美術館など、8階のマツザカヤホール、10階の特選レストラン街といった施設も確認できます。これらは今回のリニューアル対象として示された区画とは異なります。
また、南館1階や6階は一部区画が対象となるため、フロア名だけで営業状況を判断するのは禁物です。利用したいショップが営業しているか、目的の階にエレベーターやエスカレーターが停車するかを、来店前に確認することが大切です。
【来店前に確認】南館1階・オルガン広場・連絡通路の営業状況
2026年秋の松坂屋名古屋店では、リニューアルに伴う営業変更がすでに具体化しています。公式サイトの「南館1階の改装についてのお知らせ」では、2026年9月1日から南館1階の一部区画で改装工事を実施すると案内されています。
特に注意したいのが、待ち合わせや館内移動で利用していた場所の変更です。
- オルガン広場:2026年8月31日をもって利用できなくなっています。
- 南館1階のATM:改装に伴い利用停止となっています。
- 本館6階~南館6階の連絡通路:工事に伴い閉鎖されています。
- 地下2階・2~6階の一部:改装工事により、エレベーターやエスカレーターの通過・利用条件が変わる場合があります。
ATMについては、三菱UFJ銀行ATMが2026年8月31日に北館1階へ移転しました。一方、ゆうちょ銀行ATMとセブン銀行ATMは8月30日をもって営業を終了しています。以前と同じ場所で利用できるとは限らないため、銀行ATMを目的に来店する場合は注意が必要です。
また、南館の改装工事中は、対象フロアでエレベーターやエスカレーターが通過するなど、通常とは異なる動線が案内されています。目的の売場が営業中であっても、普段使っている経路でアクセスできるとは限りません。
松坂屋名古屋店のフロアガイドと営業案内は、工事の進捗やショップの移設に応じて更新されます。来店当日は、目的のショップの営業状況に加え、南館・本館・北館のどこを経由するのが適切かも確認しておくと安心です。
【移設・退店ブランド一覧】45R・Y'sとロンシャン、ケイト・スペードはどうなった?
南館1階の改装では、ブランドによって対応が分かれています。館内の別区画へ移設して営業を続けるブランドがある一方、南館1階での営業を終了し、公式案内に移設先が記載されていないブランドもあります。
松坂屋名古屋店が2026年10月22日に更新した「退店ブランド・ショップのお知らせ」と、南館1階の改装案内に基づく主な変更は次のとおりです。
館内で移設営業しているブランド
- 45R:南館1階での営業を2026年8月31日に終了。9月11日から本館1階イベントスペースで移設営業を開始しています。
- Y's:南館1階での営業を8月31日に終了。9月2日から北館1階イベントスペースで移設営業を開始しています。
Y'sについては、ヨウジヤマモトの公式案内でも、北館1階での期間限定営業と、2027年春のリニューアルオープン予定が告知されています。南館の改装によってブランドそのものがなくなったわけではなく、営業場所を変えながら次の展開へ移行している形です。
南館1階で営業を終了した主なブランド
- デジグアル:2026年8月31日をもって営業終了。
- ケイト・スペード ニューヨーク:8月31日をもって営業終了。
- ローファッジ:8月31日をもって営業終了。
- ロンシャン:8月31日をもって営業終了。
- トリー バーチ:6月16日をもって営業終了。
- アヴェダ、パトゥ:6月30日をもって営業終了。
このうち、ケイト・スペード ニューヨークやロンシャンについて、南館1階の改装案内には館内の移設先が記載されていません。したがって、少なくとも同案内上では、45RやY'sのような館内移設とは扱いが異なります。
ここで気をつけたいのは、「松坂屋名古屋店の南館1階から退店すること」と「ブランド自体が事業を終了すること」は別だという点です。退店情報は、あくまで当該店舗・区画での営業に関する情報です。他店舗での営業やブランド全体の展開まで、退店情報だけで判断することはできません。
また、松坂屋名古屋店全体では南館以外にも退店や売場移設が発生しています。上記は南館1階の改装に関連する主な変更であり、店舗全館の退店ブランド一覧とは範囲が異なります。
【なぜ改装する?】百貨店とパルコの融合、名古屋・栄エリア再開発の狙い
今回のリニューアルの背景には、百貨店とファッションビルの強みを組み合わせ、栄エリア全体の集客力を高めるという事業戦略があります。
大丸松坂屋百貨店が持つ百貨店としての接客・品ぞろえ・上質な買い物体験と、パルコが培ってきたファッション・エンターテインメント・カルチャーの発信力は、得意とする領域が異なります。南館を両者の接点にすることで、従来の百貨店利用者だけでなく、新しいブランドや文化、体験に関心を持つ幅広い世代の来館を促す狙いです。
計画発表では、松坂屋美術館など、南館が担ってきた文化発信拠点としてのアイデンティティを維持しながら、新たなストアゾーンを導入すると説明されています。つまり、既存の文化機能をすべて置き換えるのではなく、文化と商業の接点を広げる方向性です。
もう一つの背景が、名古屋・栄エリアで進む商業施設の再開発です。J.フロント リテイリンググループは、南館のリニューアルだけでなく、栄エリアにおける複数の施設を組み合わせた街づくりを進めています。
その例が、商業施設「HAERA(ハエラ)」です。J.フロント リテイリング、大丸松坂屋百貨店、パルコなどが関わる同施設は、2026年6月11日にグランドオープンし、65店舗を展開しています。南館のリニューアルとは別の施設ですが、栄エリア全体の魅力を高めるという点で共通する取り組みです。
栄での買い物を考える際は、個別の店舗だけでなく、松坂屋名古屋店、名古屋PARCO、HAERAなどを含めたエリア全体の変化を見ることが重要です。施設ごとの役割が変われば、同じ栄であっても、買い物・食事・文化体験を組み合わせるルートや目的地の選び方も変わってきます。
今回の改装を読み解く要点は、売場の入れ替えだけでなく、施設の役割そのものが変わることです。百貨店の伝統的な売場構成を維持する部分と、パルコが運営する新しい商業ゾーンを組み合わせ、栄を訪れる理由を増やせるかどうかが、リニューアル後の注目点になります。
【松坂屋名古屋南館リニューアル】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:松坂屋名古屋南館のリニューアルオープン日はいつですか?
A1:公式発表では2027年春の開業予定です。2026年10月28日時点で、具体的な日付は計画発表資料に記載されていません。今後の正式発表を確認してください。
Q2:南館全体が閉館し、すべてパルコ運営になるのですか?
A2:いいえ。今回の対象は地下2階と地上1~6階の一部、約1万9,000㎡です。南館全体が一斉に閉館する計画ではなく、対象外のフロアや区画とは分けて考える必要があります。
Q3:45RとY'sは閉店したのですか?
A3:南館1階での営業は2026年8月31日に終了しましたが、両ブランドとも館内の別区画へ移設しています。45Rは本館1階イベントスペースで9月11日から、Y'sは北館1階イベントスペースで9月2日から移設営業を開始しています。
Q4:ロンシャンやケイト・スペード ニューヨークはどこへ移転しましたか?
A4:松坂屋名古屋店の南館1階改装案内では、両ブランドは8月31日をもって営業終了となっており、45RやY'sのような館内移設先は記載されていません。他店舗の営業状況については、各ブランドの公式案内などで確認する必要があります。
Q5:南館1階のオルガン広場や本館との連絡通路は利用できますか?
A5:オルガン広場は2026年8月31日をもって利用停止となっています。また、工事に伴い本館6階と南館6階を結ぶ連絡通路も閉鎖されています。館内移動の際は、最新のフロアガイドを確認してください。
まとめ:【プロの結論】今後の動向と失敗しないための判断基準
松坂屋名古屋南館のリニューアルは、2027年春の開業を目指す約1万9,000㎡の大規模計画です。対象となる地下2階と地上1~6階の一部をパルコ運営の新しい商業施設へ転換し、百貨店とパルコの強みを融合することで、名古屋・栄エリアの魅力向上を目指しています。
2026年10月28日時点で、来店者が特に押さえておきたいのは次の3点です。
- 開業日は「2027年春予定」:具体的な日付や新施設のテナント構成は、今後の正式発表を確認する。
- 営業変更はすでに進行中:オルガン広場や南館1階ATMの利用停止、6階連絡通路の閉鎖などに注意する。
- ブランドごとに対応が異なる:45R・Y'sは館内移設、ロンシャン・ケイト・スペード ニューヨークなどは南館1階での営業終了となっている。
来店前の判断基準は、目的のショップが営業しているか、移設先がどこか、そして目的のフロアへ通常どおりアクセスできるかの3点です。特定ブランドを目当てに訪れる人はブランド別のお知らせを、館内を広く回りたい人は最新のフロアガイドを優先して確認すると、工事期間中の不便を減らせます。
リニューアルの本質は、南館の一部を改装することにとどまりません。百貨店の上質な買い物体験と、パルコが得意とするファッション・エンターテインメント・カルチャーをどう結びつけるか。そして、HAERAなどの新施設とともに栄エリア全体の回遊性を高められるか。2027年春の開業に向け、今後発表される施設の詳細や新規テナントの顔ぶれが、大きな注目点となりそうです。