松坂屋名古屋店南館のリニューアルはいつ完成するのか。2026年10月現在、名古屋・栄の商業エリアでは、百貨店とパルコの強みを組み合わせる大規模な再編が進んでいます。大丸松坂屋百貨店とパルコが発表した計画では、南館の地下2階と地上1〜6階の一部、約1万9000㎡を改装し、2027年春にパルコが運営する新しい商業施設として開業する予定です。
ただし、南館全体が一斉に閉館するわけではありません。2026年9月からは1階の一部区画でも工事が始まり、2〜5階や地下2階ではフロア閉鎖が進んでいます。一方、松坂屋美術館は南館7階で展覧会を開催しており、改装対象外のフロアでは従来の機能が残っています。来店前に知っておきたい営業状況、退店ブランド、移設先、リニューアル後の施設像を整理します。
【この記事の重要ポイントまとめ】
- 開業時期:パルコが運営する新商業施設は2027年春の開業予定。具体的な開業日は公表されていません。
- 改装規模:地下2階と地上1〜6階の一部、約1万9000㎡が対象。南館全館が閉館する計画ではありません。
- ブランドの移設:45Rは本館1階、Y'sは北館1階で2026年9月から営業。ほかのブランドは退店しています。
- 新施設の特徴:ファッション・エンタメ・カルチャーを強化し、松坂屋名古屋店と名古屋PARCOをつなぐ役割を担います。
- 来店時の注意:地下2階や2〜5階などは閉鎖中のため、フロアガイドと各ショップの営業案内を確認する必要があります。
【2027年春に開業予定】松坂屋名古屋南館リニューアルの最新計画
松坂屋名古屋南館の大規模リニューアル計画は、2025年12月18日にJ.フロント リテイリング、大丸松坂屋百貨店、パルコから発表されました。計画の中心は、南館の一部をパルコが運営する新たな商業施設へ転換することです。工事は2026年2月以降、対象フロアから順次始まり、開業は2027年春を予定しています。
計画の要点は、単に古くなった売場を新しくするだけではないことです。百貨店が培ってきたブランド展開や接客の強みと、パルコが得意とするファッション、エンターテインメント、カルチャーの発信力を組み合わせ、これまでとは異なる来店動機を生み出すことを目指しています。
大丸松坂屋百貨店の公式発表では、南館は松坂屋名古屋店と名古屋PARCOの中間に位置する施設として説明されています。両施設をつなぐ「ブリッジ」として機能させ、多様な世代が交わる場所へ進化させる構想です。新施設の名称や全テナント、フロア別の詳細な構成については、発表資料で具体的な一覧が示されていません。
したがって、2026年10月時点で確定しているのは、開業予定時期、改装規模、運営主体、施設づくりの基本方針です。2027年春という予定を、特定の日付に決まった開業日と混同しないことが大切です。
【約1万9000㎡を改装】対象フロアと2026年10月現在の工事状況
今回の改装対象は、南館全体ではなく、地下2階と地上1〜6階の一部です。対象面積は約1万9000㎡。南館全体の建物は地下4階から地上11階までの構造で、今回の計画では商業フロアの一部を段階的に再編します。
2026年10月27日時点で松坂屋名古屋店の公式フロアガイドを確認すると、南館の地下2階と2〜5階は改装工事に伴う閉鎖が案内されています。1階は一部区画で工事が進み、6階も一部施設が営業する一方、本館との連絡通路は閉鎖中です。7階の松坂屋美術館は展覧会情報を公開しています。
| 項目 | 内容 | 2026年10月時点の確認事項 |
|---|---|---|
| 開業時期 | 2027年春予定 | 具体的な開業日は未公表 |
| 改装対象 | 地下2階、地上1〜6階の一部 | 一部フロアで閉鎖・工事が進行 |
| 改装面積 | 約1万9000㎡ | 南館全体の面積ではなく計画対象面積 |
| 1階 | 一部区画を改装 | 2026年9月1日から工事。オルガン広場と1階ATMは利用不可 |
| 地下2階・2〜5階 | リニューアル対象フロア | 公式フロアガイドで閉鎖を案内 |
| 6階 | 一部が改装対象 | 営業中の施設もあるが、本館との連絡通路は閉鎖 |
| 7階 | 松坂屋美術館など | 展覧会情報を公開。美術館の営業予定は個別に確認 |
特に注意したいのは、地下2階の通行方法です。フロアは改装工事のため閉鎖されていますが、公式案内では連絡通路、久屋大通側の1〜3号エレベーター、地下鉄入口など、一部の動線が利用できるとされています。フロア全体を買い物や飲食に利用できる状態とは異なります。
また、南館1階では2026年9月1日から一部区画の工事が始まりました。オルガン広場と南館1階のATMは利用できず、エレベーターやエスカレーターも工事中のフロアを通過する場合があります。本館6階と南館6階を結ぶ連絡通路も閉鎖されているため、館内を移動する場合は事前に経路を確認してください。
改装工事は対象フロアから順次進める方式です。すべてのフロアが同じ日に閉鎖されたわけではなく、フロアによって営業状況や通行条件が異なります。来店前には最新の公式フロアガイドと休業・営業時間変更の案内を照合するのが確実です。
【2026年の退店ブランド一覧】45R・Y'sの移設先と営業状況
リニューアルに伴い、南館1階ではブランドの移設と退店が発生しています。松坂屋名古屋店が2026年10月22日付で更新した退店案内によると、6月から8月にかけて複数のブランドが南館1階での営業を終了しました。移設先が明示されているブランドと、退店後の移転先が案内されていないブランドを分けて確認する必要があります。
移設先が公表されているブランド
- 45R:南館1階での営業は2026年8月31日に終了。本館1階イベントスペースで9月11日から営業しています。
- Y's:南館1階での営業は2026年8月31日に終了。北館1階イベントスペースで9月2日から営業しています。
いずれも、南館の旧売場から別の館内区画へ移ったケースです。従来の売場がなくなったからといって、ブランドそのものが松坂屋名古屋店から完全に姿を消したわけではありません。45Rを探す場合は本館1階、Y'sを探す場合は北館1階を確認するとよいでしょう。
南館1階で営業を終了したブランド
- トリーバーチ:2026年6月16日営業終了
- アヴェダ:2026年6月30日営業終了
- パトゥ:2026年6月30日営業終了
- デジグアル:2026年8月31日営業終了
- ケイト・スペード ニューヨーク:2026年8月31日営業終了
- ローファッジ:2026年8月31日営業終了
- ロンシャン:2026年8月31日営業終了
上記のブランドについて、松坂屋名古屋店の退店案内では、45RやY'sのような館内移設先は示されていません。これらを一律に「松坂屋名古屋店から退店したブランド」と捉えるのではなく、南館1階での営業終了と、その後のブランド展開を区別が必要です。
また、地下2階にあった靴・かばん修理コーナーは本館5階へ、靴・ハンドバッグ・婦人洋品コーナーは本館6階の「シューズ&ファッション雑貨コーナー」へ移設されています。これらは南館の売場再編による移動であり、利用者にとっては「どのブランドがなくなったか」だけでなく、「どこへ行けば従来のサービスを受けられるか」も重要な情報です。
なお、2027年春の新施設にどのブランドが再出店するか、移設ブランドが新施設内に戻るかについては、個別の確定情報が必要です。旧売場の営業終了や仮設売場への移設だけを根拠に、リニューアル後の出店を断定することはできません。
【なぜ改装するのか】百貨店とパルコの連携、栄エリア再開発の狙い
今回のリニューアルの背景には、百貨店単独での売場刷新にとどまらず、グループの商業施設をエリア全体で連携させる戦略があります。J.フロント リテイリングは、名古屋・栄を重点戦略エリアに位置づけ、松坂屋名古屋店と名古屋PARCOの改装を進めてきました。その間に位置する南館を再編することで、施設同士の回遊性を高める構想です。
松坂屋名古屋店が持つ百貨店としてのブランド力や接客、パルコが得意とするファッション・エンタメ・カルチャーの発信力を組み合わせることで、従来の顧客に加え、若年層や体験型の消費を重視する人々にも来店してもらうことを狙います。公式発表では、こだわりや体験を重視する「高質・高揚消費層」からの支持獲得も計画の背景として示されています。
ここで重要なのは、パルコが南館の一部を運営することと、松坂屋名古屋店全体がパルコに変わることは別だという点です。今回の計画は、南館の対象フロアにパルコ運営の新施設を導入するもので、松坂屋名古屋店のすべての館・フロアを一括して転換するものではありません。
栄エリアでは、2026年6月に新商業施設「HAERA(ハエラ)」が開業し、2027年春には南館の新施設が開業する計画です。加えて、名古屋PARCO南館は2027年2月28日をもって営業終了することが発表されています。こちらは松坂屋名古屋店南館とは別の建物であり、名称が似ているため混同しないよう注意が必要です。
こうした動きは、個々の施設を独立して改装するだけでなく、栄を訪れる目的そのものを増やす取り組みとして捉えられます。松坂屋名古屋店、名古屋PARCO、HAERA、そして南館の新施設がそれぞれの特徴を保ちながら連携することで、買い物だけでなく、食事や文化体験を組み合わせた街歩きの選択肢が広がる可能性があります。
一方、リニューアル後のテナント構成や具体的な店舗数、営業時間、施設名称などは、開業前の追加発表を待つ必要があります。運営主体と施設コンセプトが公表されていることと、個別の店舗情報まで確定していることは同じではありません。
【リニューアル後の施設構成】松坂屋美術館はどうなる?
南館のリニューアル後を考えるうえで、商業施設としての新しさと、これまで南館が担ってきた文化発信機能をどう両立させるかは重要な論点です。大丸松坂屋百貨店とパルコの公式発表では、松坂屋美術館など文化発信拠点としてのアイデンティティを維持しながら、新たな商業施設へ進化させる方針が示されています。
松坂屋美術館は南館7階にあり、2026年10月時点では公式サイトに展覧会情報が掲載されています。直近では「木梨憲武展-TOUCH」SERENDIPITY-意味ある偶然が2026年10月17日から11月23日まで開催予定です。改装対象として発表されたのは地下2階と地上1〜6階の一部であり、美術館のある7階はその対象に含まれていません。
このため、現時点では「リニューアルに伴い松坂屋美術館が閉館する」と判断する根拠はありません。公式発表は文化発信機能の維持を掲げています。ただし、リニューアル後の個別の営業日程や展覧会スケジュールについては、展示ごとの案内を確認する必要があります。
新施設の構成については、ファッション・エンタメ・カルチャーを中心とする感度の高いストアやゾーンを導入する方針が示されています。これは特定のブランドだけを集めるというより、買い物と体験を組み合わせ、幅広い世代が交わる場所をつくる考え方です。
ただし、具体的なテナント一覧や各階の用途、飲食店の構成、イベントスペースの詳細などは、計画の基本方針から自動的に決まるものではありません。開業前の発表では、出店ブランドの正式名称だけでなく、どのフロアに何が配置されるか、既存サービスがどこへ移るかも確認したいポイントです。
リニューアル後の施設を評価する際は、話題性の高い新規テナントの有無だけでなく、松坂屋美術館の文化機能、既存の百貨店との連携、名古屋PARCOへのアクセス、回遊しやすいフロア構成などを総合的に見る必要があります。南館の強みを残しつつ、新しい来店理由を増やせるかどうかが計画の成否を左右します。
【来店前に確認】工事中の営業状況と間違えやすいポイント
2026年10月現在、松坂屋名古屋店南館は、すべてのフロアを通常どおり利用できる状態ではありません。とくに地下2階や2〜5階を目的に訪れる場合、フロア閉鎖によって目的の店舗にアクセスできない可能性があります。館内の連絡通路やエレベーターの利用条件も変更されているため、普段の動線を前提にしないことが大切です。
来店前に確認したいのは、次の4点です。
- 目的の店舗の現在地:45Rは本館1階、Y'sは北館1階のイベントスペースで営業しています。旧売場を探さず、移設先を確認してください。
- 地下2階の通行条件:フロア自体は閉鎖中ですが、一部の地下鉄入口や連絡通路などは利用できます。買い物目的での入場と通り抜けは区別して考える必要があります。
- 本館・南館間の移動:本館6階と南館6階の連絡通路は閉鎖中です。別の通路やエレベーターを使う必要がある場合があります。
- ATM・広場の利用:南館1階のオルガン広場とATMは利用できません。三菱UFJ銀行のATMは北館1階へ移設され、ゆうちょ銀行とセブン銀行のATMは営業を終了しています。
また、「松坂屋名古屋店南館」と「名古屋PARCO南館」は別施設です。前者は2027年春にパルコ運営の新施設として開業予定であり、後者は2027年2月28日に営業終了予定です。両者は栄エリアの再編という点では関連しますが、同じ建物の名称変更や同一施設の閉館を意味するものではありません。
公式発表の更新日にも注意してください。退店ブランドの案内は2026年10月22日付、フロアガイドや営業時間の案内は随時更新されています。古い記事やSNSの情報だけで判断せず、訪問直前に最新の営業案内を確認することが、工事中の来店で迷わないための基本です。
【松坂屋名古屋南館リニューアル】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:松坂屋名古屋南館のリニューアルはいつ開業しますか?
A1:2027年春の開業を予定しています。2026年10月時点で具体的な開業日は公表されていません。新施設の名称や詳細なテナント情報も、公式発表を確認する必要があります。
Q2:リニューアルの対象フロアと面積はどれくらいですか?
A2:地下2階と地上1〜6階の一部で、対象面積は約1万9000㎡です。南館全体が改装対象というわけではなく、7階の松坂屋美術館など、対象外のフロアもあります。
Q3:45RとY'sはリニューアル後も松坂屋で買い物できますか?
A3:2026年10月時点では、45Rは本館1階イベントスペース、Y'sは北館1階イベントスペースで営業しています。2027年春の新施設に再出店するかどうかは、個別の正式発表を確認してください。
Q4:松坂屋美術館はリニューアルで閉館しますか?
A4:松坂屋美術館は南館7階にあり、2026年10月時点では展覧会情報が公開されています。公式のリニューアル計画は文化発信機能の維持を掲げていますが、今後の展覧会日程や営業情報は個別に確認するのが確実です。
Q5:リニューアル後のテナント一覧は発表されていますか?
A5:2026年10月時点では、新施設の全テナント一覧や詳細なフロア構成は公表されていません。ファッション・エンタメ・カルチャーを中心とした施設を目指す方針は発表されていますが、具体的な出店ブランドは追加発表を待つ必要があります。
まとめ:2027年春の新施設に向けて、今後の発表をどう見るべきか
松坂屋名古屋南館のリニューアルは、約1万9000㎡を対象とする大規模な改装であり、2027年春にパルコが運営する新しい商業施設として開業する予定です。2026年10月時点では、地下2階や2〜5階などの閉鎖、1階の工事、ブランドの移設・退店が進んでいます。
計画の本質は、百貨店とパルコの強みを融合し、松坂屋名古屋店と名古屋PARCOをつなぐ新たな拠点をつくることです。松坂屋美術館などの文化発信機能を維持しながら、ファッション・エンタメ・カルチャーを充実させ、栄エリア全体の回遊性を高める構想が掲げられています。
一方で、新施設の正式名称、テナント一覧、フロア別の構成、具体的な開業日は今後の発表を待つ段階です。2027年春という開業予定と、すでに確定した店舗情報を混同しないことが、情報を正しく読み解くポイントになります。
来店予定がある人は、工事中のフロアや連絡通路の閉鎖、移設ブランドの営業場所を確認しておきましょう。今後は新施設のテナント発表に加え、名古屋PARCOやHAERAとの連携がどのように具体化するかにも注目が集まります。南館のリニューアルは、松坂屋名古屋店だけでなく、栄という街の買い物や文化体験の楽しみ方を変える計画として、引き続き動向を追う価値があります。