2026年10月現在、松坂屋名古屋店南館では、2027年春の開業を目指した大規模リニューアル工事が進んでいます。計画の対象は、地下2階と地上1〜6階の一部を合わせた約1万9,000㎡。大丸松坂屋百貨店とパルコが連携し、パルコが運営する新しい商業施設へと転換する計画です。
2025年12月18日の公式発表から約10か月が経過し、2026年3月には地下2階の売場移設、6月には一部ブランドの営業終了、9月には南館1階の一部区画で改装工事が始まりました。現在はフロアによって営業状況が異なるため、来店前の確認も欠かせません。対象フロア、ブランドの移設・退店情報、営業を継続する売場、名古屋PARCOやHAERAとの関係を整理します。
【この記事の重要ポイントまとめ】
- リニューアルの規模:地下2階・地上1〜6階の一部、約1万9,000㎡が対象。2026年2月以降に順次工事を進め、2027年春の開業を予定しています。
- 運営主体の変更:対象エリアはパルコが運営する新しい商業施設に転換。ファッション・エンタメ・カルチャーを軸に、松坂屋と名古屋PARCOをつなぐ役割を担います。
- 2026年10月の状況:南館地下2階や地上2〜5階などで売場の閉鎖が続いています。45RとY'sは移設し、複数ブランドは営業を終了しました。
【2026年最新】松坂屋名古屋南館リニューアルで何が変わる?
今回の計画は、既存売場の内装を新しくするだけの改装ではありません。百貨店として営業してきた南館の一部を、パルコが運営する新たな商業施設へと転換する点が最大の特徴です。
2025年12月18日、J.フロント リテイリング、大丸松坂屋百貨店、パルコの3社は、松坂屋名古屋店南館の大規模リニューアルを発表しました。公式発表によると、対象フロアは2026年2月以降に順次工事に入り、開業は2027年春を予定しています。
対象面積は約19,000㎡。南館全体を閉館するのではなく、地下2階と地上1〜6階の一部を中心に再編する計画です。上層階にある松坂屋美術館やマツザカヤホール、レストラン街などは、今回の発表で示されたリニューアル対象から外れています。
新施設では、パルコが強みとするファッション・エンターテインメント・カルチャーを中心に、感度の高い店舗ゾーンを導入する方針です。一方、具体的なテナント一覧や各階の完成後の構成、正式な開業日は、2026年10月時点の公式発表では明らかになっていません。
つまり、現段階で確定しているのは、施設の運営主体、対象範囲、改装の方向性、開業予定時期です。新しいショップの顔ぶれや施設名称などは、今後の発表が待たれる部分となります。
【対象フロアを整理】地下2階・地上1〜6階の約1万9,000㎡はどこ?
リニューアルの対象は、地下2階と地上1〜6階のすべてではありません。公式資料では「B2階および1階〜6階(一部除く)」とされています。特に1階と6階は既存の営業区画もあるため、フロア全体が一律に新施設へ変わると理解するのは正確ではありません。
対象範囲と、2026年10月時点で確認できる営業状況を整理すると、次のようになります。
- 地下2階:リニューアル対象。靴・かばん修理コーナーなどは3月5日に本館へ移設済み。現在のフロアガイドでは売場閉鎖中です。
- 地上1階:一部区画が対象。2026年9月1日から改装工事が始まり、オルガン広場も利用できなくなっています。
- 地上2階:リニューアル対象。現在の公式フロアガイドではフロア閉鎖中です。
- 地上3階:一部が対象。現在はフロア閉鎖中で、連絡通路と久屋大通側の一部エレベーターのみ利用できます。
- 地上4・5階:リニューアル対象。現在の公式フロアガイドでは閉鎖中です。
- 地上6階:一部が対象。シスセット、MEGRUS、ブライダルサロンなどの営業情報が掲載されていますが、本館との連絡通路は閉鎖中です。
- 地下1階:計画の対象外。ハンズが営業しています。
- 地上7・8・10階:今回の対象外。松坂屋美術館・松坂屋史料室、マツザカヤホール、特選レストラン街などの機能が配置されています。
上記の営業状況は、松坂屋名古屋店の公式フロアガイドを基にしたものです。工事区画や通行できる経路は変更される可能性があるため、訪問当日は最新の館内案内も確認してください。
ここで押さえたいのは、「南館の全館閉鎖」ではなく「対象区画の段階的な再編」という点です。美術館やホール、レストランなど、これまで南館を利用してきた目的のすべてが一度になくなるわけではありません。
【2026年改装スケジュール】工事開始からブランド移設までを時系列で確認
今回のリニューアルは、全フロアを一斉に閉鎖する方式ではなく、売場の移設や営業終了を伴いながら段階的に進んでいます。公式発表と松坂屋名古屋店の案内から、主な動きを時系列でまとめました。
| 時期 | 発表・実施された内容 | 利用者への影響 |
|---|---|---|
| 2025年12月18日 | 大丸松坂屋百貨店・パルコなどが大規模リニューアルを発表 | 2027年春の開業予定と約19,000㎡の対象範囲が公表される |
| 2026年2月以降 | 対象区画の工事を順次開始 | フロアごとに営業状況や通行経路が変わる |
| 2026年3月5日 | 地下2階の靴・かばん修理コーナーを本館5階へ、靴・ハンドバッグ・婦人洋品コーナーを本館6階へ移設 | 従来の南館地下2階ではなく、本館の移設先を利用する必要がある |
| 2026年6月16日・30日 | 南館1階のトリー バーチ、アヴェダ、パトゥが営業終了 | 対象ブランドの南館1階での取り扱いが終了 |
| 2026年8月31日 | 45R、Y'sが南館1階の現店舗での営業を終了。デジグアル、ケイト・スペード ニューヨーク、ローファッジ、ロンシャンも営業終了 | 45RとY'sは別フロアへ移設。ほかの4ブランドは南館1階での営業を終了 |
| 2026年9月1日 | 南館1階の一部区画で改装工事を開始 | オルガン広場と南館1階のATMが利用不可に |
| 2027年2月28日(予定) | 名古屋PARCO南館が営業終了予定 | 西館・東館・PARCO midiは営業継続予定 |
| 2027年春(予定) | 松坂屋名古屋店南館の一部をパルコ運営の新商業施設として開業予定 | リニューアル後の新しい施設構成への移行を予定 |
このスケジュールで注意したいのは、2026年2月という日付が全館の営業終了日ではないことです。公式発表は「2026年2月以降、順次工事」としており、実際に地下2階の売場移設や南館1階の工事は別々の日程で進められています。
また、2027年春は新施設の開業予定時期であり、具体的な開業日が確定したという意味ではありません。今後の発表では、各フロアの営業再開日や新施設のテナント情報を個別に確認する必要があります。
【ブランド移設・退店情報】45R・Y's・ロンシャンなどはどうなった?
既存ブランドの動きは、南館を普段から利用する人にとって特に重要です。松坂屋名古屋店が2026年10月22日に更新した退店情報では、南館1階のブランド移設・営業終了に加え、地下2階の売場移設も案内されています。
移設先が決まっているブランドと、営業終了が案内されているブランドを区別して確認しましょう。
45R:南館1階での営業は2026年8月31日に終了しました。9月11日から本館1階のイベントスペースで移設営業を開始しています。
Y's:南館1階での営業を8月31日に終了し、9月2日から北館1階のイベントスペースで仮設営業を開始しました。Y'sの公式案内では、2027年春に装いを新たにリニューアルオープンする予定も示されています。
デジグアル、ケイト・スペード ニューヨーク、ローファッジ、ロンシャン:いずれも南館1階での営業は8月31日をもって終了しています。公式の退店案内には、これらのブランドの移設先は記載されていません。
トリー バーチ、アヴェダ、パトゥ:南館1階での営業は、それぞれ6月16日、6月30日、6月30日に終了しました。
地下2階の靴・かばん修理コーナーは本館5階へ、靴・ハンドバッグ・婦人洋品コーナーは「シューズ&ファッション雑貨コーナー」として本館6階へ移っています。修理や買い物で利用していた人は、以前と同じフロアへ向かわないよう注意が必要です。
ATMにも変更があります。三菱UFJ銀行のATMは8月31日に北館1階へ移設されました。一方、ゆうちょ銀行とセブン銀行のATMは8月30日をもって終了しています。南館1階の改装に伴い、オルガン広場と同フロアのATMも利用できなくなりました。
なお、ブランドの営業終了は、必ずしもブランド自体が名古屋から撤退したことを意味しません。45RやY'sのように館内の別区画へ移るケースがあるため、ブランド名だけで判断せず、移設先と営業開始日まで確認するのが実用的です。
【パルコ運営化の意味】名古屋PARCO・HAERAとの連携で栄はどう変わる?
今回のリニューアルを理解するうえで重要なのが、松坂屋名古屋店と名古屋PARCOの中間に位置する南館の立地です。J.フロント リテイリンググループは、南館を単独で刷新するだけでなく、栄エリア全体の回遊性や集客力を高める構想を打ち出しています。
大丸松坂屋百貨店が培ってきた百貨店の販売・サービス基盤と、パルコが得意とするファッション・エンタメ・カルチャーを組み合わせることで、従来の百貨店とは異なる来店動機をつくる狙いがあります。公式発表では、南館を松坂屋名古屋店と名古屋PARCOをつなぐ「ブリッジ」と位置づけ、多様な世代が交わる施設を目指すとしています。
この方針は、運営主体が変わることと、南館全館が一律にPARCOへ置き換わることを区別して理解する必要があります。対象は地下2階と地上1〜6階の一部であり、地下1階のハンズや、上層階の文化・飲食機能まで一斉に同じ運営へ移る計画ではありません。
加えて、栄エリアでは新施設HAERA(ハエラ)が2026年6月11日に開業しました。ザ・ランドマーク名古屋栄の地下2階〜地上4階に位置し、公式発表では全65ショップを展開。ラグジュアリーブランドやファッション、レストラン、スイーツなどをそろえ、栄の新たな商業拠点となっています。
一方、名古屋PARCO南館は2027年2月28日に営業を終了する予定です。パルコの公式案内によると、西館・東館・PARCO midiは引き続き営業します。南館の跡地については別途検討を進めるとしており、松坂屋南館の新施設を名古屋PARCO南館の単純な移転先とみなすことはできません。
このように、HAERA、松坂屋名古屋店、名古屋PARCOの各施設が異なる役割を持ちながら、栄エリア全体で来街者を呼び込む構図が進んでいます。松坂屋南館のリニューアルは、そのなかで百貨店とPARCOの間をつなぐ拠点をつくる取り組みです。
【営業継続フロア・アクセス・営業時間】工事中に来店する際の注意点
2026年10月現在、松坂屋名古屋店南館はフロアごとに利用条件が異なります。特に地下2階、地上2〜5階は公式フロアガイドで閉鎖中と案内されており、3階は連絡通路と久屋大通側の一部エレベーターのみ利用可能です。
一方、地下1階のハンズ、上層階の美術館・ホール・レストラン街などは、今回のリニューアル対象外です。ただし、対象外のフロアでも個別店舗の休業や営業時間変更があり得るため、施設全体の案内だけでなく、目的の店舗の情報も確認してください。
松坂屋名古屋店の所在地:愛知県名古屋市中区栄三丁目16番1号。
電車でのアクセス:名古屋市営地下鉄名城線の矢場町駅から地下通路で直結しており、5・6番出口が利用できます。栄駅からは16番出口を出て南へ徒歩約5分です。
通常の営業時間:公式案内では、各館3階以下が10時〜20時、4階以上が10時〜19時、レストランが11時〜22時を基本としています。ただし、南館の工事中フロアや一部店舗には例外があり、営業時間が異なる場合があります。
オルガン広場を利用する予定だった人:南館1階の一部区画の工事に伴い、2026年9月1日から利用できません。南館1階のATMも同様に利用できないため、ATMを使う場合は移設先や別の設置場所を確認しましょう。
工事期間中に来店するなら、目的のブランド名だけでなく、移設先の館・フロア、連絡通路の通行可否、店舗の営業時間まで確認するのが確実です。
【松坂屋名古屋南館リニューアル】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:松坂屋名古屋南館のリニューアルオープンはいつですか? A1:2027年春の開業を予定しています。2026年2月以降、対象区画の工事を順次進める計画ですが、2026年10月時点で正式な開業日は公表されていません。
Q2:リニューアルの対象フロアと面積はどのくらいですか? A2:地下2階と地上1〜6階の一部で、対象面積は約19,000㎡です。1階と6階を含め、一部の区画は対象外となります。南館全館がパルコ運営へ切り替わるわけではありません。
Q3:南館のブランドはすべて退店するのですか? A3:すべてのブランドが退店するわけではありません。45Rは本館1階、Y'sは北館1階へ移設して営業しています。一方、デジグアル、ケイト・スペード ニューヨーク、ローファッジ、ロンシャンなどは南館1階での営業を終了しました。ブランドごとの最新情報を確認してください。
Q4:工事中でも利用できるフロアはありますか? A4:あります。地下1階のハンズや、上層階の松坂屋美術館、マツザカヤホール、特選レストラン街などは今回のリニューアル対象外です。ただし、地下2階や地上2〜5階などは閉鎖中で、フロアごとに利用状況が異なります。
Q5:パルコ運営化とは、名古屋PARCOに南館が統合されるという意味ですか? A5:今回の計画は、松坂屋名古屋店南館の一部をパルコが運営する新しい商業施設へ転換するものです。名古屋PARCOそのものに南館が統合されるという発表ではありません。また、名古屋PARCO南館は2027年2月28日に営業終了予定ですが、西館・東館・PARCO midiは営業を継続する予定です。
まとめ:松坂屋名古屋南館リニューアルで注目すべき今後の動向
松坂屋名古屋南館のリニューアルは、約1万9,000㎡を対象とする大規模な商業施設の再編です。2026年10月現在、地下2階や地上2〜5階などで工事に伴う閉鎖が続き、1階ではブランドの移設・退店が進んでいます。2027年春には、パルコが運営する新しい商業施設としての開業が予定されています。
今後、特に注目したいのは、①新施設の正式名称とテナント構成、②各フロアの営業再開時期、③松坂屋美術館など文化機能との連携、④名古屋PARCO南館の営業終了後を含めた栄エリア全体の再編です。
利用者にとっては、既存ブランドの移設先や営業状況を確認しながら、工事中でも利用できるフロアを把握しておくことが実用的です。新施設の評価は、単に店舗数が増えるかどうかではなく、百貨店のサービス、PARCOのファッション・カルチャー、南館が担ってきた文化発信機能がどのように共存するかによって決まります。
2027年春の開業に向けて、栄の商業地図は大きく変わりつつあります。松坂屋名古屋店南館の新しい施設構成とテナント発表が、次の注目ポイントになりそうです。