2026年、指定暴力団「絆會(きずなかい)」をめぐる情勢に大きな動きがあった。六代目山口組との対立を背景に適用されていた特定抗争指定について、関係する8府県の公安委員会が2026年9月3日、指定期限を延長しない方針を決定。9月20日の期限満了に伴い、両組織に対する特定抗争指定は解除されることになった。
ただし、このニュースを「絆會が解散した」「織田絆誠が組織を離れた」と解釈するのは正確ではない。大阪府警の指定暴力団一覧表では、絆會は2025年末時点で構成員約50人、代表者は金禎紀、本部所在地は大阪府寝屋川市とされている。特定抗争指定の解除と、暴力団対策法上の指定暴力団としての位置づけは別の問題だ。2026年9月の最新報道と警察公表資料をもとに、織田絆誠の本名、組織の変遷、本部事務所の売却、解散説の真相を整理する。
【この記事の重要ポイントまとめ】
- 2026年9月の重要動向:六代目山口組と絆會の特定抗争指定は、期限を延長しない決定を受けて9月20日に満了した。
- 絆會の現在:大阪府警の2025年末時点の公表資料では、構成員約50人、代表者は金禎紀、本部所在地は大阪府寝屋川市とされている。
- 織田絆誠の本名:報道で織田絆誠と呼ばれる人物は金禎紀。2024年には不動産を担保とした金銭の貸し借りをめぐる虚偽登記容疑で逮捕された。
【2026年最新】絆會と織田絆誠の現在はどうなっている?

2026年10月28日時点で押さえておきたいのは、絆會をめぐる「特定抗争指定の解除」と「指定暴力団としての指定」を混同しないことだ。
神戸新聞などの報道によると、兵庫、大阪を含む8府県の公安委員会は2026年9月3日、六代目山口組と絆會に適用していた特定抗争指定について、9月20日までの期限を延長しないと決めた。両組織の抗争とみられる事件が約3年5カ月間発生していなかったことや、組長らへの聞き取り結果などが判断材料になったという。
特定抗争指定は、対立抗争によって市民に重大な危害が及ぶおそれがある場合、暴力団対策法に基づき、対象となる組織の活動を厳しく制限する制度だ。警戒区域では、事務所の使用・新設や、対立組織の構成員への接近、おおむね5人以上での集合などが禁止される。
今回の解除は、六代目山口組と絆會の間で適用されていた特定抗争指定が対象となる。絆會そのものが消滅したことを意味するものではない。2026年9月の解除を伝える報道でも、絆會は引き続き「指定暴力団」として扱われている。
また、六代目山口組と神戸山口組の間では、別の特定抗争指定が続いている。兵庫県公安委員会は2026年9月17日、この指定期限を2027年1月6日まで延長すると決定した。したがって、山口組の分裂をめぐる対立全体が一斉に終結したわけではない。
解除の意味を正しく理解するには、個別の組織間に適用される特定抗争指定と、組織そのものに対する指定暴力団の指定を分けて考える必要がある。
【経緯を整理】任侠山口組から絆會へ改称した理由
絆會の成立を理解するには、2015年以降の山口組分裂の流れを押さえる必要がある。
2015年8月、六代目山口組から一部勢力が離脱し、神戸山口組を結成した。さらに2017年4月、神戸山口組から離脱した勢力が「任侠団体山口組」の結成を表明。その後、「任侠山口組」へ名称を変更した。織田絆誠は、この組織の代表として報道されてきた人物だ。
当時の分裂には、組織運営や資金負担などをめぐる不満が背景にあったと報じられている。六代目山口組と神戸山口組の対立が続くなか、神戸山口組からも別の勢力が離脱したことで、山口組の分裂問題は複雑化した。
転機となったのが2020年2月の改称である。兵庫県公安委員会は同月17日、任侠山口組から絆會への名称変更を官報で公示した。神戸新聞の報道によると、改称前の2018年末時点で、任侠山口組の構成員は約400人、勢力範囲は15都道府県に及んでいた。
改称の背景には、結成時に掲げた山口組の再統合が難しくなったことや、六代目山口組、神戸山口組と距離を置く狙いがあったとの見方が報じられた。名称から「山口組」を外したことは、単なる呼び名の変更にとどまらず、分裂後の組織として独自の立場を示す動きだったと考えられる。
なお、2020年の改称時点では、所在地や代表者、指定暴力団としての指定期間に変更はないと報じられていた。その後、本部事務所の移転や組織を取り巻く法的規制が進んでおり、当時の情報をそのまま現在の状況に当てはめることはできない。
【年表で確認】絆會と織田絆誠をめぐる主な出来事
絆會の現在を理解するうえで重要なのは、名称変更、抗争事件、事務所の移転、そして2026年の指定解除を一連の流れとして見ることだ。主な出来事を時系列で整理した。
| 時期 | 主な出来事 | 確認できる意味 |
|---|---|---|
| 2015年8月 | 六代目山口組から神戸山口組が分裂 | 山口組分裂問題が表面化 |
| 2017年4月 | 神戸山口組から離脱した勢力が任侠団体山口組の結成を表明 | 後の絆會につながる組織が成立 |
| 2018年3月 | 任侠山口組が指定暴力団に指定 | 暴力団対策法上の規制対象となる |
| 2020年2月 | 任侠山口組から絆會へ改称 | 兵庫県公安委員会が名称変更を公示 |
| 2023年4月 | 神戸市長田区のラーメン店で山口組系組長が射殺される事件が発生 | 六代目山口組と絆會の対立が深刻化 |
| 2023年12月 | 大阪市中央区の本部事務所に使用差し止めの仮処分命令 | 事務所の使用をめぐる法的制約が強まる |
| 2024年6月 | 六代目山口組と絆會が特定抗争指定暴力団等に指定 | 警戒区域内での活動が制限される |
| 2024年7月 | 織田絆誠こと金禎紀が虚偽登記容疑で逮捕されたと報道 | 組織トップをめぐる刑事事件が注目される |
| 2025年 | 大阪市の旧本部事務所の売却と寝屋川市への本部移転が報じられる | 本部所在地が変化 |
| 2026年9月 | 六代目山口組との特定抗争指定が期限満了 | 指定は解除されたが、組織の解散を意味しない |
この年表から分かるのは、絆會の変化が改称だけではないということだ。抗争事件への対応、事務所使用をめぐる司法判断、警察による活動規制が重なり、組織の活動環境は大きく変わってきた。
特に2026年9月の指定解除は、組織の存続や構成員の動向とは別に、六代目山口組との抗争状況を踏まえて判断された措置である。解除の事実だけで、組織内部の変化や今後の動向まで判断することはできない。
【組織の実態】絆會の構成員数・組織図・本部事務所の現在
絆會の規模を把握するうえで基準となるのが、大阪府警が公表する「指定暴力団一覧表」だ。同表には、組織の主たる事務所、代表者、勢力範囲、構成員数が掲載されている。
同一覧表が示す2025年末時点の絆會の情報は、構成員約50人、勢力範囲は1道1府9県、代表者は金禎紀、本部所在地は大阪府寝屋川市である。これらは警察が公表した基準日時点の数値であり、2026年10月現在の実人数をリアルタイムで示すものではない。
2020年の改称時に報じられた構成員約400人と比べると、現在公表されている規模は大きく縮小している。ただし、両者は時点が異なる概数であり、差のすべてを離脱や解散の影響と断定することはできない。
警察庁の令和6年における暴力団情勢に関する資料では、絆會について、総会などの会合を開催し、若頭補佐や舎弟などへの昇格人事を行うことで体制の維持を図ったと記載されている。これは2024年の組織動向に関する情報であり、2026年の全幹部や傘下組織を網羅した最新の組織図ではない。
公開されている警察資料から分かるのは、主に代表者、本部所在地、勢力範囲、構成員数などの基本情報だ。幹部全員の現職や各傘下組織の最新の配置を網羅した組織図が、一般向けに同じ精度で公表されているわけではない。
本部事務所についても変化が続いた。大阪市中央区の本部事務所は、2023年12月に大阪地裁から使用差し止めの仮処分命令を受けた。その後、産経新聞などは、旧本部ビルが2025年1月までに売却され、同年7月には大阪府寝屋川市の建物が新たな本部事務所として認定されたと報じている。
本部所在地の移転は、組織が解散したことを示すものではない。一方で、近隣住民による暴力団事務所使用差し止めの申し立てや、暴力団対策法に基づく規制が、組織の活動拠点に影響を及ぼしてきたことは読み取れる。
本部事務所の売却と新たな所在地の公表は、絆會の現在を把握するうえで重要な材料だ。ただし、建物の売却だけを根拠に、組織全体の解散や資金状況まで結論づけることはできない。
【織田絆誠の現在】本名・経歴・逮捕報道から分かること
織田絆誠は、任侠山口組の代表として知られ、改称後は絆會の会長として報じられてきた人物だ。報道で使われる「織田絆誠(おだ・よしのり)」という名前に対し、大阪府警の指定暴力団一覧表では代表者の氏名が「金禎紀」と記載されている。
したがって、織田絆誠の本名を調べる際には、報道上の通称と警察公表資料上の氏名を区別する必要がある。公的資料に記載された代表者の氏名は金禎紀であり、報道では織田絆誠の名で広く知られている。
経歴上の大きな転換点は、2017年の任侠団体山口組の結成、2020年の絆會への改称、そして2024年の逮捕報道だ。
2024年7月9日、大阪府警は、不動産を担保とした金銭の貸し借りをめぐって虚偽の登記をした疑いで、絆會会長の金禎紀と池田組組長の金孝志を逮捕したと報じられた。報道では、約1億円の融資をめぐる登記が問題になったとされている。
ただし、逮捕は容疑に基づく刑事手続きの一段階であり、それだけで有罪が確定したことにはならない。また、2024年の逮捕報道だけから、2026年10月時点の身柄状況や日常的な活動を断定することもできない。
現時点で組織の代表者を確認する際には、大阪府警の指定暴力団一覧表に記載された金禎紀という氏名と、報道で用いられる織田絆誠という呼称を照合するのが基本となる。個人の現在の所在や具体的な活動状況については、警察発表や信頼できる報道による新たな情報が必要だ。
なお、2026年6月には、2017年9月に神戸市長田区で任侠山口組の組員が射殺された事件について、実行役として指名手配されていた山口組系組員が約9年の逃亡を経て逮捕されたと神戸新聞が報じた。同年9月には、逃亡生活を支援するよう依頼した疑いで再逮捕されたとも報じられている。
これは過去の事件に関する捜査の進展であり、2026年に新たな抗争事件が発生したことを示すニュースではない。過去の事件の捜査が続くことと、現在の組織間の抗争状況は、分けて捉える必要がある。
【プロの結論】特定抗争指定解除と絆會の解散説をどう判断するか
2026年9月の特定抗争指定解除を受け、絆會の解散説や織田絆誠の動向に関心が集まっている。しかし、法的な指定の変更、組織の存続、代表者の交代は、それぞれ別の事実として確認する必要がある。
最初に、特定抗争指定の解除は、対象となる組織間の抗争状況を踏まえた行政上の判断だ。指定期限が延長されなかったからといって、指定暴力団としての地位まで自動的に失われるわけではない。
続いて、絆會の解散説については、大阪府警の公表資料が2025年末時点で構成員約50人、代表者金禎紀、本部所在地を大阪府寝屋川市と記載していることが重要だ。加えて、2026年9月の特定抗争指定解除を伝えた報道でも、絆會は指定暴力団として扱われている。これらの情報から、指定解除と解散を同じ意味で捉えることはできない。
本部事務所の売却についても同様だ。旧本部の売却と新たな本部所在地の公表は、組織の活動拠点が変化したことを示す。しかし、建物の売買だけで組織の解散、資金の枯渇、代表者の退任が確定するわけではない。
今後の動向を判断するうえで注目したいのは、第一に警察が公表する指定暴力団一覧表の更新、第二に公安委員会による指定や規制に関する決定、第三に本部所在地や代表者に関する公式発表、そして第四に事件の捜査・公判の進展だ。匿名投稿や出所の分からない組織図よりも、こうした一次資料を優先することが、現状を読み違えないための基準になる。
【絆会織田絆誠現在】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:絆會は2026年に解散したのですか? A1:2026年9月に解除されたのは、六代目山口組との間で適用されていた特定抗争指定です。大阪府警の2025年末時点の一覧表では絆會は指定暴力団として掲載されており、2026年9月の解除報道でも指定暴力団として扱われています。指定解除と解散は別の事柄です。
Q2:織田絆誠の本名は何ですか? A2:大阪府警の指定暴力団一覧表で代表者として記載されている氏名は金禎紀です。報道では織田絆誠(おだ・よしのり)の名で知られています。
Q3:絆會の構成員数と本部は現在どうなっていますか? A3:大阪府警の公表資料に記載された2025年末時点の構成員数は約50人、本部所在地は大阪府寝屋川市です。この数字は公表された基準日時点の概数であり、2026年10月現在の実人数を示すリアルタイムの数字ではありません。
まとめ:絆会の今後を見極めるための判断基準
2026年9月、六代目山口組と絆會の間に適用されていた特定抗争指定は、期限を延長しない決定を受けて満了した。これは抗争状況の沈静化を踏まえた措置であり、絆會の解散や織田絆誠の退任を意味するものではない。
織田絆誠の本名は金禎紀であり、大阪府警の2025年末時点の公表資料では、絆會の代表者として記載されている。同資料によれば、構成員数は約50人、本部所在地は大阪府寝屋川市だ。2020年の任侠山口組からの改称、本部事務所の売却と移転、2024年の逮捕報道、2026年の特定抗争指定解除をつなげて見ると、組織を取り巻く環境が大きく変わってきたことが分かる。
今後も、指定暴力団としての地位、代表者や本部所在地の変更、抗争をめぐる警察発表、刑事事件の進展を分けて追うことが欠かせない。指定解除という一つのニュースだけで解散や組織再編を断定せず、公的資料と日付の明確な報道を基準に、絆會と織田絆誠の動向を判断することが重要だ。