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熊本地震のマグニチュードはいくつ?前震M6.5・本震M7.3と震度7の記録を徹底解説

橘 蒼 橘 蒼 • 更新: • 公開: • 読了約 17 分
目次

2016年4月に発生した熊本地震のマグニチュードは、最初の大きな地震である前震がM6.5、その約28時間後に発生した本震がM7.3です。どちらの地震でも熊本県内で最大震度7を観測し、同じ地域で短期間に震度7の揺れが2度発生するという、極めて異例の地震活動となりました。

2016年4月14日21時26分の前震と、4月16日1時25分の本震。数字だけを見るとマグニチュードの差は0.8ですが、地震のエネルギーには大きな違いがあります。気象庁の観測記録や地震調査研究推進本部の評価を基に、震源の深さ、最大震度7との関係、余震の規模、発生原因となった活断層まで詳しく整理します。

【この記事の重要ポイントまとめ】

  • 要点1:熊本地震の前震は2016年4月14日のM6.5、本震は4月16日のM7.3。
  • 要点2:前震・本震ともに最大震度7を観測。震源の深さはそれぞれ11km、12kmだった。
  • 要点3:主な発生原因は日奈久断層帯・布田川断層帯に関係する横ずれ断層型の活動で、M7.3の本震は布田川断層帯の活動が主体と評価されている。

【結論】熊本地震のマグニチュードは前震M6.5・本震M7.3

熊本地震マグニチュード

熊本地震のマグニチュードはいくつなのか。答えは、2016年4月14日の前震がM6.5、4月16日の本震がM7.3です。

気象庁が公表している「平成28年(2016年)熊本地震」の観測・解析データでは、いずれも震央地名は熊本県熊本地方とされています。前震は益城町で、本震は益城町と西原村で最大震度7を観測しました。

注目すべきなのは、最初のM6.5の地震で大きな被害が発生したにもかかわらず、その約28時間後に、さらに規模の大きいM7.3の地震が発生したことです。

一般的には、大きな地震の後に小さな地震が続くイメージがあります。しかし熊本地震では、最初の地震より大きな地震が後から発生しました。そのため、4月14日の地震は前震、4月16日の地震は本震と位置付けられています。

また、M7.3という数字は単純にM6.5より少し大きいという意味ではありません。マグニチュードは対数的な尺度であり、0.8の差でも地震エネルギーには大きな違いが生じます。

気象庁のマグニチュードの考え方に基づいて比較すると、M7.3の地震のエネルギーはM6.5のおよそ16倍に相当します。これが、熊本地震の前震と本震を理解するうえで押さえておきたいポイントです。

【検証資料 1】熊本地震マグニチュードの当時の様子・関連報道写真(出典:Yahoo!ニュース)

【発生順を時系列で整理】2016年4月14日から16日までに何が起きたのか

熊本地震は、4月14日の最初の大きな揺れから16日の本震まで、短い時間に複数の強い地震が連続しました。

気象庁や総務省消防庁の記録を確認すると、前震と本震の間にもM6.4の地震が発生しています。つまり、最初のM6.5で活動が収束したわけではありませんでした。

主要な地震と観測記録を時系列で整理すると、次のようになります。

日時 地震・出来事 マグニチュード・震度など
2016年4月14日21時26分 最初の大きな地震(前震) M6.5・最大震度7(益城町)
2016年4月15日0時03分 熊本県宇城市で強い地震 M6.4・最大震度6強
2016年4月16日1時25分 本震 M7.3・最大震度7(益城町・西原村)
2016年4月20日 本震の震度観測結果を気象庁が追加発表 益城町・西原村の最大震度7を確認
2016年12月13日まで 一連の地震活動の観測記録 震度1以上の地震が合計4,191回

特に重要なのは、4月15日午前0時03分に発生したM6.4の地震です。前震の発生から約2時間半後に起きており、最大震度6強を観測しました。

その後も活動は続き、4月16日午前1時25分にはM7.3の本震が発生します。前震から本震までの時間は約28時間で、日付が変わった深夜の出来事でした。

前震と本震の違いは何か

前震とは、一連の地震活動において、最も規模の大きな地震が発生する前に起きた地震を指します。一方、本震は、その活動の中で最も規模が大きい地震です。本震の後に続く地震は余震と呼ばれます。

ここで注意したいのは、地震が発生した直後に、それが前震なのか本震なのかを確実に判断できるとは限らないことです。

気象庁の解説でも、前震・本震・余震という分類は一連の地震活動を振り返って整理するものとされています。熊本地震の場合、4月14日のM6.5よりも4月16日のM7.3の方が大きかったため、最初の地震が前震として整理されました。

つまり、4月14日のM6.5が発生した時点で、約28時間後にM7.3が起きると予測できていたわけではありません。この点は、地震の前兆に関する誤解を防ぐうえでも重要です。

【最大震度7との違い】マグニチュードと震度は何が違う?

熊本地震について調べると、M6.5、M7.3という数字と、最大震度7という数字が並んで登場します。

しかし、マグニチュードと震度は同じ意味ではありません。両者を混同すると、地震の規模や被害の大きさを正しく理解できなくなります。

マグニチュードは地震そのものの規模

マグニチュードは、地震そのものの規模を表す尺度です。地震によって放出されるエネルギーの大きさを評価するために用いられます。

同じ地震であれば、観測する場所が変わってもマグニチュードは基本的に同じです。熊本地震の本震は、熊本市で観測しても、福岡県で観測してもM7.3という規模で表されます。

ただし、マグニチュードは単純な足し算や引き算ができる尺度ではありません。気象庁の解説では、マグニチュードが1大きくなると地震エネルギーは約32倍になると説明されています。

震度は観測地点ごとの揺れの強さ

震度は、地震が発生した際に、それぞれの場所でどれくらい強く揺れたかを表すものです。

日本の気象庁震度階級は、震度0から震度7までの10階級で構成されています。震度5と震度6は、それぞれ弱・強に分かれています。

同じ地震でも、震源からの距離や地盤の状態、地形などによって観測される震度は異なります。そのため、熊本地震のようにM7.3の地震が発生しても、すべての地域が震度7になるわけではありません。

両者の違いを簡単に整理すると、次のようになります。

  • マグニチュード:地震そのものの大きさを示す。
  • 震度:特定の地点で観測された揺れの強さを示す。
  • 震源の深さ:地下のどの深さで地震が発生したかを示す。

熊本地震で2回も震度7が観測された理由

熊本地震の大きな特徴は、4月14日の前震と4月16日の本震の両方で最大震度7を観測したことです。

前震では益城町、本震では益城町と西原村が震度7となりました。震度7は日本の気象庁震度階級で最も高い階級です。

加えて、本震の最大震度7については、観測データの伝送に関する事情もありました。

2016年4月16日の本震発生直後、気象庁が把握していた最大震度は6強でした。熊本県が設置した益城町と西原村の震度計からデータが送信されていなかったためです。

その後、現地調査によってデータを収集・解析した結果、4月20日に気象庁が追加発表を行いました。確認された計測震度は、益城町宮園が6.7、西原村小森が6.6で、いずれも震度7に該当します。

これは、熊本地震の最大震度7が後から変更されたという意味ではなく、当初取得できていなかった観測データが回収・解析されたことで、実際の震度が確認されたということです。

震度の発表は、地震計の観測状況や通信環境にも左右されます。熊本地震の記録は、災害時に観測網を維持することの重要性も示しています。

【検証資料 2】熊本地震マグニチュードの活動歴およびメディア掲載記録(出典:産経ニュース)

【震源の深さと発生原因】日奈久断層帯・布田川断層帯の活動とは

熊本地震の揺れが特に強かった背景を理解するには、マグニチュードだけでなく、震源の深さと地下の断層運動にも目を向ける必要があります。

前震の震源の深さは11km、本震は12km

気象庁の観測記録によると、前震と本震の震源の深さは次のとおりです。

  • 2016年4月14日の前震:深さ11km
  • 2016年4月16日の本震:深さ12km

いずれも地下の比較的浅い場所で発生した地震でした。

一般に、内陸の浅い場所で大きな地震が発生すると、震源断層に近い地域で強い揺れが生じる可能性があります。

熊本地震では、震源域に近い益城町や西原村などで震度7を観測しました。M7.3という規模に加え、震源が浅かったことや、断層運動による強い地震動が局地的な揺れに関係しています。

発生原因は横ずれ断層型の地震

熊本地震は、地下の断層が横方向にずれることで発生した横ずれ断層型の地震です。

気象庁の記録では、前震は北北西-南南東方向に張力軸を持つ横ずれ断層型、本震は南北方向に張力軸を持つ横ずれ断層型とされています。

この地震活動に関係した主要な活断層が、日奈久断層帯と布田川断層帯です。

地震調査研究推進本部の2016年の地震活動評価では、4月14日のM6.5と4月15日のM6.4の震源域付近には日奈久断層帯の高野-白旗区間が存在し、これらの地震は同区間の活動によるものと考えられています。

一方、4月16日のM7.3の本震は、主に布田川断層帯の布田川区間の活動によるものと評価されています。

つまり、熊本地震は単一の断層だけで説明できる現象ではありません。複数の活断層帯に関係する地震活動が連続したことが、大きな特徴です。

地表にも断層のずれが現れた

熊本地震では、地下の断層運動だけでなく、地表にも地震断層が確認されました。

地震調査研究推進本部の調査によると、布田川断層帯の布田川区間沿いなどで約28km、日奈久断層帯の高野-白旗区間沿いで約6kmにわたり、地表地震断層が確認されています。

特に益城町堂園付近では、最大約2.2mの右横ずれ変位が確認されました。これは、地面が水平方向に大きく動いたことを示しています。

このような地表変位は、熊本地震が単に地面を揺らしただけではなく、地下の岩盤そのものが大きく動いた地震だったことを物語っています。

【余震のマグニチュードと被害】熊本地震はなぜ長く揺れが続いたのか

熊本地震を特徴付けるもう一つの要素が、前震・本震の後も長期間にわたって地震活動が続いたことです。

大きな地震の直後には、震源周辺で余震が頻繁に発生することがあります。熊本地震でも、震度5弱以上の揺れを伴う地震が相次ぎ、被災した地域では建物の安全性や土砂災害への警戒が続きました。

震度1以上の地震は4,191回

国土地理院などが公表した2016年12月13日時点の記録では、熊本地震の一連の活動において、震度1以上を観測した地震は合計4,191回に達しています。

また、前震以降、震度6弱以上を観測した地震は7回発生しました。最初のM6.5と本震のM7.3だけでなく、その後の地震活動も被災地域に大きな負担を与えました。

ここで注意したいのは、余震のマグニチュードが小さくても、必ずしも安全とは限らないことです。

本震によって損傷した建物は、その後の揺れによって倒壊する危険性があります。斜面や道路なども、繰り返しの地震動によって不安定になる場合があります。

また、震度1以上の観測回数は、震度計で観測された地震の回数です。すべての小さな地震を含む総発生回数とは異なります。

マグニチュードの大きさだけでは被害を判断できない

熊本地震の被害を考える際には、マグニチュードだけで被害規模を説明しようとしないことが大切です。

被害の大きさには、少なくとも次のような要素が関係します。

  • 震源の深さ:浅い地震では震源周辺で強い揺れが発生しやすい。
  • 震源からの距離:断層に近い地域ほど強い地震動を受ける場合がある。
  • 地盤の状態:地盤の性質によって揺れ方が変わる。
  • 建物の耐震性能:建築年代や構造、損傷の程度によって倒壊リスクが異なる。
  • 繰り返す地震:前震や本震で損傷した建物が、その後の揺れでさらに被害を受ける可能性がある。

内閣府の平成29年版防災白書では、2017年4月13日時点の熊本地震による被害として、死者228人、負傷者2,753人、住家の全壊8,697棟、半壊34,037棟、一部破損155,902棟が記録されています。

この数字は、地震の規模がM7.3だったという情報だけでは捉えきれない被害の広がりを示しています。建物の倒壊に加え、土砂災害、停電、断水、交通インフラの被害など、地域社会の生活基盤にも影響が及びました。

熊本地震では、前震の段階ですでに震度7を経験した地域が、さらに大きな本震に襲われました。短時間に強い揺れが繰り返されたことが、被災地域の状況を一層厳しいものにしたのです。

【検証資料 3】熊本地震マグニチュードに関する近況・インタビュー報道記録(出典:Yahoo!ニュース)

【熊本地震のマグニチュード】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:熊本地震のマグニチュードは結局いくつですか?
A1:2016年4月14日の前震がM6.5、4月16日の本震がM7.3です。熊本地震は、この2回を含む一連の地震活動を指します。

Q2:熊本地震の前震と本震はいつ発生しましたか?
A2:前震は2016年4月14日21時26分、本震は4月16日1時25分です。発生間隔は約28時間でした。

Q3:熊本地震の最大震度はいくつですか?
A3:最大震度は7です。前震では益城町、本震では益城町と西原村で震度7を観測しました。

Q4:熊本地震の震源の深さはどれくらいですか?
A4:前震は地下11km、本震は地下12kmです。いずれも比較的浅い場所で発生した地震でした。

Q5:M6.5とM7.3では、どちらがどれくらい大きいのですか?
A5:本震のM7.3の方が大きく、マグニチュードの差は0.8です。地震エネルギーで比較すると、本震は前震のおよそ16倍に相当します。

Q6:熊本地震はどの断層が原因だったのですか?
A6:4月14日のM6.5と4月15日のM6.4は日奈久断層帯の高野-白旗区間の活動によるものと考えられています。4月16日のM7.3は主に布田川断層帯の布田川区間の活動によるものと評価されています。

Q7:熊本地震の余震は何回発生しましたか?
A7:2016年12月13日までに、震度1以上を観測した地震は合計4,191回です。これは観測記録上の回数であり、震度1未満の地震まで含めた総数ではありません。

まとめ:熊本地震のM6.5とM7.3が伝える教訓

熊本地震のマグニチュードは、2016年4月14日の前震がM6.5、4月16日の本震がM7.3です。いずれも最大震度7を観測し、約28時間という短い間隔で大規模な揺れが繰り返されました。

気象庁の観測記録からは、前震の震源の深さが11km、本震が12kmだったことが分かります。また、地震調査研究推進本部の評価によって、日奈久断層帯と布田川断層帯が一連の地震活動に深く関係していたことも明らかになっています。

特に重要なのは、M6.5とM7.3という数字の違いだけでなく、震源の浅さ、断層の動き、震源域との距離、地盤条件、そして繰り返す揺れが被害に影響したという点です。

2016年の発生から10年を迎えた2026年、熊本地震の記録は、過去の災害を振り返る資料であると同時に、今後の防災を考えるための重要な教訓でもあります。

地震情報を見るときは、マグニチュードだけで安全性を判断せず、最大震度、震源の深さ、震源域、余震活動も合わせて確認することが大切です。熊本地震のM6.5とM7.3は、地震の数字を正しく読み解き、繰り返す揺れへの備えを考える必要性を今も伝えています。

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橘 蒼
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