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ビックカメラ原曲の正体は?「煙草屋の娘」と讃美歌、2023年の変更理由を徹底解説

黒瀬 亮 黒瀬 亮 • 更新: • 公開: • 読了約 17 分
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ビックカメラの店内やテレビCMでおなじみの「ビーック、ビックビック、ビックカメラ」。この耳に残るフレーズには、意外にも19世紀のアメリカで生まれた讃美歌とのつながりがあります。旧テーマソングの原曲は讃美歌「まもなくかなたの(Shall We Gather at the River)」で、日本では1937年の流行歌「煙草屋の娘」とも同じ旋律をたどります。

加えて、2023年7月末には長年親しまれたテーマソングがリニューアルされ、歌詞だけでなくメロディーも一新されました。2024年3月1日には新テーマソングがJR池袋駅の山手線ホームの発車メロディに採用され、2026年8月には駅メロを再現したキーホルダーも発売されています。旧曲のルーツから変更理由、現在の曲との違いまで、ビックカメラ公式サイトや報道資料をもとに整理します。

【この記事の重要ポイントまとめ】
  • 原曲の正体:旧テーマソングのメロディーは讃美歌「まもなくかなたの」がルーツ。「煙草屋の娘」も同じ旋律を使った流行歌です。
  • 2023年の変更:池袋の象徴である「いけふくろう」と駅に乗り入れる8路線を盛り込んだ新曲に刷新されました。
  • 2026年の最新動向:新テーマソングは2024年からJR池袋駅の山手線ホームで使用され、2026年には駅メロキーホルダーとして商品化されました。

【ビックカメラの原曲】旧テーマソングは讃美歌「まもなくかなたの」

ビックカメラ原曲

ビックカメラの旧テーマソングの原曲として知られるのは、英語で「Shall We Gather at the River」と呼ばれる讃美歌です。日本語では「まもなくかなたの」という題名で知られ、新聖歌475番にも収録されています。

この讃美歌を作ったのは、アメリカの牧師で作曲家でもあったロバート・ローリー(Robert Lowry、1826~1899年)です。曲は1864年に作られ、1865年に出版されたとされています。原曲の歌詞は、神のもとに流れる美しい川のほとりで信仰者が集うことを歌った宗教的な内容です。

それが日本では、讃美歌としてだけでなく、流行歌や替え歌を通じても広く知られるようになりました。ビックカメラの旧テーマソングも、その親しみやすい旋律を店舗の宣伝に生かしたものです。

旧曲の池袋本店バージョンでは、「不思議な不思議な池袋」という印象的な歌い出しに続き、東口の西武、西口の東武、サンシャインシティといった地域の特徴を紹介していました。最後に店名を繰り返す構成も、買い物客の記憶に残る仕掛けになっていました。

楽曲情報を掲載するコード譜サイト「ChordWiki」でも、旧テーマソングについて、作詞は新井隆司、原曲は新聖歌475番「まもなくかなたの」と記載されています。一方、現在のビックカメラ公式サイトで公開されているテーマソングは、旧曲とは異なるメロディーです。

【「煙草屋の娘」との関係】原曲をめぐる誤解を整理

ビックカメラの原曲を調べると、必ずといってよいほど登場するのが「煙草屋の娘」です。昭和の流行歌を知る人には懐かしい曲ですが、ここで押さえたいのは、讃美歌、煙草屋の娘、ビックカメラの旧テーマソングが、それぞれどのようにつながっているかという点です。

「煙草屋の娘」は、1937年(昭和12年)に岸井明と平井英子のデュエットで知られるようになった流行歌です。「向こう横丁のタバコやの」という歌い出しで、煙草屋の看板娘と、店に通う男性のやり取りを描いています。音楽資料を紹介するLandolt-Cなどでも、この曲が讃美歌「まもなくかなたの」のメロディーを使用したコミックソングとして紹介されています。

つまり、「煙草屋の娘」がビックカメラの旧テーマソングの唯一の原曲というわけではありません。より正確には、讃美歌の旋律が日本の流行歌にも使われ、その後、ビックカメラの旧テーマソングにも生かされたという関係です。

もう一つ、混同されやすいのが「たんたんたぬき」の替え歌です。こちらも同じ旋律で歌われるため、幼い頃に覚えた人にとっては、讃美歌より先に思い浮かぶことがある可能性があります。しかし、替え歌として広まったことと、旋律の出自は別の話です。

旋律の由来を整理すると、次のようになります。

  • 1864年:ロバート・ローリーが讃美歌「Shall We Gather at the River」を作曲。
  • 1937年:同じ旋律を用いた流行歌「煙草屋の娘」が日本で広く知られる。
  • 旧ビックカメラのテーマソング:讃美歌由来の旋律に、店舗や街の特徴を伝える歌詞を組み合わせる。
  • 2023年:旧曲のメロディーを引き継がず、新しいテーマソングへ刷新。

この関係を知っておくと、「煙草屋の娘が原曲なのか」「讃美歌が原曲なのか」という疑問を整理できます。ビックカメラの旧曲については、讃美歌「まもなくかなたの」を原曲とする説明が、楽曲情報や2023年の報道で確認できます。

【新旧メロディーを比較】2023年のリニューアルで何が変わった?

2023年7月末、ビックカメラはテレビCMなどで使用するテーマソングをリニューアルしました。ねとらぼ(ITmedia)の2023年8月の報道によると、旧曲から歌詞とメロディーの両方が大きく変わり、長年の聞き慣れた曲を知る人々の間で話題になりました。

従来の曲は、池袋本店を中心とする地域の特徴を歌う内容でした。一方、新曲は池袋の街全体を紹介する構成へと変わっています。駅に乗り入れる路線名を次々に歌い上げるため、旧曲と比べて言葉の情報量が増えた点も特徴です。

新旧の違いを、変更の時期も含めてまとめました。

項目・時期 旧テーマソング 新テーマソング・変更後
メロディー 讃美歌「まもなくかなたの」が原曲 旧曲とは異なる新しいメロディー
歌い出し 「不思議な不思議な池袋」 「ふくふく ふくろう いけぶくろ」
主な題材 西武・東武の位置関係、サンシャインシティなど 池袋の象徴「いけふくろう」と鉄道8路線
リニューアル 創業期から親しまれてきた旧曲 2023年7月末から新曲に切り替え
歌詞の調整 店舗ごとの地域色を反映したバージョンが存在 2023年10月には路線名の並べ方などを微修正
駅での使用 JR池袋駅の現行発車メロディではない 2024年3月1日から山手線ホームで使用

新曲の大きな特徴は、店名を印象づけるフレーズを残しながら、そこに至るまでの歌詞とメロディーを作り直したことです。ビックカメラ公式サイトでは、現在のテーマソングとして、池袋の「いけふくろう」と鉄道8路線を盛り込んだ歌詞が公開されています。

また、2023年10月には歌詞の一部が調整されました。BCN+Rの報道では、夏に公開されたバージョンから、路線名の並べ方などが変更されたことが紹介されています。したがって、2023年の新曲を調べる際には、初期バージョンと、その後に修正されたバージョンを区別する必要があります。

なお、歌詞の変更とメロディーの変更は別の話です。2023年10月の調整は主に歌詞の一部に関するもので、讃美歌由来の旧曲から新曲へ切り替わったという大きな変更そのものとは区別できます。

【なぜ変更した?】ビックカメラ公式説明から読み解く理由

旧テーマソングの変更については、長年親しまれてきた「東が西武で西、東武」という歌詞がなくなったことから、さまざまな憶測も生まれました。しかし、変更理由を考えるうえで重要なのは、ビックカメラの広報担当者が2023年8月、ねとらぼの取材に説明した内容です。

同社は、池袋が国内外から買い物やグルメ、芸術、カルチャーを楽しむ人々が集まる街へ発展したこと、そして池袋駅がJR、東武鉄道、西武鉄道、東京メトロの8路線が交わるターミナルへと成長したことを、テーマソング刷新の背景として説明しました。

新曲の歌詞にも、その考え方が表れています。「ふくふく ふくろう いけぶくろ」というフレーズは、池袋駅東口の待ち合わせスポットとして知られる「いけふくろう」を連想させます。その後に続くのが、山手線、湘南新宿ライン、埼京線、東武線、西武線、丸ノ内線、有楽町線、副都心線という8路線です。

旧曲が百貨店の位置関係や街のランドマークを伝えるものだったのに対し、新曲は池袋駅の交通網と街の魅力を前面に出しています。歌詞に詰め込まれた情報が増えたのは、池袋という街をより広い視点から紹介する狙いがあったためです。

一方、「東が西武で西、東武」という歌詞が消えたことを、百貨店をめぐる競争や個別の商業事情だけで説明するのは適切ではありません。ねとらぼの取材で紹介された公式説明では、街の発展や8路線の存在が変更の理由として挙げられています。特定の憶測を、公式に示された変更理由と混同しないことが大切です。

長く使われた企業ソングを刷新するのは、単なる音楽の変更ではありません。旧曲の知名度を生かしつつ、現在の街の姿を短い時間で伝えられるようにする、ブランドの伝え方の更新でもあります。

【池袋駅の発車メロディ】2024年から2026年までの最新動向

新しいテーマソングはテレビCMや店舗内だけにとどまりませんでした。2024年3月1日から、JR池袋駅の山手線ホームで発車メロディとして使われています。

ビックカメラが2024年3月1日付で公表した発表資料によると、同日、池袋駅メトロポリタン口で記念セレモニーが開催されました。ビックカメラ女子ソフトボール高崎BEE QUEENの上野由岐子投手が一日駅長を務め、テーマソングの歌唱を担当するKanakoさんも参加して、新しい発車メロディが披露されました。

ビックカメラの本店・本社が池袋にあることも、今回の採用を理解するうえで重要です。同社は池袋に根差して成長してきたことを強調しており、公式発表では、創業の地である池袋への思い入れと地域の発展への貢献について説明しています。

ここで注意したいのは、駅で流れる曲が、旧テーマソングのメロディーに戻ったわけではないという点です。発車メロディに採用されたのは、2023年に刷新された新テーマソングです。つまり、讃美歌由来の旧曲が駅で復活したのではなく、リニューアル後の楽曲が新たな場所で使われるようになったのです。

さらに2025年11月には、池袋駅の山手線の駅名標に「池袋(ビックカメラ前)」という表記が登場しました。ビックカメラ公式の告知では、池袋の店舗リニューアルに合わせた取り組みとして紹介されています。発車メロディの採用に続き、駅と企業、街のつながりを印象づける施策が進んだ形です。

そして2026年8月31日には、株式会社ジャパニスタが「駅メロキーホルダー 池袋駅山手線バージョン(ビックカメラのテーマソング)」を発売しました。発表資料によると、価格は税込2,300円で、JR池袋駅の山手線ホームで使用されているメロディーを再現した商品です。再生音源については、作曲を株式会社サウンドプラス、音源提供を株式会社ビックカメラと記載しています。

2026年10月現在、ビックカメラのテーマソングは、店舗やCMのブランド音楽であると同時に、池袋駅を象徴する発車メロディとしても認識されています。旧曲の由来を調べていた人にとっても、現在の曲がどのように街と結びついているかを知ることで、その変化をより立体的に理解できます。

【プロの結論】ビックカメラの原曲を調べるなら、3つの曲を区別する

ビックカメラの原曲をめぐる疑問は、旧テーマソング、新テーマソング、そして同じ旋律を用いた過去の流行歌を区別すると、すっきり整理できます。

第一に、旧テーマソングのメロディーのルーツは讃美歌「まもなくかなたの」です。第二に、「煙草屋の娘」は1937年に知られるようになった、同じ旋律を使う日本の流行歌です。第三に、2023年の新テーマソングは旧曲とは異なるメロディーで、池袋の象徴や鉄道8路線を盛り込んだ新しい楽曲です。

この3点を押さえれば、「煙草屋の娘がビックカメラの原曲なのか」「2023年に歌詞だけが変わったのか」「駅で流れる曲は昔のメロディーなのか」といった疑問に、混同せず答えられます。

また、企業ソングの歴史をたどる際は、旋律の由来、歌詞の内容、現在の使用状況を分けて確認するのがおすすめです。曲の原型が古くても、企業が使用するバージョンや編曲、歌詞は時代に合わせて変わることがあります。ビックカメラのテーマソングは、その変化が分かりやすく表れた例です。

【ビックカメラ原曲】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:ビックカメラの旧テーマソングの原曲は何ですか?
A1:讃美歌「まもなくかなたの(Shall We Gather at the River)」です。アメリカの作曲家ロバート・ローリーが1864年に作曲し、1865年に出版されたとされています。

Q2:「煙草屋の娘」がビックカメラの原曲なのですか?
A2:「煙草屋の娘」は1937年に知られるようになった流行歌で、讃美歌「まもなくかなたの」と同じ旋律を使用しています。旧テーマソングの原曲としては讃美歌が挙げられており、「煙草屋の娘」は同じ旋律をたどる日本の流行歌として区別するのが適切です。

Q3:ビックカメラのテーマソングは2023年にどう変わりましたか?
A3:2023年7月末から、旧曲とは異なるメロディーの新テーマソングに切り替わりました。歌詞も刷新され、池袋の象徴「いけふくろう」と駅に乗り入れる8路線を盛り込んだ内容になっています。同年10月には歌詞の一部も調整されました。

Q4:現在のビックカメラのテーマソングは池袋駅で流れていますか?
A4:はい。2024年3月1日から、JR池袋駅の山手線ホームの発車メロディとして採用されています。使用されているのは、2023年に刷新された新テーマソングです。

Q5:ビックカメラの原曲はヨドバシカメラの歌と同じですか?
A5:異なります。ビックカメラの旧テーマソングは讃美歌「まもなくかなたの」が原曲とされる一方、ヨドバシカメラの歌はアメリカの愛国歌「リパブリック讃歌」の旋律を使用しています。どちらも耳に残る企業ソングですが、メロディーの由来は別です。

まとめ:旧曲のルーツと新曲の役割を知れば、ビックカメラの歌がもっと面白い

ビックカメラの旧テーマソングは、讃美歌「まもなくかなたの」を原曲とし、「煙草屋の娘」など同じ旋律を用いた歌ともつながっています。しかし、2023年のリニューアルでメロディーは一新され、現在は池袋の「いけふくろう」や鉄道8路線を歌う新テーマソングが使われています。

2024年3月にはJR池袋駅の山手線ホームで発車メロディとして採用され、2025年には駅名標に「池袋(ビックカメラ前)」の表記が登場。2026年8月には駅メロキーホルダーも発売されました。店内やCMで親しまれてきた企業ソングが、街のイメージを伝える音へと役割を広げていることが分かります。

ビックカメラの原曲を知りたい場合は、旧曲のルーツをたどることと、現在のテーマソングの使用状況を確認することがポイントです。讃美歌から昭和の流行歌、企業ソング、そして駅の発車メロディへ。同じ旋律の歴史と、新しい曲への変化を分けて見ることで、あの短いフレーズに隠れた音楽史と池袋の街の変化が見えてきます。

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